Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

竹馬の友、5

2016-11-29 23:00:32 | 日記

 Lさんは一人っ子、近所にお友達もいないので宜しくねと、彼女のお母さんに頼まれていました。

それで、暫くしてから彼女が私の家にも遊びに来るようになると、

私は早速自分の友達を紹介しました。うーちゃん、えーちゃん、おーちゃん、

女の子もBさん、家が遠いのですが、Cさんも紹介したかもしれません。

なんだか自分が友達の輪の中心にいるような気がしたものです。

 その後それぞれに小さな輪同士で遊んでいたかどうかは私には把握できませんでしたが、

私自信はよくLさんの家に1人で遊びに行きました。

遊んでみると、外より家の中で共に本を読んだりする事が多く、

話し合いなどもよくしていたので、当時のお喋り仲間でしたね。

 当時の私は男の子はえーちゃん、おーちゃんと話が合い、女の子はLさんというような

やはり女の子の友達の中では特別なお友達という感じでした。

 Lちゃんに馬鹿だと思われたくないからと、変な行動は慎んだり、言葉や文字など、

負けているなと思うとせっせと練習して習得したりというように、同年代のライバルでもありました。

 男の子はおーちゃん、女の子はLちゃん、特にLちゃんには普段の行動にも品行方正で臨まなければいけないと、

心にきりりとした信念のような物を持たねばなりませんでした。

それは私に対してのLさんも同じだったようです。

私に馬鹿だと思われたくない、変な子だと思われたくない。

共に同じ事を言って身を正しくし、学習にも励んだものでした。

こんな点、今から思いだしても良いお友達、文字通りの良友関係というものを互いに築いて行きました。


竹馬の友、4

2016-11-29 11:54:56 | 日記

 お呼ばれしたからにはお返ししなければ、そんな事を家の大人が取り沙汰して、

程無く私はLさんを家へ招待します。

 当時は私もLさんも共に一人っ子状態、家族も子供の付き合いにとても気を配っていたのでしょう。

公園デビューならぬ、家族ぐるみのお家同士の交際デビューでした。

お菓子を配って挨拶ならぬ、夕餉のテーブルで家族一同総出でご挨拶だった訳です。

両家で共にこうでしたから、どちらも相当気を使っていた感じでした。

 家でLさんが食事をした時にも、テーブルには何鉢もおかずが出され、

それはもう特別に豪華版な夕餉になっていました。

私はこんな夕餉をそう見た事が無く、親戚の伯父家族が来た時以来であったように思います。

私はLさんに、何時もこんなに凄く無いのよと言いながら、

大人が皆、いや、何時も家はこうなんだよとにこやかにLさんに話す姿を眺めて、

家でこんなに豪華にお友達を持て成してくれるのも、全ては私の為と思うと、

偽りの夕餉でありながら、何だか少し嬉しい幸せな気分に成るのでした。

 この家に生まれてよかった、そんな事さえ思いながら父の膝の上に乗っていた気がします。

そこには我が家の団らんがあり、新しく出来た女友達といい、

これから成長して行く自分にとって、とても幸せな日々が花開いて行くような気がしたものでした。