まだまだ寒い日が多い。
そんな日にはおでん。

美しいなぁ、おでん。
料理の撮影って、どの角度から撮るかでずいぶん違って見える。
左右水平に、また上下垂直に腕を動かして、どこから撮影しようかと悩む。
最近読んだ小説の中で、面白かったものをご紹介。
相場英雄のトップリーグ。

一流新聞社の政治部に所属するエリート記者が首相や官房長官を担当する。
日本の権力の中枢を垣間見ているような気分。とても華やかな世界だ。
テンポが速く、次々と予想外なことが起こるので、読んでいて飽きない。
次、袖月裕子の慈雨。

この慈雨は対照的に地味な小説だ。
駐在さんから始めた警察官が刑事になり、長年地味に捜査を続けてやがて退官する。
一方は華やかな小説で他方は地味な小説なんだが、二つの小説に共通するのは主人公が組織の論理に負けるところだ。
どんな組織も自己防衛に走る。
一方は新聞社で他方は警察という組織だが、どちらの組織にも本来背負っている重要な社会的使命がある。ところがこれらの小説ではそれら組織がその社会的使命を逸脱し、自己防衛のためにむしろその使命に背いて行動していることを、主人公は知るようになる。しかもそれに主人公自身が加担してしまう。それは自身が勤務する組織が、社会に対し悪影響を与えることにつながる。しかし主人公自身がその組織に所属し仕事して、それでお金をもらって生活するには、それを続けざるを得ない。
冷たい言い方をすると、これは組織内における主人公の自己防衛でもある。保身とも言える。やろうと思えば、主人公はそれを世に告発することもできるし、その組織をあっさり辞めることだって可能なのに、そうはしないわけだからやはり保身だ。そこに主人公の葛藤、悔しい思いがある。そしてどちらの小説も、やがて主人公がその無念を晴らす時が来る・・・。
ああ、面白い。
こんなことは民間企業でも役所でもたくさんあるだろうなあ。組織ってつらいなあ、と思いながら読んだ。
民間企業では企業組織全体 vs. 企業内の一部の葛藤なんて、きっといっぱいあるよね。上場された企業でも、そこで雇われた一部の人たちの利益のために、企業全体の利益が損なわれる(=株主も損している)状態が継続するなんてことは日常茶飯事でしょう。上場でも非上場でも、その企業の株主やその他大勢の社員が詳細を知ったら怒り心頭!なんて細かい事実が、その企業の内外でいきなり暴露されたりすることがある。カルロス・ゴーン氏の金の使い方が典型だ。あのゴーン氏が権勢を振るっていた時に日産自動車内では、公私混同の彼の金の使い方に反発を覚えながらも、彼の近くで自己保身のためそれに加担していた社員がたくさんいたはずだ。日産自動車は巨大企業だが、もっと小さなレベルでそんな話は日本中にあるだろう。
トップリーグ続編のトップリーグ2は、それに類似した保身に走った前作トップリーグの主人公が、数年経って無念を晴らすお話だ。

これがまた面白いのだ。大手新聞社のエリート記者という、誰もがうらやむ社会的ポジションを捨てる覚悟で、主人公は新聞社の膿や政治の暗部を抉り出すべく捨て身の行動に出る。
よくこんなストーリー展開を考えるよね。
このトップリーグ、トップリーグ2の著者である相場英雄さんの小説は他にもいくつかあるが、こんなのを買ってみた。
まだ読んでいない。
震える牛。

さらにガラパゴス上下巻。

どちらも事件や企業がからみ、社会性のある小説で楽しめそう。
実は面白そうと思って購入し、読んでみて途中で飽きてしまう小説も結構あるのだ。もったいないから最後まで読むけど、ちょっと苦痛。
小説って不思議だよね。わずかに書きぶりが違うだけで、面白くも退屈にもなる。
最後にまたまたおいしいおでん画像。

