スマホに保存している写真を整理していると、私に語りかけるかのようなお地蔵さんの写真がいくつか目に留まった。以前、伊勢神社へ参拝した帰りに京都へ立ち寄ったときに撮影したもの。もうかなり前のことである。
その時に、京都三千院を訪ねたのが、かれこれ40年ぶりだったと記憶している。学生時代に、冬景色を楽しむために何度か訪ねたことがある。京都駅からバスで約1時間。大原の里は、京都市左京区北東部の比叡山西麓に位置する小さな盆地で、芝漬けなどの野菜作りが盛んな地である。
その大原の里にある有名なお寺「三千院」を訪ねた。時はかなり経過していたが、正門やその周辺の風景はいまも変わってないので、当時の記憶がよみがえってくる。境内を歩いていると苔むす庭に「わらべ地蔵」の微笑んでいる石像があった。なんとも愛くるしい笑顔とポーズ。腹ばいになっている姿や、手を合わせている姿に、こちらもついつい手を合わせたくなる。穏やかな表情に心が洗われるようだった。
写真をみながら、その当時をほんの少し思いおこし楽しむのもいいものである。