碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

NHKスペシャル「未解決事件 オウム真理教」をめぐって

2012年05月28日 | テレビ・ラジオ・メディア

昨夜(26日)の第1部、第2部に続いて、NHKスペシャル「未解決事件 オウム真理教」第3部を見た。

昨夜がドラマ中心だったのに対して、第3部はドキュメンタリー押しだった。

正直言って、今夜のほうが、圧倒的にチカラがあった。

昨夜は、NHK記者を萩原聖人が演じており、オウム元幹部の男女の過去や現在、そして証言などをドラマで見せていたが、全体が何やら間延びした感じで、緊張感もあまりない。

“新発見”という700本の音声テープは興味深かったが、せっかくのドラマ全体はやや退屈。

この番組の独自色としての形式が優先され、ドラマにする意味が希薄だったのだ。

しかし、今夜のドキュメンタリーは、「オウムがなぜ地下鉄サリン事件を起こしたか」に肉迫していた。

また、警察は松本サリン事件がオウムによるものであると、ほとんど掴んでいながら、強制捜査を躊躇して、結果的に地下鉄サリン事件を防ぐことが出来なかった、という内幕をも明らかにしていて、秀逸だった。

「警察はこれだけ分かっていながら、なぜ?」と誰もが思ったのではないか。

そして、「人間が、人間に対して行うはずのないことを、麻原とオウムは実行した」ということを再認識した。

残念だが、この国、この社会が、あそこで大きく変わってしまったのだ。

後日、もう一度、じっくり見直してみたくなるドキュメンタリーでした。



松本で、「はまみつをさんを偲ぶ会」に出席

2012年05月28日 | 本・新聞・雑誌・活字

昨年2月に亡くなった恩師・浜光雄(童話作家・はまみつを)先生。

その「偲ぶ会」が松本のホテルで行われ、出席した。

会場入口では、浜先生の息子・秋彦さんと、娘さんのこのみさんが、お出迎え。






今回の主催は信州児童文学会。

第1部:はま文学と人生を語る
第2部:思い出を語る

という2部構成だった。

第1部では、浜先生の作品集『わが母の肖像』から「しょうがの手」の朗読(読み手は美咲蘭さん)、信州児童文学会の方々と市民タイムスの赤羽さんによるパネルディスカッション、高橋忠治さん(信州児童文学会名誉会長)のお話などがあった。






     和田 登さん     北沢彰利さん


     山崎玲子さん     赤羽康男さん





第2部は、いくつものテーブルに分かれて食事をしながらの進行。

浜先生の講演会の映像が流れ、スライドショーがあり、そして何人かのスピーチがあった。








私が座ったテーブルにいらしたのは浜先生の旧制松本中学(現・松本深志高校)からの親友で、私も高校時代に国語の授業を受けた小林俊樹先生、同じく浜先生と同級生だった仁科惇先生(信州大学名誉教授)、そして北村明也さん(信濃毎日新聞OB)などだ。




小林先生のスピーチの中で、印象に残った言葉がある。

「人は、生きたようにしか、死ねない」

ああ、きっとそうなんだろうなあ、と思う。






小林先生、仁科先生と共に、不肖の弟子である私も、短いお話をさせていただいた。

私なりの「浜先生一周忌」ができたことが有難い。




それぞれの中に、それぞれの浜先生が生きている。

そんなことを思わせる、温もりのある集まりでした。


松本駅には、「0(ゼロ)番線」がある

2012年05月28日 | 日々雑感

特急あずさで、信州へ。

毎日乗り降りしていた高校時代の松本駅は、まだ木造の建物だった。

今は、当時とはかなり趣が変わって近代的な、というか全国どこにでもあるような駅舎になっている。

とはいえ、「0(ゼロ)番線」があるのは知らなかった(笑)。