エルク革の分厚い手袋。
以前長く使っていたものは破れてしまった。薪材を触る時にはとても重宝するが、薪材の表面はガタガタで、分厚い革の手袋も長い間には破損してしまう。
崩れてしまった桜の薪を積みなおさないと。
よいしょ、よいしょと楢の上に桜を載せる。
余計な仕事が増えてしまった。
そこへ赤いクルマがやって来た。日本郵便さんだな。ゆうパックだ。
日本郵便さんは箱をひとつ私に手渡して、去って行った。
ゆうパックの中には、ハンキー・バニスター。
ブレンドのウィスキーだ。
シングル・モルトのウィスキーがどんどん高価になって行くのに対し、ブレンドのウィスキーの価格は低位安定。
その理由をご存じだろうか? 私は知らない。
下の画像の右手のラフロイグ(シングル・モルト)なんて、日本での流通価格はこの20年ほどの間にずいぶん上昇した。
一方、今回購入したハンキー・バニスターなんてブレンドは今も1,500円程度で日本でも購入が可能だ。
このハンキー・バニスターって酒はあまり日本では流通していない。
私もその名前を知らなかった。
しかし吉田健一氏(茂の息子)がエッセイの中でそれについて書いていて、私もひとつ買ってみた。
吉田健一氏は食いしん坊かつ酒豪で、仕事としては食べ物や酒の話から文学論までいろんなことを書く。
このエッセイ集では、路上に落ちているタバコの吸い殻を拾い集めて新たなタバコを作って売る話から物乞いをする話まで出て来て、「吸い殻拾いよりも、物乞いの方が簡単に儲かった」という趣旨のことを書いている。
しかしいくらなんでも吉田健一氏が物乞いはしないだろうから、この話もどこまで信用していいのかわからない。
下の画像で赤い線を引いたところがこのハンキー・バニスターに関する記述である。
吉田健一氏ご一行がスコットランドに行き、長距離列車の中で酒がなくて困ったそうだ。
その後ホテルに日本大使館から差し入れがあり、それがこのハンキー・バニスターで、それがまたとてもおいしかったらしい。
ハンキー・バニスターも年代ものが何種類かある。私が買ったのは一番安いクラスだから、それは吉田健一氏が飲んだものとは異なるかもしれない。
また吉田健一氏がこれを書いたのは半世紀をはるか超える以前のことで、その間にハンキー・バニスターも変わっているかもしれない。
吉田健一氏は鎌倉市内の何か所かに住んだことがあるし、彼の友人である文士たちも戦後すぐくらいまでは鎌倉市に多くが住んでいたので、彼のエッセイの中では鎌倉市内のことがよく出て来る。
そこもまた読んでいて楽しい。
このエッセイでは高崎に行ったらたまらなく暑かったという記述も出て来る。
高崎は今も暑いところだと言えるが、吉田健一氏が当時感じた高崎の暑さに比べたら、今の関東平野ってどこに行っても暑さがもっとひどいのだろうなあ。
氏のエッセイを読みながら、ハンキー・バニスターを楽しみましょう。
恐ろしくスムーズになんの抵抗もなく口の中に入って来て、そのあとすぐにボワッ!と香りが爆発するような酒だな。
これ(↓)は、おもしろいエッセイですよ。三文紳士なるタイトルがいいね。
ホームセンターで見つけたコングのおもちゃ。ドガティ君が喜ぶので買って来た。
わりに頑丈だ。
それでもドガティ君は最終的に破壊してしまうが。
雨が小降りになった。
周囲が巨大な木々だらけだと、雨がやんでからもそこら中でポタポタ雨が木々から落ち続けるので、雨が止んだことがしばらくは認識できない。
古い長靴履いて、散歩しましょう。
ここでしか使わない長靴で、ほとんど新品同様。でももう10数年使ってるな。
山荘の周りをスタスタ歩いてみよう。
ヘンなキノコがたくさんあるのよ。
野生のキノコのうち私が食べるのはジゴボウ(=ハナイグチ)だけで、それ以外を分類して食べようというつもりはないので、山荘の周囲のキノコの名前はほとんど何も知らない。
いろいろあるんだけどね。
みんなかわいいもので、一晩で大きくなったかと思うと、数日で萎んだりする。
雨の中、散歩を続ける。
今回私が初めて見たキノコもあった。
これ(↓)よ。
変わっているわぁ~。
このあと、まったく離れた場所でもひとつ同じ種類のキノコを発見した。
面白いよね。
なぁ~んてキノコを見ている間に、再び雨が本降りになる。
山荘の屋根が雨に洗われる。
こうしたところでは、樋ををつくらない。
なぜなら、すぐに落ち葉で樋が詰まってしまうからだ。
樋をつけても役に立たないどころか有害ですらある。
するとご覧の通り、雨水は屋根から素直にそのまま落ちる。
そのような建物で・・・
1. 軒を出さず
2. その下にウッドデッキを作る
すると、どうなるか?
