碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

企画力が光る、テレビ東京「家族になろう(よ)」

2012年05月23日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

東京新聞に連載している番組時評「TV見るべきものは!!」。

今週は、テレビ東京「家族になろう(よ)」を取り上げました。


テレビ的な仕掛けが少なく
好感の持てる家族バラエティー

テレビ東京の「ちょこっとイイコト」がリニューアルされ、今年4月にスタートした「家族になろう(よ)」。司会は引き続き岡村隆史とほんこんだ。

メーンコーナーは「一泊家族宿」。独身芸能人が一般家庭にお邪魔して、いわば“疑似家族”体験をする。それによって結婚への意識を高めようというのが狙いだ。

先週は岡村隆史自身が、69歳の夫と40歳の妻、さらに5男1女の子供たちが暮らす家庭に一泊した。

いわゆる“大家族物”は各局で作られているが、あまりに子供が多い家庭を見ていると、微笑ましい半面、親が十分にその責任を果たせるのか心配になることがある。

しかし、今回登場した子供たちは皆きちんと挨拶が出来るし、父親の養蜂業も手伝う。中でも13歳の長男が祖父と間違われそうな父親のことを、「土日も働くのは偉い。友達もカッコイイと言っている」と素直に語るのを聞いてうれしくなった。

また岡村も無理に笑わせたりはせず、親戚のおじさんのような自然体。変にテレビ的な仕掛けがないのも好感がもてる。

一緒に食卓を囲み、布団を並べて眠り、時には拳骨が飛ぶケンカもする子供たち。厳しくて優しい両親。

そんな「家族のありがたみ」を独身の岡村を介して伝えた企画力が光る。家族の大切さが再認識される時代ならではのバラエティーだ。

(日刊ゲンダイ 2012.05.22)

上智大学で、「震災後の写真展」開催中

2012年05月23日 | 大学

上智大学ボランティア・ビューローが、復興支援ボランティア活動を行った本学の学生、課外活動団体と共にシンポジウムと写真展を開催中です。

2か所に分かれた会場の写真展を、それぞれ見てきましたが、チカラのある写真が並んでいました。

その中には、ボランティアとして現地に行った高校生で、我が家の息子の同級生でもある塚田耀太君が撮った写真も含まれています。

ぜひ、ご覧ください。


写真展「震災後の写真展」

5月21日(月)~ 25日(金) 
中央図書館1階(8:00~21:00) 
2号館5階学生食堂入口(9:00~19:00)

5月28日(月) ~ 6月29日(金) 
中央図書館1階(8:00~21:00)

協力 上智大学生ボランティア & みちのくcaravan









    

~写真展に込められた想い~

2011年3月11日、午後2時46分。

千年に一度といわれる大地震、大津波によって、
街が、思い出が、そしてたくさんの命が失われた。
 
そんな中、
メディアに流れる凄惨な映像を前に
感じた無力さ、もどかしさ。

力になりたい。
ただその思いを胸に東北へ飛び出していった。
 
ボランティアとして力になれたのは
ほんの僅かかもしれない。

でもその中で芽生えた確かな気持ち。
「学生の自分たちにこれから何ができるのか。」
 
仲間たちと悩みながらたどり着いた答え。 
震災から半年以上が経った今だからこそ伝えたい。
 
“写真家”として。
“ボランティア”として。
 
人々が一歩一歩着実に歩んできた、東北の軌跡を。

未曽有の大震災にも負けず、
着実に復興へと歩んでいる奇跡を。
  
                  
「みちのく caravan」運営メンバー 一同