草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

消費増税より「社会的共通資本」(宇沢弘文)の整備が急務だ!

2015年11月27日 | 経済

景気が回復途上にあるのに、あえて増税をするのは消費者マインドに悪影響を及ぼすだけである。消費税を10%に上げるのではなく、それを見送った方が得策ではないだろうか。軽減税率とか年金が少ない人に給付するとかいった議論は、無理にごり押しをするための正当化でしかない。それよりも大企業が内部留保している資金を活用させるべきだ。さらに、TPPなどで国際化は避けられないとしても、その衝撃は最小限におさえなくてはならず、日本の今後の経済運営にあたってはリベラルでなくてはならない。宇沢弘文が述べていたように「社会的共通資本」の整備が急務なのである。宇沢は「社会的共通資本」を「一つの国ないし特定の地域に住むすべての人々が、ゆたかな経済生活を営み、すぐれた文化を展開し、人間的に魅力ある社会を持続的、安定的に維持することを可能とするような自然環境と社会的装置を意味する」(『経済学と人間の心』)と書いており、それは自然環境、社会的インフラストラクチャー、制度資本の三つからなる。念頭に置かれているのは自然を守ることであり、土木工学を含む社会資本の整備であり、教育、金融、医療、司法、行政などをカバーする制度を資本と考えるのである。このままでは新自由主義のアメリカのように、さらに格差社会が深刻化してしまう。困窮者への所得の保障よりも、人間として生きやすい社会にする方が負担も少なくて済むはずだ。安全保障ではタカ派であっても、経済はリベラルでなければならないのである。

 

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救援物資の車列への空爆はロシア軍のトルコへの報復か!

2015年11月26日 | 国際問題

ロシア軍がきょう26日、シリアとトルコの国境地帯で、救援物資を運ぶ車列に空爆したようだ。すでに動画も公開されており、ロシアとトルコは軍事的に一触即発の状態である。自国の爆撃機を撃墜されたので、トルコへの報復ということも考えられる。プーチン大統領が黙っているわけはないからだ。日本のマスコミはあまりにも希望的観測を伝え過ぎだ。話し合いで解決できるはずがない。力のあるなしが明暗を分けるのである。世界は動乱に向かっているのであり、日本としても万全の処置を講じなくてはならない。アメリカは中東と東アジアの両方で、戦争に備えることは無理である。東アジアにおいては日本が独自で自らを護らなくてはならない。安保法案が通ったからいいのではない。未だに日本の国民のなかには、日本が過ちを犯さなければ、戦争にはならないと信じている能天気がいる。中共は混乱に乗じて必ず侵略してくるだろう。尖閣諸島を手にすれば、次は沖縄本島である。さらには日本が中共の勢力圏に組み入れられるだろう。それが分かっているからこそ、尖閣諸島を日本は死守しなくてはならないのである。テロリズムを共通の敵としながらも、それ以上に国際関係は入り組んでいる。第三次世界大戦になるのだけは阻止しなくてはならない。あらゆる事態を想定しておくべきだろう。世界の平和のために日本に何ができるかである。軍事的には抑止力を高めるとともに、国民の意識が変わらなくてはならない。身構えるときは、国民が一致して身構えなくてはならないのである。

 

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暮早し盆地は闇に没したり

2015年11月26日 | 俳句

今の季節はすぐに暗くなってしまいます。とくに盆地であればなおさらです。取り巻く山々が壁になるからです。ぽつんぽつんと点在する集落の灯りだけでは、全てを照らすことはできません。大部分はすっぽりと闇のなかに没するのです。

 

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雄弁家の政治よりも「待合政治」の良さを説いた谷崎潤一郎!

2015年11月26日 | 思想家

多数決だとか立憲主義だとかいうのは、あくまでも欧米流の民主主義である。それが絶対かといえば問題がないわけではない。谷崎潤一郎は「饒舌録」においてその弊害を指摘している。「立憲政治とか代議政体とか云ふうやうなものも、果して日本の国民性に合致した政体であるかどうかと。立憲政治は討論政治であり、扇動政治である。然るに前にも云つたやうに由来東洋人は偉い人程おしやべりをしない。古来大政治家で雄弁家だつたと云ふ人を聞かない。日本で弁舌の巧みな奴は大概オツチヨコチヨイである。明治になってからも大隈重信を始めとして尾崎行雄島田三郎の輩は政治家としては失敗している。新聞は衆議院の泥仕合を攻撃し、政党首領株の待合政治を非難するけれども、代議士になるような連中はとても鼻持ちならないやうな下品な人物が多いのだから、泥仕合になるのは当然の帰結である。此れに反して待合政治は日本人の性に合つてゐるのである。静かに四畳半式の座敷で、五六人の心を許した人達がじつくりと膝を突き合はせてこそ、真面目な態度にもなれゝば良い考へも浮かんで来る」。ヘラヘラしている政治家にろくなのはいないのである。平成の世にあっても議会制民主主義が機能していない。野党は政権を攻撃するのに手段を選ばない。まさしく泥仕合の様相である。大衆迎合も目に余る。谷崎は文豪であったばかりでなく、西洋と東洋との違いに着目していた。だからこそ、あえて「待合政治」の良さを説いたのだろう。

 

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雪ならぬ雨の冷たさハイヒール

2015年11月25日 | 俳句

雪に近い雨ともなれば、ハイヒールで歩くのは大変です。いくら繁華街であっても足元がおぼつかないからです。そんなであれば雪の方がまだましです。ブーツをはくオシャレができますから。これから会津は雨が霙(みぞれ)となり、そして雪となるのです。会津盆地が白一色になるのはもうすぐです。

 

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ロシアがトルコに報復すれば世界は動乱の時代に!

