一昨日、内定していた嫁ぎ先と、送り出す側の初対面が実現。即戦力になるかどうか分からないが、新しいステージでの活躍を期待する縁組となった。
短大の先生でこどもヨーガの実践研究をされている伊藤華野さんが、ある方からいただいた淡路島生まれの「町娘」の人形の頭(かしら)の持ち主で、以前に、「この娘(こ)の嫁ぎ先を探している」と相談があった。それなら、ということで、私の知人で関西を中心に活躍されている乙女文楽の人形遣いの吉田光華さんを紹介した。伊藤さんも「最高のご縁ですね」と喜ばれ素晴らしい縁組につながった。
町娘と初対面した吉田さんは「美しい顔をしていますね。この娘に着物を着せてあげたらさらに耀いて見えます」とお褒めの言葉をもらった。デビューがあるなら仲人としてぜひとも鑑賞させていただきたいものである。
左が寄贈者の伊藤華野さん、右が遣い手の吉田光華さん
乙女文楽を簡単に説明すると、
一人遣い用に工夫された人形を身にまとい芝居を行う。生の身体の動きを、そのまま直接、人形の動きに置き換え動かす。人形の頭と遣い手の頭(あたま)とに左右一本ずつの細紐で連結させ、遣い手が首をふり、頭を動かすことで人形の頭を操作する。手は人形の着物の袂の後ろから遣い手が手を入れ、人形の手を持ち、足は遣い手の膝頭の下に結びつける。
遣い手の身体への固定の仕方は、大阪では遣い手の二の腕の上部に人形をつけた腕金と呼ぶ碗曲した棒金具をひっかける腕金式が使われている。
乙女文楽の一人遣いは、人形と遣い手の動きがより一体化された形なので、女性ならではの感性が生かされ、しなやかな動きを創り出しているのが特徴、それが乙女文楽の美しさである。
リポート&写真/ 渡邉雄二
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