西暦2024年師走蝶人映画劇場その6
闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3877~82
1)F.ゲイリー・グレイ監督の「交渉人」
サミュエル・ジャクソン、ケヴィン・スペイシー両名の交渉人がタッグを組んで横領犯人を突き止める1999年の警察サスペンス物の傑作。
2)ジェームズ・フォーリー監督の「自信コンフィデンス」
ダスティン・ホフマンも出る2003年の下らないクライム・サスペンス映画。
3)トニー・スコット監督の「スパイ・ゲーム」
男気あるレッドフォードがCIAを退職する日に全財産を投げ出して阿呆莫迦部下のブラビを救出する2001年の涙ぐましい美談だが、この人明日からどうやって暮らしていくのか心配ずら。
4)ニコラス・レイ監督の「危険な場所で」
虚無的な刑事ロバート・ライアンが、盲目の女性アイダ・ルポノに出会って生きる喜びに目覚めるという1951年の素晴らしい人世映画。
5)ラオール・ウォルシュ監督の「たくましき男たち」
クラーク・ゲーブル、ジェーン・ラッセル、ロバート・ライアンが出る
1955年の牛運び西部劇で、題名通り規模雄大である。
6)ヴェンダース監督の「PERFECT DAYS」
渋谷区の「THE TOKYO TOILET」のPRのために企画され、役所広司が東京都の便所掃除人の日々を演じる2023年の作品だが、そんなはことはどうでもよくなるなかなかよくできた作品。
親子で「いつかはいつか、今は今」と言う科白を言うた後で踊りになるシーン、役所と三浦が突然影踏みをやりだすシーンなどはこの監督の詩心を感じさせるが、ラストの長回しは意味がありそうで無意味だと思う。
主な役どころより端役の存在感が際立つので、いっそ全役者をオーディションして取り直したらヴェンダースの傑作になるだろう。
ゆずどものつかずはなれずうかびけり 蝶人