雨水は外壁のすぐ近くの空中をまっすぐ下へ落ちて行く。その下に何もなければ地面に落ちるだけだ。
そこが土だと、水滴もほとんど跳ねない。跳ねても基礎のコンクリート部分に当たるくらいだろう。
しかしウッドデッキって屋内の床面と同じ高さに作る。そこに水滴が当たって跳ねると、かなりの高さまで外壁下部を濡らすことになる。
山荘外壁下部の高さ20~30cmまでの部分が、水平帯状に変色してカビが生えているお宅が多いが、たいていはそれが原因だ。
外壁が木製の場合、結構深刻なことになる。
ウッドデッキを作るならこうした問題がない妻壁側に作るとよいのだが、そういうアドバイスをくれる建築家や工務店は少ない。
屋根っていろいろ考えないと。建てる側ももうちょっと施主の将来のトラブルを考えてあげたらいいのに。施主はたいてい知識がないのだから。
【つづく】
以前長く使っていたものは破れてしまった。薪材を触る時にはとても重宝するが、薪材の表面はガタガタで、分厚い革の手袋も長い間には破損してしまう。
崩れてしまった桜の薪を積みなおさないと。
よいしょ、よいしょと楢の上に桜を載せる。
余計な仕事が増えてしまった。
そこへ赤いクルマがやって来た。日本郵便さんだな。ゆうパックだ。
日本郵便さんは箱をひとつ私に手渡して、去って行った。
ゆうパックの中には、ハンキー・バニスター。
ブレンドのウィスキーだ。
シングル・モルトのウィスキーがどんどん高価になって行くのに対し、ブレンドのウィスキーの価格は低位安定。
その理由をご存じだろうか? 私は知らない。
下の画像の右手のラフロイグ(シングル・モルト)なんて、日本での流通価格はこの20年ほどの間にずいぶん上昇した。
一方、今回購入したハンキー・バニスターなんてブレンドは今も1,500円程度で日本でも購入が可能だ。
このハンキー・バニスターって酒はあまり日本では流通していない。
私もその名前を知らなかった。
しかし吉田健一氏(茂の息子)がエッセイの中でそれについて書いていて、私もひとつ買ってみた。
吉田健一氏は食いしん坊かつ酒豪で、仕事としては食べ物や酒の話から文学論までいろんなことを書く。
このエッセイ集では、路上に落ちているタバコの吸い殻を拾い集めて新たなタバコを作って売る話から物乞いをする話まで出て来て、「吸い殻拾いよりも、物乞いの方が簡単に儲かった」という趣旨のことを書いている。
しかしいくらなんでも吉田健一氏が物乞いはしないだろうから、この話もどこまで信用していいのかわからない。
下の画像で赤い線を引いたところがこのハンキー・バニスターに関する記述である。
吉田健一氏ご一行がスコットランドに行き、長距離列車の中で酒がなくて困ったそうだ。
その後ホテルに日本大使館から差し入れがあり、それがこのハンキー・バニスターで、それがまたとてもおいしかったらしい。
ハンキー・バニスターも年代ものが何種類かある。私が買ったのは一番安いクラスだから、それは吉田健一氏が飲んだものとは異なるかもしれない。
また吉田健一氏がこれを書いたのは半世紀をはるか超える以前のことで、その間にハンキー・バニスターも変わっているかもしれない。
