昨夜(26日)の第1部、第2部に続いて、NHKスペシャル「未解決事件 オウム真理教」第3部を見た。
昨夜がドラマ中心だったのに対して、第3部はドキュメンタリー押しだった。
正直言って、今夜のほうが、圧倒的にチカラがあった。
昨夜は、NHK記者を萩原聖人が演じており、オウム元幹部の男女の過去や現在、そして証言などをドラマで見せていたが、全体が何やら間延びした感じで、緊張感もあまりない。
“新発見”という700本の音声テープは興味深かったが、せっかくのドラマ全体はやや退屈。
この番組の独自色としての形式が優先され、ドラマにする意味が希薄だったのだ。
しかし、今夜のドキュメンタリーは、「オウムがなぜ地下鉄サリン事件を起こしたか」に肉迫していた。
また、警察は松本サリン事件がオウムによるものであると、ほとんど掴んでいながら、強制捜査を躊躇して、結果的に地下鉄サリン事件を防ぐことが出来なかった、という内幕をも明らかにしていて、秀逸だった。
「警察はこれだけ分かっていながら、なぜ?」と誰もが思ったのではないか。
そして、「人間が、人間に対して行うはずのないことを、麻原とオウムは実行した」ということを再認識した。
残念だが、この国、この社会が、あそこで大きく変わってしまったのだ。
後日、もう一度、じっくり見直してみたくなるドキュメンタリーでした。