Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

竹馬の友、3

2016-11-28 18:59:37 | 日記

 それから2日ほどして、遊んでいると又おばさんに呼ばれます。

「やっぱりお友達に成りたいんだって。」

とおばさんが言うので、次にLさんに会った時にまた自己紹介のやり直しをしました。

今度はちゃんとLさんも挨拶してくれて、名前も教えてもらいました。

 私が如何して最初の時に何も言わなかったのかと聞くと、

初めて会う人と話をしてはいけないと家の人に言われたのだそうでした。

そうなんだ、そんな子もいるのだなと思いました。

私は園でにっこり笑ってこんにちは、初めましてと自己紹介するのだと教わっていましたから、

初対面では皆そうだと思っていたのです。

園の違いもありましたが、他にもお家の職業の違いがありました。

そうです。Lさんはとても硬いお家のお子さんだったのです。

 その後遊びに行ってみると、宗教の絵本が一杯ありました。

所謂、道徳教育用に置いてあったようです。本の内容はお釈迦様の教えです。

4コマ漫画から始まって、ストーリー漫画へと絵本は続き、

私はよくLさんの家に通ってこれらを読みふけった物です。

普通の物語の本に物足りなさを感じていた頃だったので、こういう倫理を説く本は、

私の場合ですが、人生の指針としての倫理感や人生観を得るのに非常にぴったりと来ました。

 「こんな本が読みたかったの。」

Lさんのお母さんにつまらない本でしょうと言われて、いいえと私はこう答えたものです。

どう生きたらよいか、そんな事を教えてくれる本が読みたいと思っていたところだったからと、

これは嘘ではなく、本当にこの頃の私はそう感じていました。

今まで読んでいた童話や昔話にも教訓はありましたが、大きな倫理、細かい倫理、人としてどう生きるか、

そんな事が知りたい年齢だったのですね、私の希望にまさにピッタリの本だった訳です。

以降このシリーズの本に、私はすっかりはまり込んだと言ってよいでしょう。

 遊びに行くとその本のシリーズを読み継いで、夢中で読んでいたのでとうとうおばさんから、

「その本通りに生きると人は生きていけなくなるから。」

と、諭されて本は全て目の届かない所へ片付けられてしまいました。

 私にすると、とても残念でしたが、後日、同じシリーズ本がある場所に行きあい、

私はまたそこで読んでいない本を読み漁る事が出来ました。そこも又途中で途切れてしまいましたが、

結構はまり込んで読んだ宗教の子供向けの本でした。

このような、私の人生観に大きな影響を与えた本に最初に出会ったのがLさんのお家でした。

 また、遊びに行くと、夕飯時間まで居ることが多く、一緒に夕飯をとお呼ばれする事もあり、

そんな時は御前にずらっと料理が並び、私はもの凄く目を見張った物でした。

1テーブルの座卓なのですが、テーブルの上に鉢が何鉢も並べられ、

好みの料理を思い思いに取って食べられるようになっていました。

 家の一汁一菜とは大違いの豪華な食事に、最初の時には畏まってしまい、

他人の経費と思うと、勿体なくておかずを口に運ぶ事が出来なった物です。

おかげで好き嫌いの好みを聞かれてしまいました。

 嫌いな食べ物ばかりで食べられなかったのだろう、

大人の料理ばかりで子供向けじゃなかったのだろうと

Lさんの家族に食事の間中取り沙汰されていました。

子供が遠慮しているとは誰も思われなかったようです。

 私にすると、結構針の筵に居た訳です。

思いがけず助け船、迎えに来た母の姿にほっと胸をなでおろすと、

漸く腰を上げて帰宅することが出来ました。

 豪華だったわ、凄いご馳走だったわ、

帰り道でも家に帰っても、私は夢うつつでした。

Lさん宅の夕飯のご馳走が目の前をちらついて、上の空でこの言葉を繰り返していたのを覚えています。

 

 

 

 