今度は最初のよりはもうちょっと上から。
おでん種を詳しく見ることが可能な角度だ。
そんな日にはおでん。

美しいなぁ、おでん。
料理の撮影って、どの角度から撮るかでずいぶん違って見える。
左右水平に、また上下垂直に腕を動かして、どこから撮影しようかと悩む。
最近読んだ小説の中で、面白かったものをご紹介。
相場英雄のトップリーグ。

一流新聞社の政治部に所属するエリート記者が首相や官房長官を担当する。
日本の権力の中枢を垣間見ているような気分。とても華やかな世界だ。
テンポが速く、次々と予想外なことが起こるので、読んでいて飽きない。
次、袖月裕子の慈雨。

この慈雨は対照的に地味な小説だ。
駐在さんから始めた警察官が刑事になり、長年地味に捜査を続けてやがて退官する。
一方は華やかな小説で他方は地味な小説なんだが、二つの小説に共通するのは主人公が組織の論理に負けるところだ。
どんな組織も自己防衛に走る。
一方は新聞社で他方は警察という組織だが、どちらの組織にも本来背負っている重要な社会的使命がある。ところがこれらの小説ではそれら組織がその社会的使命を逸脱し、自己防衛のためにむしろその使命に背いて行動していることを、主人公は知るようになる。しかもそれに主人公自身が加担してしまう。それは自身が勤務する組織が、社会に対し悪影響を与えることにつながる。しかし主人公自身がその組織に所属し仕事して、それでお金をもらって生活するには、それを続けざるを得ない。
冷たい言い方をすると、これは組織内における主人公の自己防衛でもある。保身とも言える。やろうと思えば、主人公はそれを世に告発することもできるし、その組織をあっさり辞めることだって可能なのに、そうはしないわけだからやはり保身だ。そこに主人公の葛藤、悔しい思いがある。そしてどちらの小説も、やがて主人公がその無念を晴らす時が来る・・・。
ああ、面白い。
こんなことは民間企業でも役所でもたくさんあるだろうなあ。組織ってつらいなあ、と思いながら読んだ。
民間企業では企業組織全体 vs. 企業内の一部の葛藤なんて、きっといっぱいあるよね。上場された企業でも、そこで雇われた一部の人たちの利益のために、企業全体の利益が損なわれる(=株主も損している)状態が継続するなんてことは日常茶飯事でしょう。上場でも非上場でも、その企業の株主やその他大勢の社員が詳細を知ったら怒り心頭!なんて細かい事実が、その企業の内外でいきなり暴露されたりすることがある。カルロス・ゴーン氏の金の使い方が典型だ。あのゴーン氏が権勢を振るっていた時に日産自動車内では、公私混同の彼の金の使い方に反発を覚えながらも、彼の近くで自己保身のためそれに加担していた社員がたくさんいたはずだ。日産自動車は巨大企業だが、もっと小さなレベルでそんな話は日本中にあるだろう。
トップリーグ続編のトップリーグ2は、それに類似した保身に走った前作トップリーグの主人公が、数年経って無念を晴らすお話だ。

これがまた面白いのだ。大手新聞社のエリート記者という、誰もがうらやむ社会的ポジションを捨てる覚悟で、主人公は新聞社の膿や政治の暗部を抉り出すべく捨て身の行動に出る。
よくこんなストーリー展開を考えるよね。
このトップリーグ、トップリーグ2の著者である相場英雄さんの小説は他にもいくつかあるが、こんなのを買ってみた。
まだ読んでいない。
震える牛。

さらにガラパゴス上下巻。

どちらも事件や企業がからみ、社会性のある小説で楽しめそう。
実は面白そうと思って購入し、読んでみて途中で飽きてしまう小説も結構あるのだ。もったいないから最後まで読むけど、ちょっと苦痛。
小説って不思議だよね。わずかに書きぶりが違うだけで、面白くも退屈にもなる。
最後にまたまたおいしいおでん画像。

今度は最初のよりはもうちょっと上から。
おでん種を詳しく見ることが可能な角度だ。