吉田健一氏は鎌倉市内の何か所かに住んだことがあるし、彼の友人である文士たちも戦後すぐくらいまでは鎌倉市に多くが住んでいたので、彼のエッセイの中では鎌倉市内のことがよく出て来る。
そこもまた読んでいて楽しい。
このエッセイでは高崎に行ったらたまらなく暑かったという記述も出て来る。
高崎は今も暑いところだと言えるが、吉田健一氏が当時感じた高崎の暑さに比べたら、今の関東平野ってどこに行っても暑さがもっとひどいのだろうなあ。
氏のエッセイを読みながら、ハンキー・バニスターを楽しみましょう。
恐ろしくスムーズになんの抵抗もなく口の中に入って来て、そのあとすぐにボワッ!と香りが爆発するような酒だな。
これ(↓)は、おもしろいエッセイですよ。三文紳士なるタイトルがいいね。
ホームセンターで見つけたコングのおもちゃ。ドガティ君が喜ぶので買って来た。
わりに頑丈だ。
それでもドガティ君は最終的に破壊してしまうが。
雨が小降りになった。
周囲が巨大な木々だらけだと、雨がやんでからもそこら中でポタポタ雨が木々から落ち続けるので、雨が止んだことがしばらくは認識できない。
古い長靴履いて、散歩しましょう。
ここでしか使わない長靴で、ほとんど新品同様。でももう10数年使ってるな。
山荘の周りをスタスタ歩いてみよう。
ヘンなキノコがたくさんあるのよ。
野生のキノコのうち私が食べるのはジゴボウ(=ハナイグチ)だけで、それ以外を分類して食べようというつもりはないので、山荘の周囲のキノコの名前はほとんど何も知らない。
いろいろあるんだけどね。
みんなかわいいもので、一晩で大きくなったかと思うと、数日で萎んだりする。
雨の中、散歩を続ける。
今回私が初めて見たキノコもあった。
これ(↓)よ。
変わっているわぁ~。
このあと、まったく離れた場所でもひとつ同じ種類のキノコを発見した。
面白いよね。
なぁ~んてキノコを見ている間に、再び雨が本降りになる。
山荘の屋根が雨に洗われる。
こうしたところでは、樋ををつくらない。
なぜなら、すぐに落ち葉で樋が詰まってしまうからだ。
樋をつけても役に立たないどころか有害ですらある。
するとご覧の通り、雨水は屋根から素直にそのまま落ちる。
そのような建物で・・・
1. 軒を出さず
2. その下にウッドデッキを作る
すると、どうなるか?
雨水は外壁のすぐ近くの空中をまっすぐ下へ落ちて行く。その下に何もなければ地面に落ちるだけだ。
そこが土だと、水滴もほとんど跳ねない。跳ねても基礎のコンクリート部分に当たるくらいだろう。
しかしウッドデッキって屋内の床面と同じ高さに作る。そこに水滴が当たって跳ねると、かなりの高さまで外壁下部を濡らすことになる。
山荘外壁下部の高さ20~30cmまでの部分が、水平帯状に変色してカビが生えているお宅が多いが、たいていはそれが原因だ。
外壁が木製の場合、結構深刻なことになる。
ウッドデッキを作るならこうした問題がない妻壁側に作るとよいのだが、そういうアドバイスをくれる建築家や工務店は少ない。
屋根っていろいろ考えないと。建てる側ももうちょっと施主の将来のトラブルを考えてあげたらいいのに。施主はたいてい知識がないのだから。
【つづく】