久しぶりの金閣寺。前回参拝したのが記憶にないほど時間が経ちすぎている。
京都観光では欠かせない名所である。外装にあれだけの金箔のみが施されている寺院は世界でも類をみないだろう。だからと言って派手やかなものでなく、庭園の松などの樹木や池にも映える日本独特の禅寺の静寂美が醸し出されている。それを一目見ようと国内外からも多くの観光客が訪れる。
黄金に包まれる建物は、お釈迦様の骨や遺灰が祀られている「舎利殿」である。従って「舎利殿 金閣」という。三層のうち最上層にお釈迦様の遺骨の一部が納められているということのようだ。一層目は寝殿造り、二層目は武家造り、そして三層目が禅宗仏殿造りとなっている。その三層の屋根には聖なる天使の使いとされる「鳳凰」が飾られている。現在の鳳凰は三代目のようであるが、永遠の命と権力の象徴として凛凛と輝きを放っている。
阿弥陀如来と25の仏様が天上から雲に乗って迎えにくる仏画はよく見かける。阿弥陀様が連れていってくださる世界がきっとこの舎利殿金閣、そして鏡湖池のような場所なのかもしれない。この金閣寺が、美しい極楽浄土として創り出されたのに違いない。眺めているとそう思えてくるから不思議だ。
文・写真/ 渡邉雄二
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密教の代表的な修法のひとつである「柴燈護摩供」は、印相を結び仏具のひとつである鈷を用いて、護摩をたき、真言を口唱して仏の加護を求める儀式である。その儀式である修法には大きく分けて息災・増益・敬愛・調伏の4つの体系から成り立ち、それを修めることによって「現世利益」や「即身成仏」を得ることができるといわれている。
密教では、山伏(修験者)や僧侶が執り行う「柴燈護摩供」の儀式は古くから修験者によって伝えられたものである。その儀式は、まず導師とともに入堂するところから始まり、祈祷や護摩焚きまでの流れが決まっている。微妙な流儀の違いは多少あるだろうが基本的な流れは同じようだ。
入堂後、本堂前で読経が始まる。その後、全員が柴燈護摩の祭壇前に集まり、火入れが行われるまでの流れを簡単に解説すると、まず導師と山伏の「問答」から始まる。そのあと、仏の教えが迷いを断ち切る「法剣の儀」が行われる。続いて護摩壇に用いられる壇木を切り出す様子を表した作法の「法斧の儀」、そして弓矢を使って東・西・南・北・中央・鬼門の諸魔に結界を張る儀式である「法弓の儀」が続いて行われる。そして施主の願意が記された「願文」を導師自らが読み上げ、「火入れ」が行われる。火が入ると、一斉に錫杖や太鼓に合わせ「読経」が始まる。
最後に、みんなの願いが込められた護摩木を、山伏たちが印契を結びながら燃え盛る炎の中にくべていく。その願いが炎となり煙となって仏菩薩のところに届くという。修法の古くからの伝統儀式を興味深く拝見させていただいた。
山伏たちが本山に入堂する。そして本堂前で読経が始まる
導師と山伏の「問答」が行われる
仏の教えが迷いを断ち切る「法剣の儀」が行われる
壇木を切り出す様子を表した作法の「法斧の儀」
諸悪魔に結界を張る「法弓」の儀
願意が記された「願文」を導師が読み上げる
火入れ
火が入ると、一斉に錫杖や太鼓に合わせ「読経」が始まる
護摩木を山伏たちが印契を結びながら燃え盛る炎の中にくべていく
文・写真/ 渡邉雄二
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