墨で形あるものを表現するには、輪郭線を書かないと形を作りづらい。しかし、物体などには輪郭線はない。だから墨絵といえども線が極力少ない方がいいのだが、表現しにくい。
昨日、神戸のアート 美空間Sagaで開催されている宮本信代さんの「墨の裸婦」を鑑賞。見ての通り、輪郭線が少ない。それでこの造形は美しい。「一本の線で人体を描くだけだが思うようにならない」という。しかし線が少なければ少ないほど、また単色であればあるほど不思議と想像が広がり動きが見えてくる。横向き寝ている裸婦は、その最たる作品である。
宮本さんは、一作品を作るのに、4、50枚は描く。絵具のような色彩を作り出すために、墨はご自身で丹精込めて磨る。だから墨の中に色が表現できる、という。
裸婦の絵の中に数枚の風景画と新聞が展示されていた。讀賣新聞の"広論"という企業人の随筆に挿絵を提供されている。
油絵や水彩で描く風景画もいいが、色の無い墨で色彩を表現する喜びを感じておられるのかもしれない。そして見る人の想像力をかき立てているかのようだ。
展覧会は、アート 美空間Saga
神戸市中央区下山手通2丁目13−18
5月27日(日)まで 11時~18時
宮本さんの自画像
右が宮本さん、左がギャラリーオーナー
昨日、神戸のアート 美空間Sagaで開催されている宮本信代さんの「墨の裸婦」を鑑賞。見ての通り、輪郭線が少ない。それでこの造形は美しい。「一本の線で人体を描くだけだが思うようにならない」という。しかし線が少なければ少ないほど、また単色であればあるほど不思議と想像が広がり動きが見えてくる。横向き寝ている裸婦は、その最たる作品である。
宮本さんは、一作品を作るのに、4、50枚は描く。絵具のような色彩を作り出すために、墨はご自身で丹精込めて磨る。だから墨の中に色が表現できる、という。
裸婦の絵の中に数枚の風景画と新聞が展示されていた。讀賣新聞の"広論"という企業人の随筆に挿絵を提供されている。
油絵や水彩で描く風景画もいいが、色の無い墨で色彩を表現する喜びを感じておられるのかもしれない。そして見る人の想像力をかき立てているかのようだ。
展覧会は、アート 美空間Saga
神戸市中央区下山手通2丁目13−18
5月27日(日)まで 11時~18時
宮本さんの自画像
右が宮本さん、左がギャラリーオーナー