ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

甘美の如しの煎茶席 「平安神宮」

2022-09-30 13:56:23 | 煎茶会

 

久しぶりに煎茶会に行ってきた。秋晴れにめぐまれた京都平安神宮の境内で、京都の六流派の煎茶家元会の煎茶会が行われた。毎年恒例の煎茶会で、国指定の名勝である神苑内の尚美館や蒼龍楼から太極殿につながる回廊、そして額殿などに煎茶席を設え、多くの煎茶ファンが訪れ初秋の味に舌鼓をうった。

 

その中で、太極殿につながる回廊の席で目の前に広がる庭園を眺めながら至福の時を過ごした。屋内での席も素晴らしいが、外の空気を吸いながら青々と茂る木々や初秋の青空に包まれ煎茶をいただくのも乙なものである。まろやかで甘みを醸す玉露の味が心にまで沁みわたる一服に。甘美の如しの煎茶席であった。

 

大極殿につながる回廊の煎茶席

 

  

一輪挿しの可愛らしい花       玉露にあう餡のお菓子

 

           

     ひときわ目立つ青磁器の水柱      

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/

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灘五郷を支え続けている、天然資源「宮水」

2022-09-29 10:18:40 | 天然資源

江戸時代、日本酒は夏を越すと味が落ちるというのが常識だったようである。ところが西宮で造る酒だけは、夏を越して秋を迎えるとますます味が良くなると称賛されたという。それは、西宮の仕込み水がうま味を増す最大の要因だということが、当時の調査で立証されている。

ご存じのとおり、美味しい酒を造るには、米と水、そして酒に適した風土が欠かせないといわれている。その中でもとくに「水」は飲み水には適してないが、酵母の発酵を促進させる水が求められる話はよく耳にする。

その西宮の水が「宮水」と呼ばれるようになり、酒を造りだす条件にあう水だとわかり、当時の醸造家たちはこぞって酒造りに使うようになったといわれている。

 

この宮水が湧き出す地域はむかし海だったため、その地層に含まれる塩分やミネラル成分と、六甲山系の花崗岩層を通る地下水が絶妙にブレンドされ、酒造りに欠かせない伏流水として西宮神社に近い一部の地域のみで湧き出たのである。それが灘五郷の酒造りの発展に寄与したことは言うまでもない。

 

 

前置きはこれくらいにして、先日、自転車で移動している時に「宮水発祥の地」の石碑が目に入った。近くに住みながら宮水の井戸場の話は聞くことはあっても見るのは初めて。古ぼけたアンテナが反応し自転車を止めて金網越しに歩き回った。櫻酒造、日本盛り、白鹿、大関という名だたる酒造メーカーの看板があり、それぞれの周辺には覆いが被された井戸らしきものがあった。宮水井戸敷地は整備され、中には入れないが「宮水庭園」となっている。

ちなみに灘五郷についての記すと、灘五郷は兵庫県の灘一帯にある5つの酒造地の総称。西郷、御影郷、魚崎郷(以上神戸市)、西宮郷、今津郷(以上西宮市)を指す。日本の清酒生産量の約3割を占める。

日本酒造りに適した上質の酒米(山田錦)とミネラルが豊富な上質の地下水(宮水)がとれ、寒造りに最適と呼ばれる六甲颪(おろし)が吹き、そして製品の水上輸送に便利な港があったことから、江戸時代以降、日本酒の名産地として栄えた。大手日本酒メーカーの多くが灘五郷を発祥地及び本社としているほか、現在も中小の酒蔵が点在する。

宮水井戸敷地は整備され、「宮水庭園」として公開されています。(庭園の中には入れない)

 

飲み水を含め名水といわれる湧水は全国でも多い。日本は天然資源が少ない国ではあるが、湧水は貴重な資源の一つである。美しい日本を創る四季の風土や、日本ならではの水や作物が日本を支えている。そんな環境を保全し整えていくことが人の役割のように思う。壊してはならないのである。

 

 

 

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二 参考/ ウィキペディア「宮水」

 

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わずかな色が緑に映える「神苑」

2022-09-27 11:29:12 | 日本の美

先日の日曜日は、平安神宮で行われた煎茶会に行った。煎茶席に座るのは久しぶりなので楽しみに出かけた。待ち時間があるので、その間に平安神宮の庭園「神苑」をゆるりと散策。池の周りには木々が茂り緑に覆われていた。池にはすい蓮がなごり惜しそうに水面に花弁を広げていた。池を覆うように伸びる木々の枝の間から小さなピンクの花が目に留まった。可憐の中に力強さを感じる光景だった。

彩が少ないこの時期に、わずかな色が風景を楽しませてくれる。わずかな色にさらに彩を添えてくれたのが白の服を身につけていた清廉な美女だった。緑に映える白姿は、ピンクの小さな花と同じように神苑のシンボルにうつった。

