発売中の『サンデー毎日』(3月20日号)。
特集「モンスターペアレントが生む携帯カンニング-京大入試投稿事件」でコメントしています。
記事のリードは、
京大の入試問題不正投稿事件で、仙台市の予備校生(19)が偽計業務妨害容疑で逮捕された。「携帯世代の出来心」では許されない事態。だが、大学側もカンニング摘発に積極的に踏み切れない事情がある。
内容としては、
大学では、様々な場面でモンスターペアレント(モンペ)の影響が大きいこと。
入試も、モンペの影に怯えながら実施しているのが現状だという。
一方、ネット掲示版が不正投稿に使われたことにも注目している。
予備校生が不正行為だと認識していたかどうかを懸念。
卒業論文での “ネット頼み”の横行。
定期試験でのネットの“悪用”。
といった事例の後、私のコメントになっている。
上智大の碓井広義教授(メディア論)は「ネットに依存するあまり、自分で考える力が奪われ、善悪の意識すら薄まっているのではないか」とみる。
「深く考えて思い悩むことは、自我を確立し成長する上で重要な過程です。けれど自ら考える前に、安易にネット検索で済ませてしまう人が増えた。
知恵袋では、検索すら省いた質問者に『人に聞く前に、自分で検索すれば簡単に分かる』など批判の書き込みが珍しくない。
若い世代に判断を常に他人に預ける習慣が定着するのは不安です」
(サンデー毎日 2011.03.20号)
・・・・上記の問題を踏まえた上で、今回の事件では、大学入試だけでなく、現在の大学のあり方も問われている。
これまでの入試、これまでの大学を再検証するきっかけになればいいと思います。