あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

鎌倉国宝館にて氏家コレクション「肉筆浮世絵の美」展をみて

2022-01-31 11:04:03 | Weblog

蝶人物見遊山記第341回7&鎌倉ちょっと不思議な物語第427回 

 

毎年恒例の展覧会だが、久し振りに葛飾北斎の肉筆画をみると不思議な心の安らぎを覚える。「鶴亀図屏風」や「波に燕図」などはお正月らしいめでたさだが、「小雀を狙う山かがし図」はいかにも北斎らしいキッチュな図柄で、あの「北斎漫画」にみられる精確仔細な観察眼がよく発揮された秀作なのである。

 

余談ながら40年くらい前に家を建てたとき、整地作業に従事する職人が、「おたくの土地にはヤマカガシの巣があるとみえて何匹もゾロゾロでてくるので閉口するよ」とぼやいていたことを思い出した。

 

そこに掘立小屋同然の狭い我が家が出来たあとも、毎年春になるとヤマカガシの小さいのが何匹も出てきて、それを次男が首に巻き付けて近所の悪童たちとわあわあ、キャアキャア遊ぶのだった。ヤマカガシには毒があると知ったのは随分後になってからだったが、幸いなことに噛まれた子供は一人も居なかった。

 

なお本展は来る2月13日まで開催中です。

 

  ガンマからオミクロンへと進化する新型コロナに追いつけぬ我ら 蝶人

 

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主婦の友社版「誰もが泣いて喜ぶ愛と感動の冠婚葬祭その他諸々挨拶&スピーチ実例集No.100」

2022-01-30 09:57:31 | Weblog

蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第409回

 

  • ホールインワン達成祝賀会での本人の謝辞

皆さま、本日は小生の空前にして恐らくは絶後のホールインワン達成祝賀の会にご出席いただきまして誠に恐縮です。思えばゴルフを始めて30年。*1

 

もとはといえば、あのゴルフの神様アーノルドパーマーのいわゆるチャージ・プレイをテレビで見たのがきっかけでこの道に入りましたが、これほど奥深い世界がスポーツにあるとは夢にも思いませんでした。*2

 

早朝コースに出て、森の湿った空気を吸いながら朝日に向かっておもむろに第1打をフルスイングする快感こそが、人生最大の喜びである、とパーマー氏は自伝の冒頭に記しております。

 

読むだけでも心が洗われるような箇所でして、先日のコンペの前夜にもそのくだりを読んでからぐっすりと眠りました。そしたら皆さんどうですか、翌朝の1番ホールの第1打でなんとホールインワン。これこそ尊敬するアーノルドパーマー氏のお陰と感謝感激致しております。*3

 

どうしてもホールインワンをやりたい方には霊験あらたかなこの本を特別にお貸ししますのでご希望の方はどうぞ。

 

  • アドバイス
    • 1パーマーの失敗を恐れない熱情的なチャージ・ゴルフにはわが国でも依然多くのファンがいる。話者もそのひとりであろう。一味違ったゴルフ談議を展開する。
    • 2自伝には、実際このような感動的な記述がある。それは自然とスポーツが一体になった幽玄の境地を表現しているようでもある。
    • 3このような場面のスピーチに、尊敬するゴルファーの話題を持ち出すのは、笑って許されるだろう。

 

    突発の非常事態はいつでも起こる「ドアが開かない」「心筋梗塞」 蝶人

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西暦2022年睦月蝶人映画劇場その5

2022-01-29 09:07:54 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2761~70

 

1)ダグラス・フェアバンクス監督主演の「奇傑ゾロ」

ご存じゾロが大活躍する1920年の西洋剣劇無声映画ずら。

 

2)フランク・ボーゼイギ監督の「第七天国」

1927年の天国的ラブストーリー。ジャネット・ゲイナーとチャールズ・ファレルの熱演を見よ。

 

3)バスター・キートン監督・脚本・主演の「セブン・チャンス」

7時までにどんな女とでも結婚すれば巨万の富が転がり込むと聞いた女性集団がキートンを追っかける。最後の坂上から転げ落ちる巨岩を逃げ回るところが面白い。本邦の「雄呂血」と同様1925年製作の無声映画。

 