拙い英語で写真撮影をお願いしてみた。快く日本語でいいですよ、と。

 

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

尾道・文化紀行 https://asulight0911.com/hiroshima_onomichi/

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有数な観光地「尾道」、秋に向けイベントが目白押し

2022-09-26 15:47:51 | 尾道・文化紀行

秋の行楽のシーズンには欠かせない観光イベントが随所で計画、開催され始めている。コロナ禍ではあるが、全国的にコロナ対策が緩和され経済活動を活発化させるために、我われの生活も変わろうとしている。

自然に恵まれた、全国でも有数の観光地である「尾道」も秋に向けてイベントが目白押しである。尾道ならではの豊富な観光資源をフルに使い、地元の人たちはもちろんだが、地府県や海外にもアピールしようと準備が進められている。

 

その第一弾が、9月30日から3日間開催される今治から尾道までのしまなみ海道で行われる、君とゆく・海の碧・空の青をキャッチフレーズに「第20回スリーデ-マーチ」。過去2年間は中止を余儀なくされたが、今年、ウォーキングファンが心待ちにしていた瀬戸内海を満喫できる橋上ウォークが9コースに分かれ再開される。

3日間を通して今治から尾道までのコースの中でも、人気の縦断コースには2千人ほどが参加する。仲間や家族で橋上から瀬戸内海や島々を眺めながらのウォーキングは笑顔、笑顔・・・。類をみないしまなみ海道ならではのウォーキングイベントとして楽しめる。すべてのコースで完歩した人には、20回記念の参加記念品がもらえるということようだ。(参加申し込みはすでに終了)

 

続いて、10月8日(土) の夜は「尾道 灯りまつり」が開催される。尾道の街が「ろくそく」の灯りで幽玄の世界に染まる。ほのかに灯るぼんぼりを通して「癒しのまち尾道」のぬくもりが体感できるイベント。寺と寺を結ぶ路地や参道、駅前緑地帯などを「ろうそく」の灯りでライトアップされ、かつて先人が尾道の三山(千光寺山、西國寺山、浄土寺山)の山頂から見たであろう「常夜灯」の灯りを「ぼんぼり」でいにしえの尾道を再現する。

市内の小中学校の児童・生徒らにより将来の夢や願いを描かれたぼんぼりを、お寺へと続く参道や海岸沿いに奉納。そのお寺を核とした地域の歴史や文化、伝統を知ることから、自分の街に誇りを持ち、地域を愛する感性を育むことも大きなテーマとして息づく。

時間は18:00~21:00

灯りぼんぼりが設置される場所は、古寺・JR尾道駅前緑地帯

済法寺・持光寺・海福寺・光明寺・宝土寺・天寧寺・千光寺・妙宣寺・正授院・善勝寺・大山寺・西國寺・正念寺・西郷寺・浄土寺・海龍寺など

 

そして、尾道から四国・今治までを結ぶしまなみ海道での国際サイクリング大会「サイクリングしまなみ2022」が10月30日に行われる。歴史と文化の街、尾道に新たに加わった尾道の華「サイクリング」。1999年にしまなみ海道が開通し、本州から四国まで自転車で行けるようになり、それ以来、「サイクリストの聖地」として国内外に知られるようになった。

島と島をつなぐ橋を含む高速道路の走行がすべてのコースに含まれ、 普段は自動車でしか走ることができない道路で、開放感あふれるサイクリングを楽しむことができるのが最大の特徴。供用中の高速道路本線を走ることができるサイクリング大会は、日本では唯一、「サイクリングしまなみ2022」だけである。

穏やかな海に、たくさんの小さな島々が浮かぶ風光明媚な瀬戸内海を駆け抜けるサイクリングロードは世界から注目を集めている。

 

10月から水際対策が緩和され、観光立国、日本への旅行者を受け入れることになっている。世界に広がる瀬戸内の観光資源が注目されつつある。その先陣として国際サイクリング大会などがけん引するイベントになっていくはずである。

 

リポート/ 渡邉雄二 写真/ 尾道市・イベントHPより転用。

 

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色を消したら鮮やかに 【あの一枚 展】

2022-09-24 21:53:10 | あの一枚展

時より色がない世界を覗いて見たくなる。色とりどりの一枚の写真から色を消してしまうとホッとする。またその逆もある。黒の世界の方が鮮やかに被写体をよみがえらせる。それは撮った者しか分らないかもしれない。モノクロームの世界をテーマにしているわけではないから。ただ色があるなしの比較をしているだけである。

思いつくままに10枚の写真から色を消してみた。明るいところがより強調された。けっこう気に入っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

 

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