一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

470  知己のごと交わす挨拶寒昴   多留男

2012年01月11日 | 

 (ちきのごと  かわすあいさつ  かんすばる)

 

「知己」とは、本当の己を知っている人、つまり大親友のこと。ところでこの句は、二つの解釈が成り立つ。

 

1 ある人と、知己のごとく挨拶を交わしたが、彼とは知己ではない。

2 知己のごとく、私は寒昴と挨拶を交わした。

 

 当然、正解は2に決まっている。枕草紙にもある「星はすばる」多留男先生の少年時代は、昭和一ケタだから、空には満天の星が見えたはずだ。

 又、軍医として出征したビルマでも眺められたに違いない。久し振りに「すばる」に出会い、「やあやあ寒昴君、子供の頃を思い出すよ。俺は元気でやっとるよ」そんな会話が聞こえてくる。

 

 

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