4)二川文太郎監督の「雄呂血」

プロットなどはどうでもいいが、ラストで斬って斬って斬りまくる阪妻が強烈な印象を残す1925年製作の無声映画の傑作なり。

 

5)片山伸三監督の「岬の兄妹」

2018年の製作で兄が自閉症の妹の美人局をやって生き延びるという実話なれど超ウザイ映画ずら。

 

6)J・Jエイブラムス監督の「スター・トレック」

動力核を爆破したUSSエンタープライズ号はやっとこさっとこ無事地球に帰還するのだったあ。しかし安易にワープしすぎる2009年のSF映画ずら。

 

7)エルンスト・ルビッチ監督の「結婚哲学」

奇態な若妻のアホ馬鹿な振る舞いの為に他の夫婦にまでとばっちりが及ぶドタバタ喜劇をルビッチが丁寧に描く1924年の無声映画。

 

8)ルイス・アレン監督の「三人の狙撃者」

フランク・シナトラ扮する三人の悪役が大統領を暗殺しようとするが、スターリング・ヘイドンなどの活躍で阻止するという1954年のサスペンスだが、ケネデイ暗殺の犯人はこの映画を見たに違いない。

 

9)蜷川実花監督の「さくらん」

花魁の土屋アンナが玉の輿を捨てて惚れた男に走るという2007年のロマンチックなお噺だが、はてさて吉原でそんな自由が許されるのかどうか?

 

10)ピーター・バーグ監督の「パトリオット・デイ」

ボストンマラソン爆発事件を扱った2016年製作の可もなく不可もない米国のサスペンス映画なり。

 

  歴史的コンクールであったけど好きにはなれないショパンの音楽 蝶人

 

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小丸俊雄著「鎌倉物語」を読んで

2022-01-28 09:52:22 | Weblog

 

照る日曇る日第1702回

 

明治32年に生まれ平成2年に没した歴史学者の著者は私が住んでいる鎌倉十二所に長く居住されたが、その鎌倉の歴史を「吾妻鏡」を軸にして幕府の創成から滅亡までを豊富な脚注であちこち寄り道しながら書き下された本書は、知る人ぞ知る名著として語り継がれてきた。

 

昭和41年に「鎌倉市民」から「もっと鎌倉の歴史を知りたい人のためにあまり固苦しくない物語風に」という注文を受けて連載された原稿がもとになっているために、それこそ読みみやすく読んで為になる格好の鎌倉史ガイドブックになったのである。

 

今から30年以上前の話になるが、私が家族と一緒に由比ガ浜に海水浴に行ったとき、パラソルを立てるためにどんどん深い穴を掘っていたら、奥の方でキラリと白く光るものがあったので、拾い上げて見ると立派な臼歯であった。

 

その日のことを後で小丸俊雄(おまるしゅんゆう)氏に報告すると、「それはもしかすると治承4年の由比ガ浜合戦の死者の歯だったかも知れませんね」と仰ったので驚いた。長く市民に親しまれ、鎌倉時代には刑場や庶民の墓でもあったこの海岸は、1180治承4年の石橋山の合戦に間に合わなかった三浦軍が偶然行き合わせた畠山重忠軍と戦った時、1205年元久2年、悪辣非道な北条時政の策動によって重忠の嫡男畠山重保が三浦義村に討たれた時、そして1213年延暦3年、陰険卑劣な北条義時に挑発されて決起した和田義盛が悲愴な最期を遂げた時の少なくとも3度の由比ガ浜合戦の現場だったので、当時の荒ぶる若武者の骨や臼歯が地下数メートルの砂地から発見されるのは十分ありうるというのがその折の小丸翁の話であった。実際本書の「和田塚合戦」の余注には、著者がマッチ箱一杯の白い歯を拾い集めた余話も出ていて楽しい。

 

良く知られているように、鎌倉時代の源氏一族の代表的な建物は、大倉幕府と八幡宮、頼朝が父義朝を祀った大御堂、藤原氏の王宮を模した永福寺、そして実朝が頼朝のために建立した大慈寺の5か所であるが、その最後の大慈寺の研究の第一人者と称されたのが著者だった。

 

ところで大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の13人が、頼朝亡き後の将軍頼家の実権を剥奪したあと御家人たちの様々な思惑が入り乱れる最中に出来上がった政所(合議制の臨時政府)のメンバーで、北条時政、同義時、大江広元、三善康信、掃部頭親能、三浦義澄、八田知家、和田義盛、比企能員、安達藤九郎、足立遠元、梶原景時、民部大夫行政の面々であることを御存じでしょうか?

