最近発売された本で、お馴染み三橋貴明氏のものである。前半は、純資産はどうやって増えていくか、バランスシートを使った解説。
普通の人は売上がいくらで、売上原価と販管費がいくらで、引き算した利益がいくらという、いわゆる損益計算書はわかるが、借方に資産、貸方に負債と純資産の並ぶ、バランスシート(貸借対照表)はわかりづらい。
三橋氏の言い分、デフレ時期は、国債をどんどん発行して公共事業を中心とした投資をやれば、デフレは解決するというのは、たぶん、正論だろう。しかし、一般の人はバランスシートがわからないから、これを浸透するのは容易ではない。評論家の大半も、バランスシートの意味がわからないんじゃないか。バランスシートの理解は簿記3級レベルなんだが。
また、「デフレの正体」についても言及していて、ドンミナントストーリーだろうと。世界中で人口減でもデフレになっていない国はいくらでもあるそうだ。
だんだん三橋さんの主張も体に染みついてきた。そろそろ、三橋氏の本も卒業しようか。しかし、世の中のデフレは直らないからなあ、三橋氏の主張が世の中の多数派になるまでは読むか。
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