30日に放送されたTBSのドラマ「悪女について」、についてです。
視聴率は、予想を上回る14・7%をマークした。
主演の沢尻エリカは、5年ぶり、堂々の復帰作となったわけで、さぞ喜んでいることだろう。
彼女に対する“需要”も、一応存在したことになる(笑)。
そうそう、まだ放送前、このブログで、以下のようなことを書きました・・・・
このドラマが、豪華なベテラン制作者たちの「やりたかった企画」なのか、それとも、単に沢尻エリカ“復帰”のために用意されたものなのか、それは知らない。
《自殺か、他殺か、虚飾の女王、謎の死》――醜聞(スキャンダル)にまみれて謎の死を遂げた美貌の女実業家富小路公子。彼女に関わった二十七人の男女へのインタビューで浮び上がってきたのは、騙された男たちにもそれと気付かれぬ、恐ろしくも奇想天外な女の悪の愉しみ方だった。男社会を逆手にとり、しかも女の魅力を完璧に発揮して男たちを翻弄しながら、豪奢に悪を愉しんだ女の一生を綴る長編小説。
原作は面白い小説だし、池端さんの脚本で、鶴橋さんの演出なら、極論を言えば誰が主演女優でも(笑)、それなりの作品になるとは思う。
ただ、約35年前の小説を、2012年の今、沢尻主演でドラマ化することの意味が、イマイチよく見えない。
特に、現在、沢尻エリカに対する“需要”が、視聴者側にどれだけあるのかが疑問。
まあ、「問題物件」への興味、「怖いもの」見たさ、なんてのも多少はあるかも(笑)。
それに、敢えて“逆風”に立ち向かうのもまた、制作者の醍醐味だ。
・・・・ドラマでは、複数の人間の証言という原作の形を大きくアレンジ。
3人の男たちとの関係を描く、ひとつながりの物語としていた。
さすが「池端脚本」だ。
またワンカット目から「鶴橋演出」全開だった。
ドラマ全体に、きっちり昭和の香りが漂っていたのも、鶴橋さんならではだろう。
とにかく得をしたのは沢尻で、5年前から演技のレベルは上がっていないように見えたが(笑)、ベテラン勢の力、中でも“鶴橋マジック”に助けられ、彼女なりの悪女を演じきったことになる。
まずは、関係者の皆さん、おつかれさまでした。
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沢尻エリカ「復帰ドラマ」(?)についてコメント
http://blog.goo.ne.jp/kapalua227/e/a3668ea3895a2b4539cb2bc18e24f652