 

この13人のイニシアチブを執ったのは政子を上手に利用した北条親子で、彼らは比企氏を皮切りに次々に有力御家人(あるいは三代将軍実朝)を血祭りにあげて源家政権を丸ごと簒奪して自家薬籠中のものにしていくのだが、今回の大河では有名な脚本家がそこらあたりをどのように描いていくのか非常に楽しみである。

 

   我もまた憲法改定論者なるが1章削除を言えば白ける 蝶人

 

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「夢は第二の人生である」或いは「夢は五臓六腑の疲れである」第106回

2022-01-27 13:49:37 | Weblog

 

西暦2021年葉月蝶人酔生夢死幾百夜

 

常に狭斜に往来していたおらっちだったが、世紀末ウイーンを訪ねた折には、高級車に2人の美女を侍らせ、颯爽とモザール邸に乗り入れたのよ。8/1

 

昔々京急の株を超安値で買ったのが、今や数百倍の値がついてぼろもうけしているはずなんだが、いくら探しても肝心の株券がないのら。8/2

 

息子がようやっとコロナワクチン接種の申し込みができるようになったというので、朝イチで代理で申し込んでやろうと徹夜で待機していたら、朝が過ぎ去ったようだ。8/3

 

最新型コロナとの戦いの最前線に立っているのは、またしてもホッテントットの女王だった。8/4

 

いくら優れたデザイナーの服でも、それを着こなす人のセンスが悪ければたちまちゴミのような代物になるのは、そのデザインの中には良い、悪い、普通の3種の要素が含まれているからだと、良い子、悪い子、普通の子の3人が、声を揃えて教えて呉れた。8/5

 

いよいよ地球脱出の時が迫って来たというのに、この国は、頭の先から尻尾のヘリまで腐りきっていたので、もろもろの準備がてんで出来ていないのだった。8/6

 

軽自動車で撥ねられた時の撥ねられ具合は、ガツーンだったか、ゴツーンだったか、ガーンだったかと、色々追体験しているのよ。8/7

 

敵の偵察に出ていたら、とっつかまってしまった。敵軍の頭は「罰としてお前の片腕をちょん斬ることにするが、どっちかを選べ」というので、たまたま腱板損傷で痛くてたまらない右腕を切断してもらったら、さっぱりした。8/8

 

仏蘭西語が分からない伊太利人のために、最後の御奉公として棺桶に片足を突っ込んだアラン・ドロンがやってきたのだが、「セレレ、セレレ」としか発語できなかったので、みな落胆した。8/9

 

カス内閣のデジタル庁があまりにも不人気なので、誰か知恵者が入り知恵して看板をレンタル庁に付け替え、いずれも無職の若い男子には若い女子、若い女子には若い男子を夜な夜な税金負担でデリバリーすることに決めたら、たちまち支持率が急上昇しました、とさ。8/10

 

我々はみな鋭い剣がついた軍帽をかぶっていたが、これを敵に向けての熾烈な穴あけ競争が始まった。8/11

 

私はルーミスシシジミだが、口からあふれ出る蜜が若い娘たちの人気なので、周囲には遠方から駆けつけてきた多くの美女たちが、三密、四密、五密状態だった。8/12

 

シゲハラ印刷のタナカ君が、7時にいなくなると同時に、おらっちの課は無人になった。おらっち抜きで、どこかでパーテイーでもやっているのではないかと激しく疑ったが、あいにく誰もいない。8/13

 

誰かが露台で、洗濯物を物干し竿に吊るしたまま、そいつを上下左右に振り回して、サーカスの練習をやっている。8/14

 

みんなでモロッコに試合に出かけたのだが、あっさり負けてしまった。あんなやり方では負けるのは当たり前。みな大反省せよ!8/15

 

私はライフルを握り締めて、2,3回引き金を引いた。敵の姿は見えないけれど、誰かが斃れたたようだ。ともかく息子の一世一代の個展を邪魔立てしようとするやつは、こういう目に遭うのだ。8/16

 

久しぶりにNYにやって来て、前から持っていた小銭を払おうとしたら、「それはもう通用しません」と言われて、頭の中が真っ白になってしまったよ。8/17

 

