碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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ドラマ『セカンドバージン』の映画化

2011年03月03日 | テレビ・ラジオ・メディア

3月3日、ひな祭りです。

それとは関係ないけど(笑)、NHKのドラマ『セカンドバージン』が映画化されることになったそうだ。

あの鈴木京香主演のスマッシュヒットである。

「セカンドバージン」という言葉・概念・イメージ。

年下の男性とのドロドロ不倫ドラマだったこと。

NHKにしては大胆なベッドシーン。

世の“大人の女性たち”の関心を呼ぶのに十分だった。

いや、もうひとつ。

鈴木京香の相手役、長谷川博己も新鮮でよかった。

大人の女性たちに大好評だった。

で、映画化ということなんだろうが、大丈夫なんだろうか(笑)。

テレビ(しかもNHK)だったからこそ、ドラマだったからこそ、視聴者から「あそこまでよくやったねえ」と言われた。

テレビだったからこそ、大人の女性たちも、録画して一人で見るという楽しみがあった。

しかし、映画館まで行って、1800円を払って、「鈴木京香主演の不倫物語・愛憎劇」を見たいだろうか。

ちょっと疑問。いや、かなり疑問(笑)。

さらに気になることがある。

長谷川博己がドラマの最終回で死亡しているため、映画は鈴木京香の“新たな恋”を描くというのだ。

うーん、いいのかねえ。

あのドラマの“成功”の、かなりの部分を、長谷川博己は背負っていたと思うのだが。

誰か、長谷川よりも有名かつ大物の俳優が起用されたとしても、ドラマほどのインパクトが生まれるだろうか。

最近は、ドラマのヒット作を映画化するのが普通になっているけれど、必ずしも全部が成功しているわけではない。

何でも映画化すればいいってもんじゃないのだ。

映画を、そして映画の観客をナメちゃいけない、と思うんだけどなあ。

さて、映画版『セカンドバージン』はいかがなりますでしょうか。

6月の撮影開始。公開は9月の予定だそうです。



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『週刊新潮』で、NHK『セカンドバージン』についてコメント 2010.11.05
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