一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

647  梔子やシャワートイレの全自動

2012年07月18日 | 

(くちなしや シャワートイレの ぜんじどう) 

 とうとう、ここまで来たか、と唖然。トイレのドアを開けると、まず電灯が付き、トイレの便座の蓋が開く。

 便座に座ると消臭ファンが回り出す。用を足してシャワー洗浄、乾燥(これだけはボタン操作)。立ち上がれば除菌の水が流れ、トイレの蓋が閉まる。部屋を出ると電灯が消える。これら全てが全自動。

 つい数十年前の「ボットン便所」からは、想像を絶する世界だ。徳川の将軍様だって、仰天するに違いない。

 そこで、活けられたクチナシの花を眺めながら考える。

 しかし、どうしても手放しでは喜べない。糞尿が金肥と呼ばれて、農家が買い取りに来た江戸時代の方が、遥かに合理的だったのではないか。

 膨大な税金を使い、整備された日本中の汚水処理場には、糞尿以外の様々な生活排水、工業廃水も流れ込み、それに含まれる、様々な有害な有機化合物や毒物が、たんまり混ざっており、どう処理しても、まず堆肥としては使えないだろうからだ。

チダケサシ(乳茸刺)  ユキノシタ科 チダケサシ

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