私は「早蕨」を長く書くつもりはなかったのですが、3まで来てしまいました。
この辺で纏めたいと思います。
私は、当時も暫く考えていましたが、男の子は1年の時も同じクラスだったなぁと思い、
1年時の頃からのその子の記憶について拾いだしてみます。
私の記憶の中では、成績優秀者らしく、
やはり成績の良かった向こうの小学校から来た顔馴染みらしい女の子にちやほや、
ご機嫌を取られていた言葉や、可愛がられていたような場面が浮かびました。
実際彼は可愛い顔をしていました。幼い感じの、所謂童顔だったのです。
同じ年代の同級生に可愛がられていても、そうだなぁと思った覚えがあります。
担任以外の教科の先生も、成績が良いという感じで接しておられた覚えがあるし、
彼は当初のクラス委員だったと思うのですが、今から思うと他の人がしていたのでしょうか?
中3当時は1年の時のクラス委員と思っていました。(間違っていたのなら、この時点で既に間違えていたのです。)
以下、彼はクラス委員だったという私の認識の下に話は進みます。
・「写生だよ、図案画じゃ無いんだから。」しかめっ面でさも気に入らないという具合に私に寄って来て一言ぼそっと。
・偶然、里の祭りで会ったらしい。互いに笑顔で対面(意図的では無い)、この間1秒も無い、
彼の方は直ぐに人混みに消えてしまう。
・商店街で2回くらい、私服の時に見かける。私も私服。
1回妹さんらしい女の子と一緒の所を見掛ける。仲良し兄妹という感じで妹を可愛がっている様子に、
良いお兄さんなんだなと微笑ましく思う。
・教室で、私は机に座っていて、気が付くと怖い顔をして彼が近寄ってくるところだった。
何か言っていたが分からなかった。私はえっ、え?と聞き返したが、その時の事情が分からない。
彼の怖い顔に叩かれるかと思ったが、結局何もせずに無言で戻って行った。
(何があったのか全然分からない。今も不明のまま。)
・2年時の里の祭りで、露店の品物を眺めているのを発見。やっぱり彼の家の誰かと里が同じなんだなと確信する。
私の場合は母の里。一寸見掛けただけで何も無く過ぎてしまう。
という事で、3年のこの時迄に、私の中の彼の記憶は5回程しか断片が無いのでした。
考えても変だなぁと、当然1番に考えとして浮かぶのは、彼が私を好きだから手を掴んだのだというものですが、
『それは無いな。』と自分でも思い。
そう思うと、やっぱり変だと、変だ変だの繰り返しになってしまうのでした。
受験時期、何時までもこの問いに関わりあっている訳にもいかないと、手を見ながら大弱り。
何かしら早めに答えを出そうと思うのでした。
そして、閃きました。ピッカリです。
私は徐に後ろを振り向くと
「ねえねえ、この前のたー君の件だけど、私の手に触れていった事。
あれって、私とJさんを間違えてたんじゃないかな。」
きっとそうだよと、そう言って、彼が私の手に触っていくなんて考えられない事だものと、
にこやかなJさんにそう言ったのでした。完結ですね。問題。