Junさん、あなた合宿場でテレビを見ていたでしょう。
そんな質問を職員室で先生から受けながら、正直にはいと答える私です。
何しろ担任の先生が覗いて行かれたのですから、否定のしようがありません。と、私は思っていました。
それで、と先生、あなたがテレビを見るように先導したんですって。
それは、これには肯定できない私でした。
違いますと答えます。友達に誘われて行ったらもう皆集まっていました。
何人くらい。私達も含めると10人くらいです。誰がいたの。等々、
先生の質問は続きます。
どうしてテレビを点けたの?
人気番組の○○っを見ようとしていたんです。
あなたが点けたの。いいえ。では誰?誰だったかな、後ろの方にいたので、誰とはっきりは覚えていないんです。
と、先生の質問に答え終わって私は職員室を後にしました。
あの調子では、と考えます。やはりテレビは点けてはいけなかったのだ、何だかとんでもないことになってしまった。と、不安になります。
今は叱られるようなことは無かったけれど、また呼び出されて次の時には叱られるだろうなと気が滅入りました。
しょうが無いといえばしょうが無いのですが、何故、こんな事になってしまったのかと反省してしまいます。
やはり、人間欲望のままに行動してはいけないな、欲や執着心を持っては駄目だなと、考えてしまいます。
どうして、早めにテレビは駄目だと気づいて教室から離れなかったんだろう。
返す返すも失敗してしまったと思うのでした。
叱られる準備をしておかなければ、2学期早々あられもないと頭を抱え込んでしまうのでした。
しかし、今回の件はその後、そう私の方は問題にならずに過ぎて行きました。
秋も深まると学校祭、すぐに3学期そしていよいよ受験の時期に入る3学年が近付いて来ました。
思い返すと、2学年は新しい友達にいろいろな目新しい事を教わった時期でした。
あちらこちらと紹介されて、人もそうですが初めての場所にも行き、芸能界や繁華街、普通に楽しい女子学生時代を過ごした時期でした。
レコード店にも通い、書店に出かけて参考書を買うなどしました。参考書や問題集を書店で買うという事を初めて知りました。
教科の事典など、学校の推薦図書を待たずに自分で書店で探して来るのだと知り、
3学年を待たずに準備する事が出来て、小学校に比べると早めに学習体制が取れたと嬉しく思ったものです。
学校以外で、こんな風に本を買い求めて勉強するのだと分かり、精神的にほっとしたのを覚えています。
私にすると、中学生らしい中学校生活が送れたのは第2学年だったなと今から振り返ってもそう思います。
心配されたり、思いやってもらったり、そんな友情を感じたのも第2学年でした。