小学生の頃、スコット、アムンゼンの南極探検にワクワクした記憶がある。
南極点到達一番乗りを果たしたのはアムンゼンだったが、悲劇の主人公となって
しまったスコットの方が印象に残っている。
南極点を目指すことだけが目的だったアムンゼンに対し、スコットは学術調査も
兼ねていた。「探検」の定義が2人は違っていたように思う。
「冒険家のスケッチブック」という本に、探検についてこう書かれている。
「探検には物質を超えた力がある。つまり、新たな発見ばかりでなく、
新たな思想の獲得も、探検の大きな存在意義だろう。
例えば、宇宙旅行の真の目的は、利益の追求だけでなく、ビジョンの実現にあり
それこそが広く永続的な影響を人類にもたらすものだ。ものの見方が変われば
わたしたちの生き方もまったく変わってしまうはずだ。」
なるほど。探検とは無縁のサラリーマンにとっても、新たな思想を獲得する行為は
探検と言っても良さそうだ。