碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

NHK大河「平清盛」視聴率が10%台に

2012年05月29日 | テレビ・ラジオ・メディア

さすがに、ちょっと可哀想になってくる。

NHK大河「平清盛」の視聴率が10%台を記録した。

10・2%だから、あとほんのわずか低かったらヒトケタだ。

しかも、この日は、前半のクライマックスといわれた「保元の乱」。

こうなると、毎回のテーマなどとは関係なく、「とにかく見ません」という人が多いということになる。

番組冒頭に、ちょっとした解説部分を設けるなどの努力も、チャンネルを合わせてくれないことには効果が無い。

それに、裏で、ロンドン五輪出場がかかった女子バレーボールの試合だったしなあ。

とはいえ、以前なら「大河」のファンは、裏が何であれ、大河を見ていたものだ。

そういう大河の固定客も、今回は流動的になっているということか。

制作陣は、また、あちこちから責められて、大変です。


「平清盛」 21話で最低の視聴率10・2%

松山ケンイチ(27)主演の2012年NHK大河ドラマ「平清盛」(日曜後8・00)の第21話が27日に放送され、平均視聴率が10・2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったことが28日、分かった。

これまで最低だった第13話、第16話の11・3%からさらに下げ、第21話にしてこれまでの最低を記録した。

17話からスタートした第2部でも、スタート当初は徐々に上げ、第19話では約2か月ぶりの14%も回復していたが、前回の第20話では再び3%近く一気に落とし、11・8%となっていた。

(スポニチ 2012.05.28)


日刊ゲンダイで、日テレ「芸能★BANG+」についてコメント

2012年05月29日 | メディアでのコメント・論評

BPOが問題視で打ち切り!?
オセロの中島の女占い師が
出ると煽って出なかった番組

GW中に放送された番組がいよいよヤバい。オセロの中島の洗脳騒動で女占い師が注目を集めたが、その本人が登場するというので話題を呼んだ日本テレビ「芸能★BANG+」である。

放送は5月4日。番組は夕刊紙、スポーツ紙の記者らが出演して芸能スクープなどを面白おかしく取り上げるバラエティーで、当日は番組冒頭から「オセロ中島騒動 占い師がスタジオに登場」と煽りまくった。

しかし、実際にスタジオに現れたのは、“占い師の知人”で、視聴者はコケにされた。

当然、直後から抗議が殺到し、苦情は軽く1000件を超えた。これらの声は放送倫理・番組向上委員会(BPO)の放送倫理検証委員会にも届いて5月11日の会議で議題になった。結論は「当該局から報告書を求め、次回の委員会で討議を行うことになった」。

明らかに悪ふざけが過ぎた。これには局としても動かざるを得なくなったという。「芸能★BANG+」は月曜放送の深夜の情報バラエティーとして昨秋にスタート。好評なので、この春から火曜に移動して4日はゴールデン枠で放送されました。

局としては1年は続ける予定でしたが、今回の問題を受けて打ち切る方向で調整を始めました。放送は6月いっぱいで終了する可能性大です」(事情通)

上智大の碓井広義教授(メディア論)は「こんな、おおかみ少年みたいな話が上から下までスルーのまま放送されるなんて、あり得ない」と絶句するのみ。

(日刊ゲンダイ 2012.05.29)


・・・・うーん、絶句してましたか(笑)。

番組では、CMに入る前、何度も「オセロ中島騒動の占い師がスタジオに!」などと引っ張っていたわけで、羊頭狗肉どころか、羊頭無肉。

どうして、こんな低レベルな演出が行われたのか。

トホホであります。