Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

青葉若葉の季節、12

2016-11-01 13:40:58 | 日記

 普通のクラスメート以上、友達未満、そんな感じでこー君との交際が始まりました。

それにしても、何時面白い話が聞けるのでしょうか?

思い切ってFさんの言っていた事をこー君に聞いてみます。

Fさんとこー君が話した面白くて楽しい話ってどんな話?

こー君は何だか心当たりがない様子でした、この時は本当に考え込んで居たようでした。

 私は何時面白い話をするのかと、2年になってから今まで、こー君の方に注意を向けていたと言うと、

それでよく僕の方を見ていたのかと、こー君は合点したようでした。

そこで、何しろ1年の時は向こうの小学校から来た男子に散々意地悪されたから、

楽しい話をする向こうの小学校の男子ってどんな人なんだろうと思っていたと打ち明けます。

 こー君は同じ小学校の男子のした事という事で、責任というか、連帯感というか

私に文句を言われたと感じたのかどうか、私には分かりませんが、

1、2日して、Hさん、Iさんの方から1人のクラスメートの男子を紹介されました。

 私達の学校で1番、2番の面白い話をする人を紹介するね。

との事でした。

その名も、しー君です。順番だから仕方ないのですが、嫌だと思います。

この前クラス会で話したし、如何しましょう。

加工してしゅー君、シュークリームのしゅー君です。おまけ

しゅー君はとても面白い話をする人で、

自分で作った小話をしてくれました。

それが本当に面白い話なんです。皆大笑いでした。

 「将来は漫才師になるの?」

と、思ったままにうっかり言葉に出してしまい、Iさんの顰蹙を買ってしまいました。

しゅー君は頭もいいんだよ、と、HさんIさん。失礼だよとその場で言われて、

 ああ、こんな風に考え無しで話すから、向こうの小学校の男子に嫌われるんだなと反省します。

また、同級の男の子に対して、口のきき方に気を配るのが向こうの小学校の女の子達なのだと気付きます。

 そうか、気を付けていたつもりだけど、まだまだ配慮が足りないし、

人との付き合いも経験不足なんだなと感じました。

こう思って来ると、こー君にもどんな事で機嫌を損ねるようなことを言ってしまうかもしれないと、

実際、1年時の嫌がらせの話をしたこと自体よくなかったかなと思い至るのでした。

 

 


青葉若葉の季節、11

2016-11-01 11:58:07 | 日記

 翌朝父は上機嫌で、こー君と親しくしなさい、親しく、と言うので、

そうだなぁ、元はFさんから出た話だし、

友達も、父も好意的に話す、こー君というのは、何かしら私に縁があるのだろうか?

そんな風にやはり不思議に思ってしまいます。

 朝の登校中、時間があったので、今朝は朝からバラを見ていこうと、

バラの垣根があるお家の方向へ小道を入ると、こー君の家のある通りです。

通りを覗くと、丁度こー君が家から出てきたところでした。

 あれっと、私はこー君におはようと声をかけて、朝、バラを見ようと思ってこっちの道に来たのだけど、

丁度こー君が出て来るところで会えてよかったと話します。

 父同士が知り合いだとかで、と、家の父がこー君のお父さんをとても尊敬していたと言うので驚いたと話します。

こー君も自分のお父さんから聞いてびっくりしたそうでした。

何か縁があるのかしら、と言うと、さぁという返事でした。

 並んで話しながら、私はこー君について観察します。

何しろ1年の時にはいろいろありましたからね、それ以前にも、小学校の時にもいろいろありましたから、

今回父のいう事より、相手の様子を見てから自分の対応の仕方を決めた方がよいなと考えていました。

 私がにこやかに話すと、こー君は抑えた感じでにこやかに返事をしてくれます。

話ながら微笑んでこー君の顔を見ると、何だかこちらを探るような目つきをしているように見えます。

その目つきが、私の記憶ではどこかで見たような目つきに見えました。

誰かに似た目だと思ったのですが、当時はそれが誰か私には分かりませんでした。

 その日の朝、こー君は普段よりはよく話してくれましたが、

相変わらず穏やかであまり話しません。

でも、朗らかな人だという事は私にも分かります。

 バラの所で朝の手入れをするおじさんに会い、おはようございますと声をかけると、

やあ来たね、今日は朝から一緒に登校かね、とにこやかです。

 実は父同士が知り合いで、家の父が、こー君のお父さんの事を、常々尊敬していた人だったそうなんです。

そんな話をします。

 そうらしいねと驚きもせずに訳知り顔でおじさんが言うので、

どうやらおじさんの情報も早いです。

父といい、このおじさんといい、皆どこで情報交換しているのだろうと、

私が大人の男の人の対応の早さに驚いていると、

こー君はおじさんと話があるとかで、先に行っててくれると言います。

それで、私は先に1人で歩いて早めに登校しました。

 親しくしなさいか。

親しくね、私は如何したらよいかと思います。

親しくの意味合いについて考えてみました。

クラスメートとして親しく、父の知り合いの子供同士という意味での親しく、…そうだなと思います。

私にとってはまだよく知らないこー君です。ある程度好意的に接するのでよいだろうと思います。