竹馬の友、2

2016-11-28 13:25:44 | 日記

 この話の題名に困ってしまいました。

女の子同士の幼馴染なので、「竹馬の友」は如何もね、と思ってしまいましたが、

「まま事の友」というのもねぇと、「幼馴染」では余りにもそのままだし、と考えて、

考えてみると、私って結構お転婆で、その私と似たような事をしていた女の子、というのがみそかなと、

そうなんですね、Lさんとおままごとした覚えがない気がするんです、私。

やっぱり、友達って「類は類を呼ぶ」かなと、当たり前に「竹馬の友」でもOkなんじゃないかなと思います。

 おばさんに、今度その子がいたら紹介してあげるから、お友達になるといいよと言われて、

私も新しいお友達ができる事に嬉しい期待感を持つ事が出来ました。

何しろ、外遊びで遊ぶ子といえば男の子ばかり、外で遊べる女の子のお友達、

外で遊んでいるのですから、当然外遊びの出来る女の子だと思います。

『やった!、嬉しい!』

と期待に胸が膨らみます。

  それから何日経ったでしょうか、もう翌日の事であったかもしれません、

私は何時もの場所に籠って屈み込んでいました。

いたいた、という声に振り向くと、おばさんがこっちこっちと手招きします。

この子だよ、話をしていた子は、言われて見ても誰も見えません。

誰もいないけど、と、私がおばさんに寄って行くと、いましたいました、

恥ずかしそうにおばさんにくっついています。

色白で、私より背が低く、可愛らしい顔をした女の子でした。

 外遊びの出来る女の子、思い描いていた女の子とは違う可愛らしくて弱々しそうな子に、

戸惑ってしまいましたが、こんにちは、初めまして、Junです。Junちゃんって呼んでね。

と手を差し出します。

 が、その子からはお返事も手も出てきませんでした。

もう一度繰り返してみましたが、やはりどちらも返って来ません。

こうなると私も眉間に皺が寄ってきます。

『この子、お友達になりたく無いんじゃないかな。』

そんな風に思ってしまいます。

 その子を残して、もう家に入ってしまったおばさんを呼び戻して、

この子はお友達に成りたく無いらしくって、返事をしてくれ無いと訴えます。

私が言う事に何も返事を返さないから、お友達に成りたく無いんだわ。

と、私が言うと、おばさんが困ったねぇと言い、その子は帰ってしまったように思いますが、

私の方が帰って来てしまったのかもしれません。

 

 

 


竹馬の友

2016-11-28 11:02:24 | 日記

 私には、幼少時、男の子のお友達や幼馴染がいたように、

女の子のお友達や幼馴染も普通にいました。

今回登場してくるLさんは、(Eさんも空いているようなので、順の早いEさんでもよいのですが、

今の順番でLさんにします。仮置き措置)私の人生において初めて紹介されてお友達になった人です。

多分ご本人も覚えている事でしょう。(私の方は忘れたな、と思っている事でしょう。

 時期を聞かれると覚えていないので困るのですが、多分春頃だったと思います。早春じゃないかしら。

雪が解けて嬉しいと、また外遊びの季節が来ると、懐かしい土の色や香りに夢中になる頃。だったような気がします。

 私は大抵、連れだって2、3人で遊んでいるのが常でしたが、時折1人で遊びに出る事がありました。

仲間がいるとそれはそれで楽しいのですが、協調せずに独自でこれをしたいという時もあり、

そんな時はわざとコッソリ1人で外れ、皆と居た時に遠慮して出来なかった事を存分にしてみるのでした。

自分の考えを立証したり、本当に相手の言った通りにした方が自分の考えより良かったのかどうか、

そんな事を実地に試していたのです。

 コッソリする訳ですから、皆の目に付かない所、死角になっている所で隠れてこそこそやっていました。

工夫して面白かった事や、良くなった事は、自分だけに留めずに遊び仲間に披露して、

自分達の遊びを質の良い?物にしていました。

 また、意見が分かれた時も、やってみた結果や考え直した事で、

誰それちゃんの考えの方が良かったと潔く負けを認めたり、争う友達の仲裁をして判定をしたりと、

所謂、遊び仲間のグループを仕切る役柄でした。

 ある日、私は、自分がコッソリ考えたり実験出来るとても良い場所を見つけました。

その場所で、その日もこっそり1人遊びをしていると、その家の人から声を掛けられました。

 一帯にはその家の商売道具が積まれ、商品の隙間がそこかしこに出来ています。

しかも青空天井の置き場なので、私以外にもよく子供達が出入りをしていました。

商売屋さんなので、子供達が出入りして遊んでいても、よっぽどの機嫌が悪い時以外は全く無頓着、

顔を見られても叱られたりはしないのでした。

 それで、私もその時、特に逃げ出す事はせずに、何の用かなとおばさんの声に耳を傾けました。

「叱ろうと思って呼んだんじゃ無いんだよ。」

と、おばさん。

あんたJunちゃんだったね、そうそうとおばさんは言いながら、あんたとよく似た子が時々来るから、

同じ場所で同じ様な事をしてるし、気が合うんじゃないかと思って前から見ていたんだよ。 

という話でした。

 あんた達お友達にならないかなと思って、紹介しようと思ってね、今さっきもあんたの居たそこに居たけど、

居なかったかい?女の子なんだけど、見なかった?

と、聞かれます。

 女の子?全然この場所で女の子なんて見た事がありません。

そんな子がこの場所に時々来ていたなんて、私は全く知りませんでした。

 

 

 

 


使ったことありません

2016-11-28 10:54:32 | 日記

 フリマアプリは使った事が無いので、どんな物か分かりませんが、

フリマについては知っています。

要らない物を何か良い物や、手に入れたいものに交換することでしょう。

ゲームの世界ではしたことがあります。

 現実の世界でもしてみたいという誘惑にかられながら、今まで全然そういうアプリとは無関係に来ました。

自分が出せる物、欲しい物のリストでも作るとよいかもしれませんね。

 今までは、要らない物は大抵リサイクルショップで引き取ってもらいました。

電化製品数点が、4円で売れたことがあります。

その時に、店員さんが言った「またどうぞ」の言葉が、妙に私の記憶に残っているのは何故でしょうか。