碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

「マイベストTV賞」年間グランプリの投票、本日締め切り

2012年05月14日 | テレビ・ラジオ・メディア

ギャラクシー賞「マイベストTV賞」年間グランプリの投票が、本日(14日)、17時に締め切りとなります。

この「マイベストTV賞」は、一般の方たちもWEB会員(無料)となって投票に参加できるのが特徴。

●発表は、5月21日(月)に放送批評懇談会のホームページで。
●投票を行ったWeb会員のうち、2人1組を、6月4日(月)に開催される「第49回ギャラクシー賞贈賞式」にご招待。
●年間グランプリは「月間ノミネート番組」(上位3作品)に選出された以下の作品から投票してください。※「ミュージックステーション」は特別投票の音楽番組と長寿番組の両部門で選出されましたので、今回は音楽番組での候補作となっています。 

マイベストTV賞 年間グランプリの投票は、次のサイトから。
http://www.houkon.jp/members/index3.html


1人1回の投票に限ります。

そして、候補作は下記の通り。

壮観ですねえ(笑)。


<2011年>
4月度 NHK 若冲ミラクルワールド

4月度 TBS 開局60周年記念 日曜劇場「JIN~仁」

4月度 テレビ朝日 出張!徹子の部屋 お宝映像も大放出SPパート2

5月度 フジテレビ マルモのおきて

5月度 NHK 歌でつなごう

5月度 NHK 連続テレビ小説「おひさま」

6月度 日本テレビ 高校生レストラン

6月度 フジテレビ BOSS

6月度 テレビ東京 鈴木先生

7月度 フジテレビ それでも、生きてゆく

7月度 日本テレビ ドン★キホーテ

7月度 日本テレビ ザ!鉄腕!DASH!!

8月度 フジテレビ 終戦記念特別番組「最後の絆~沖縄 引き裂かれた兄弟」

8月度 日本テレビ ブルドクター

8月度 フジテレビ チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸

9月度 NHK 櫻井翔の“いま そこにいる人々”<命の現場>

9月度 日本テレビ THE!鉄腕!DASH!!「DASH村へ」

9月度 テレビ東京 勇者ヨシヒコと魔王の城

10月度 TBS 日曜劇場「南極大陸」

10月度 NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 SMAPスペシャル

10月度 日本テレビ 怪物くん完全新作スペシャル

11月度 日本テレビ 妖怪人間ベム

11月度 日本テレビ 家政婦のミタ

11月度 TBS ゴロウ・デラックス

12月度 NHK 第62回紅白歌合戦

12月度 TBS CDTVスペシャル!年越しプレミアライブ2011⇒2012

12月度 テレビ朝日 ミュージックステーションスーパーライブ2011

<2012年>
1月度 フジテレビ さんタク

1月度 フジテレビ もう誘拐なんてしない

1月度 フジテレビ ストロベリーナイト

2月度 TBS 木曜ドラマ9「最高の人生の終り方~エンディングプランナー」

2月度 フジテレビ ラッキーセブン

2月度 フジテレビ 木曜劇場「最後から二番目の恋」

3月度 NHK 連続テレビ小説「カーネーション」

3月度 日本テレビ YAMASHITA TOMOHISA ROUTE66 たった一人のアメリカ

3月度 フジテレビ ハングリー!


特別投票(音楽番組) テレビ朝日 ミュージックステーション

特別投票(音楽番組) 日本テレビ Music Lovers

特別投票(音楽番組) フジテレビ 新・堂本兄弟

特別投票(料理番組) テレビ東京 太一×ケンタロウ男子ごはん

特別投票(料理番組) 日本テレビ MOCO'Sキッチン(「ZIP!」内)

特別投票(料理番組) TBS チューボーですよ!

特別投票(長寿番組) NHK NHK紅白歌合戦(1953年~)

特別投票(長寿番組) フジテレビ 森田一義アワー 笑っていいとも!(1982年~)


「大学にハローワーク出先機関を設置」は、悪い冗談か

2012年05月14日 | 日々雑感

まるで悪い冗談のような話だ。

政府が、「ハローワークの出先機関を大学内に設けるなど行政と学校の連携強化を打ち出した」というのだ。


大学にハローワーク 
就職難 中小企業も支援


政府がまとめる「若者雇用戦略」の骨子案が十二日、判明した。景気低迷に伴い就職難が続く大学生らを支援するため、全国的情報網を持つハローワークの出先機関を大学内に設けるなど行政と学校の連携強化を打ち出した。雇用機会均等の観点から就学支援や職業教育充実を挙げ、中小企業の人材確保支援、フリーター大幅削減の確実な達成も盛り込んだ。

野田佳彦首相と関係閣僚、学識経験者、労使代表らでつくる「雇用戦略対話」の下に設置したワーキンググループで骨子案を基に議論して戦略を策定する。六月にも対話会合で正式決定する。

骨子案は(1)機会均等・キャリア教育の充実(2)雇用のミスマッチ解消(3)キャリアアップ支援-が柱。社会全体で若者を支援し「対症療法から中長期戦略」に転換して質の高い雇用を創出すると強調した。

(東京新聞 2012.05.13)



・・・・大学にハローワークの出先機関を置き、行政と学校の連携強化で就職支援、ってことらしい。

この大学が国立大学を指すのか、すべての大学を対象としているのか、それは記事だけではわからない。

わからないが、これって、どうなんだろう、と思う。

本学うんぬんではなく、一般論として言うが、近年、国は文部科学省を通じて、これまでにないほど大学に対して大きな影響力を発揮している。

それは、「大学院に関して、ああしろ、こうしろ」だったり、「外国人留学生を増やせ」だったりするが、本当にさまざまな直接・間接の要求が、大学に対して為されてきた。

それは大抵、国からの研究助成とセットになっており、つまりアメとムチの形で、細かいことにまで介入、いや”指導”を行っているのだ。

国による大学の管理統制強化と言ってもいい。

そして今度は、「雇用機会均等」という大義名分を掲げて、大学内部に国の“出先機関”を置こうとしているわけだ。

一層、教育現場に手を突っ込む形になる。

まず、「キャリア教育」なる言葉を前面に押し出して、大学を「労働力養成機関」「労働力供給機関」として捉えているかのような雰囲気が気になる。

しかも、そこでは、あくまでも「国が望ましいと認める人材」の養成や供給が求められているように感じるのだ。


ここで話は飛躍します(笑)。

1945年の敗戦まで、全国の学校には、軍事教練専門の陸軍将校が来ていた。

派遣将校の指導の下、軍事教練が学校内部で行われていた。

「兵隊」という、まさに「国が望ましいと認める人材」の養成と供給が目的だったのだ。

バカバカしいと笑われそうだが、今回の「大学にハローワーク出先機関を設置」というプランを聞いて、真っ先に思い浮かんだのが、この「派遣将校と軍事教練」だった。

いまや、一つの企業の名称ではなく、一般的な言葉として浸透したのが「Recruit リクルート」。

「求人」「人材募集」という意味で使われている。

しかし、元々は「(新兵を)募集する、徴募する」「(新兵を募集して軍隊を)強化する、補充する」といった意味を持つ動詞だ。

また、名詞として使う場合は、まんま「新兵募集」「新兵」を指す。

国家によるリクルート戦略。

「大学に国の出先機関を設置」と聞いて、ちょっとむずむずするのは、
そういうわけでした。

そもそも大学は「就職予備校」でも、「就職斡旋所」でもない。