2月13日(金)
今日は今年度最後の好古会の例会です。
好古会は横須賀市自然・人文博物館で催された考古学・歴史講座の受講者が中心のサークルで、 活動内容は専門家の話を聞く・史跡見学・会員間の情報交換や博物館の行事に協力し、 会員相互の知識を深めながら親睦を図り、 月一回、博物館・史跡等の見学会や博物館か隣接する文化会館で学習会を行っています。
講師は横須賀市自然・人文博物館学芸員稲村 繁氏、参加者は19名。
最終回なので質疑応答ですが質問の中の埴輪の起源の話になりました、
ちなみに先生の専門は埴輪の研究です。
埴輪は弥生時代後期に吉備地方(現、岡山県)で生まれた華麗な文様を施され
丹で赤く塗る等装飾性に富んだ大きな筒型・壺型の土器で首長の埋葬祭祀に
使用された特殊器台・特殊壺が発達変遷し円筒埴輪が発生したのではないか
と云われ、立坂型(特殊器台前期)⇒向木見型(特殊器台後期)⇒宮山型(終末型)
は弥生時代後期後葉の盛り土た首長墓(墳丘墓)からしか出土していない。
終末型の宮山型特殊器台は吉備で1遺跡・大和で4遺跡から出土しているが、
箸墓古墳(奈良:桜井市 280m 宮山型特殊器台)は3世紀頃の築造と考えられ
古墳時代の始期は終末型特殊器台・特殊壺が現れた頃に近いと考えてよい。
他に 西殿塚古墳(奈良:天理市 219m 宮山型特殊器台+円筒埴輪)
中山大塚古墳(奈良:天理市 120m 宮山型特殊器台+円筒埴輪 )、
弁天塚古墳(奈良: 天理市100m 宮山型特殊器台+円筒埴輪)などの
比較的大型で前方部が撥形で最古式の前方後円墳から宮山型特殊器台が出土している。
1年間ありがとうございました、来年度も宜しくお願いします。