レイ・ブラッドベリへのインタビューをまとめた本。これまでの人生や自著について語る。
ブラッドベリの名前は以前から知っていたが、小説を読んだことは無い。
このインタビューを読んでみて、彼の生き方や出会った人々、作品に興味を持った。彼は小説家で詩人でもあり、映画の脚本も手掛け幅広く創作活動を行ってきた。抜群の記憶力の持ち主で、様々な人たちとの出会いの年代、場面、その時に発した言葉、その後の経過など、数十年前の事もつい最近の出来事のように語る。好奇心が旺盛で、友人との関係も良くなったり悪くなったり、とにかく語られるエピソードがとても面白い。時代的には50年代~80年代頃までの出来事が多いので、知らない人物ばかりだが、彼の話を読んで興味をそそられた。
小説の書き方については、とにかく量を書くことが必要と説く。それとSFというジャンルにはアイデアが必要で、日々のアイデアをストーリーにまとめて毎週一篇、年間52作品も書けば文章修行になるし、自分はそういうスタイルで書いたと言う。1日で仕上げた短編もあるらしい。まあ凡人にはなかなか真似できないけれど、そういう意気込みを持つことが小説家には必要なのだろう。
インタビューは本と違って、インタビュアーの力量で面白くもなるし、つまらなくもなる。このインタビュアーは長年の付き合いがあるせいか、よくポイントを押えていると思った。芸術を愛するブラッドベリに共感したのは、印象派スーラの「グランドジャッド島の日曜の午後」という絵についての感想である。自分もロンドンのナショナルギャラリーで初めてこの絵を見た時、まるでその絵に吸い込まれるような不思議な感覚を味わったことがある。ブラッドベリもこの絵を見た時にその絵の中に居るような気分を味わったらしく、その部分を読んだ時に共感して嬉しくなった。
この本をきっかけにブラッドベリをいくつか読んでみたいと思う。
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