ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

建仁寺の阿吽の龍の迫力に圧倒される 「龍をたずねて―Ⅱ」-建仁寺-

2020-03-19 17:39:20 | 文化想造塾「逸品殿堂」

私が、京都の寺院の中で、訪ねた回数が一番多いのが建仁寺のように思う。それは、なんと言っても「龍」の絵に魅せられたことが大きい。5年前に完成した法堂の天井画の「双龍図」はもちろんだが、方丈の襖に描かれた「雲龍図」は、観る者を威圧する迫力がある。

襖八面に対峙する阿吽二形の双龍図は、江戸時代初期に活躍した絵師 海北友松(かいほうゆうしょう)の渾身の作品として生き続けている。(本物は京都国立博物館に所蔵され、建仁寺の方丈の襖絵は高精密複製画ではあるが、本物を体感できるほどのもの/綴プロジェクトより)。黒雲の中から姿を現した阿吽の龍が向き合い、視線をぶつけあう姿には計り知れないエネルギーを感じる。

そして法堂の天井画の龍は、2002年に建仁寺創建800年を記念し、日本画家の小泉淳作画伯によって2年掛かりで描かれた大作である。この天井画も双龍図で、釈迦如来像を守るために天井から睨みをきかせ、また法を説く修行の場で天空から見守り、そして法の雨を降らし修行僧に力を授けるための神仏として天井で舞っているという。

いずれの双龍画図を観に訪れた人は、目に見えないエネルギーを享受しているような気がする。だからまた訪ねてみたくなるのかもしれない。

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狩野光信の蟠龍図の龍が睨みをきかす。 「龍をたずねて―」シリーズⅢ ―相国寺―

2020-03-16 15:08:09 | 寺社絵画

京都御所の北の門、今出川御門の前の通りを北へ行くと相国寺がある。

正式名称は萬年山相國承天禅寺(まんねんざんしょうこくじょうてんぜんじ)という。

十四世紀末、室町幕府三代将軍の足利義満により創建された禅寺。

境内には本山相国寺をはじめ、十三の塔頭寺院と、山外塔頭に鹿苑寺(金閣寺)、

慈照寺(銀閣寺)、真如寺がある。さらに、全国に百カ寺の末寺を擁する巨大禅寺である。

余談であるが、京都の禅宗系には五山之制というものがある。

京都五山の寺格を表すものらしい。その第一位が天龍寺、第二位が相国寺になっている。

ちなみに第三位が建仁寺、そして東福寺、万寿寺と続く。

では、あの南禅寺は?というと「寺格五山之上」ということらしい。つまり、最上級位にあたる禅寺になる。


さて、本題の相国寺の天井画は龍図である。慶長10年(1605)相国寺の法堂が創建されたときに、

安土桃山時代の狩野派総師、狩野光信によって描かれたものである。

本図は、円相内に龍の全容をくっきりと描き出されていて、彩色も綺麗に残っている。

しかしながら、円相外に雲が描かれていたようだが、剥落し、今は僅しか残っていない。

堂内中央付近で手をたたくと、天井に反響してカラカラという音が返ってくるので、

別名「鳴き龍」ともよばれている。訪れた折にはぜひ手をたたき楽しんでいただくのもよい。

龍図は、雲龍図の中の双龍図、蒼龍図のひとつで、とぐろを巻き天に昇らない龍を描いた図

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水をつかさどる神 “龍” の存在。 「龍をたずねて―」シリーズⅠ

2020-03-15 16:06:18 | 寺社絵画

禅寺系のお寺を訪ねると龍の絵画をよく目にする。それは襖や壁、そして天井などに描かれている。

それらを観るのが楽しみのひとつになっている。

そもそも龍は、仏教を護る八部衆のひとつで、"水をつかさどる神"として中国から伝わってきた架空神仏である。

水の神仏として火から家を護る象徴になっている。さらに、中国では、

松が龍に例えられ天に昇る意味から繁栄の象徴ともいわれている。

だから、お寺の三門や家の門等にも松が植えられているのも、そういう謂れがあるからのようだ。
とくに、禅寺系の本山では、住職が仏法を大衆に説く法堂(はっとう)の天井に龍が描かれているのが多い。

それは法の雨(仏法の教え)を天井から降らすという意味もあるようだ。

禅寺といえば、基本的には「臨済宗・曹洞宗・黄檗宗」の三宗派である。

全国にある禅寺でも龍の絵画を楽しむことはできるが、各宗派の本山は京都に集中しているため、

「龍をたずねて―」の紹介は京都に限らせていただく。その本山の中でも非公開や、

撮影できないところがある。それはご了承ください。

公開予定は、建仁寺、妙心寺、大徳寺、天龍寺、相国寺を予定している。

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旅立ちに、一枝の柳

2020-03-14 17:11:08 | 中国歴史文化

"柳" "道" "河"、といえば?何を連想するだろうか。簡単そうで難問かもしれない。
中国の漢の時代からの風習が、いまも日本の随所に見られる。柳が植えられているのは川沿いが多い。

その横には道が通じている。この光景は確かにどこでもある。

 

学校卒業し、また転勤で住み慣れた所を離れるときに、

柳の一枝を折って手渡し旅(輝かしい未来)の無事を祈った、というのが中国の故事にある。
つまり「旅立ち」を意味する言葉である。

この時期は卒業、入学、そして転勤などで移動が多い。

 

しかしながら、いま新型コロナウィルス感染でいろんな事が延期、中止を余儀なくされている。

一刻も早く終息し平穏無事な日常を取り戻し、明るい旅立ちができることを願っている。

 

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企画講座のパンフ用写真の一枚

2020-03-10 22:02:24 | 文化想造塾「曼荼羅」

仏画曼荼羅アートの各教室とも一年が経った。通っていただく方々の熱いご支援があっての継続に、心底感謝している。
その中で、泉佐野教室は泉佐野市の生涯学習課からの流れで、生涯学習センターの毎月のサークルとしてスタート、2月でちょうど一年が経った。
この4月からクラブとして認められ本格的にスタートする。

さらに集客促進のために生涯学習センター主催の企画講座をしていただけることになった。そのための写真になる一枚を制作した。

続く6月は、毎年恒例の「e-よこ逍遥」、7月には毎年恒例の「インターナショナルワークショップフェス DOORS」にも参加させていただく。

少しずつであるが、周りのご支援で広がっている。みなさんと一緒に楽しく活動できるのが何より嬉しい。

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