2015年11月25日 | 政局

トルコがロシアの爆撃機を撃墜したのは、第三次世界大戦のきっかけになりかねない。とくに、ロシアのプーチン大統領のやることは予測が付かない。いかにトルコが下手に出たとしても、ロシアはそれを許さないだろう。アメリカはすでに世界の警察官ではなくなった。テロリストに対してロシアまでもが空爆に踏み切ったのである。それが今回の撃墜事件に結びついたのである。ロシアは必ず報復をするに違いない。世界に自分たちの力を見せる絶好の機会でもあるからだ。強いロシアが復活したのである。あまりにもアメリカがだらしないのである。オバマ大統領は中東においても東アジアにおいても、やるべきことをしなかった。撃墜するにあたっては、トルコもそれなりの覚悟はあったはずだ。シリアにいるトルコ系住民が空爆されているのに、それを見過ごすことができなかったのだろう。いくら警告をしても、領空侵犯をやめなかったので、思い余っての行動であったのだろう。しかし、プーチン大統領を怒らせたことは確かである。トルコが属するNATOは、加盟国のどこもが難民問題で頭を抱えている。そこに「イスラム国」のテロが追い打ちをかけている。核を使うことはないとしても、局地的な軍事衝突はありだろう。そこで火が吹けば日本だって他人事ではすまない。混乱に乗じて中共が侵略してくることも想定しておかなくてはならない。世界は動乱の時代に突入するようなことになれば、日本の存立それ自体が危機に瀕することになるのである。

 

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現憲法を「何らの内発性なしに与えられた」と批判した三島由紀夫!

2015年11月25日 | 思想家

憲法改正が必要なのは国際環境が悪化したからだけではない。日本が日本たりうるためには避けては通れないのである。三島由紀夫が「問題提起(日本国憲法)」という一文を草している。あくまでも楯の会のメンバーだけに配られた文章ではあるが、三島の憲法観が色濃く出ている。そこで三島がこだわったのは、国体を明示しない改憲は「国家百年の大計を誤るものであり、第一章改正と第二章改正は、あくまで相互のバランスの上にあることを忘れてはならない」ということであった。それと比べると「民族的伝統と西欧の法伝統との、当時における能ふかぎりの調和を成就させた芸術作品であった」明治憲法の方がはるかにましであった。三島は「敗戦直後忽卒に作られた現憲法は、直訳まがひの、日本語としてもっとも醜悪な文体を持ち、木に竹を継いだやうな文字通りの継受法として、何らの内発性なしに与えられ、教育によつて新世代に浸透するやうに、いはばあとから内発性の擬制を作られた」と書いている。なぜ国体を問題にしたかといえば、第一章の象徴天皇性における皇位の継承と、第二章の主権在民には大きな矛盾が存在するからである。日本の伝統と歴史を踏まえた皇室を「国民主権という個人的・非伝統的・非歴史的・空間的概念で裁いた」ことから混乱が生じたのである。三島の死後45年にしてようやく私たち日本人は憲法改正を着手しようとしているが、場当たり的な小手先であってはならず、三島が述べているように国体の明確化なのである。

 

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遠回りしてまで山茶花愛でにけり

2015年11月24日 | 俳句

例年にもまして山茶花の美しさが目立ちます。枯れ野ばかりの初冬にひっそりと咲いているだけに、なぜか気にかかってなりません。「さざんかの宿」という演歌があるのは、庶民が好む花でもあるからでしょう。

 

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シールズの味方いずれも代々木系 10句

2015年11月24日 | 川柳

マスコミが繰り出す輩さらし者

凋落のマスコミ裏でヘイトかな

愚かなりヘイト批判しヘイトかな

シールズの味方いずれも代々木系

リベラルの矜持もなくて下品なり

しばき隊ネットの力に歯がたたず

ネットでの話題は素通りマスコミは

偉そうな物言いするが度胸なし

リベラルの最後の砦は言論ぞ

極左とか罵倒するのも代々木流

 

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三島森田の義挙は天皇の栄誉大権の回復を切望したからだ!

2015年11月24日 | 思想家

三島由紀夫がなぜ憲法改正を主張したか、なぜに「天皇陛下万歳」を叫んで腹を切らなければならなかったのか。その点を無視して憲法9条さえ改めればいいというのは、単なる小手先の議論でしかない。三島さんは日本の国柄を問題にしたのである。『文化防衛論』に収録された「学生とのティーチ・イン」において、三島さんは栄誉の大権について持論を展開している。「私はやはり最高指揮権(自衛隊)というものは総理大臣に置いたほうが一応は無難だと思います。けれども、光栄ないし栄誉大権という形でその上にさらに天皇が勲章を授与する、もとは天皇なんですから、勲章や軍旗は天皇から授与されたらいいのじゃないかということを前書いたことがあるのです。それは民主国家とちっとも矛盾しないでーイギリスやスウェーデンでもそういうふうにやっているわけですからね」。三島さんは天皇親政を目指していたわけではない。「統帥権の問題は旧憲法のような統帥権独立というかたちにはできないと思います。非常にこれは弊害が多いと思いますね。ですから今後はあくまで、天皇は栄誉の中心ではあられるけれども、また文化の象徴ではあられるけれども、政治的責任を負うような立場へ天皇を持ってくることはできないと思います」とも語っていた。「もとは天皇ですから」との言葉が強烈であるが、それは政治的とは異にするハイレベルな次元なのであり、それこそ「反革命宣言」の「われわれの護らんとするものは、我が国の文化・歴史・伝統である」との文言に集約されるのである。そしてそれが至上の価値であることを、自らの死を通じて私たちに訴えたのである。忘れまい。11月25日の義挙は天皇の栄誉大権回復のための行動であったことを。

 

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