いつの間にやらおらっちは、K団連の重要メンバーに成り上がって、毎日テレビで記者会見に出るようになったしまったので、「もしかして俺は海道一のエラモンさんになったのではないか」と、毎日鏡の中の顔とにらめっこしていたのよ。8/18

 

オグロ選手とその仲間たちが、年に一度の慰労パーティを開くと言うので、私は老いたる父母を連れて上京したのだが、ふと気がつくと2人とも姿を消してしまったので、焦りまくっている。8/19

 

ようやく父母を見つけたのでイカスミで口を黒くしたりしていると、誰かが「こちらササキマコトはんの特製スパゲッテイ・ブースどっせえ」と叫んでいるのでそこへ近づいていく。もうひとりササキマコトがいるのだろうか?8/20

 

かつて人気を博した国際政治テレビ番組が惜しまれつつ終了したが、脇役スタッフの私にも80万円のラスト・ボーナスが出たので、私は仲良しの女忍者スタッフと一緒にプロデューサーがいる最上階に行くエレベーターに乗ったのだが、まだ懐の80万円が信じられないでいる。8/21

 

テイコウ映画祭の会場では、バルタン星人が、「今日は、朝から晩まで、全部の映画を見るぞ!」と張り切っていたずら。8/22

 

神宮前の事務所に、東急エージェンシーのナカムラさんを訪ねたら、別の先客がいた。ナカムラさんが「3人で中華を食おう、僕は後から行く」というので、2人で先に行って待っていたがなかなか来ない。そのうち先客は、料理を勝手に注文し始めたので、焦っている私。8/23

 

その時だった。私は見た。黒い目出し帽をかぶった息子が、普段は見たこともない狡猾な類人猿のような表情で、そっと誰かに近づいていく恐ろしい姿を。8/24

 

山村工作隊時代の共産党員がまだ生き残っていて、「あの時代に火炎瓶を投げた連中が、その後歌声喫茶で「若者よ体を鍛えておけ!」などと歌っている姿を見ると、とても同じ人間とは思えないよ」と語るのを聞いて、おらっちは深く頷いた。8/25

 

両辺を両の手で持って、そのランプを、そろそろ運んだのだが、地面に下ろしたときの、ふとした衝撃で、大爆発が起こって、ランプも我らもみな吹き飛んでしまった。8/26

 

海岸通りを走るバスに乗って、私たちはその貴族の別荘に向かった。海も空も青い夏の日の午後だった。8/27

 

さなきだに苦労山積の駐韓大使の私を、官邸に忖度し捲りの猿面患者のような部下どもは、てんで仕事などせず、私の足を引っ張るようなことばかりするのだった。8/28

 

ぞの公凶放送のアナウンサーが、毎日マスクをしろとか外出や会食するなとか、まるで子供に箸の上げ下ろしを注意するような教訓を垂れるので、どたまに来たおらっちは、そ奴を画面から引きずり出して、血祭りにあげてやったのよ。8/29

 

今から30年前、この見知らぬ町に初めてやって来た私は、最初に口をきいた少年のお陰で幸運に恵まれ、とんとん拍子に出世して、町一番の分限者になり上がったのだったなあ、と、感慨深く振り返ったのだった。8/30

 

おらっちが指揮するハイドンのオラトリオ「天地創造」の演奏中に、おらっちの恋人のソプラノが急死してしまったので、曲目を急遽モザールの「レクイエム」に切り替えた。8/31

 

    第6波オミクロン株の後に来る第7の波パイ株を懼れる 蝶人

 

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西暦2022年睦月蝶人映画劇場その4

2022-01-26 10:10:28 | Weblog

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2751~60

 

1)金子文紀監督の「大奥~永遠」

綱吉の菅野美穂と右衛門佐の堺雅人がこの映画がきっかけで結婚したという。めでたし、めでたし。

 

2)マイケル・アプテッド監督の「アンロック」

ノオミ・ラパスが主演する2017年のアクション・スリラー物だが、裏切りがあいついで何が何だか分からなくなるのが難点。

 

3)カリン・クサマ監督の「イーオン・フラックス」

ウイルス汚染で世界壊滅を狙う悪者と闘う2005年のSF映画。ヒロインのシャリーズ・セロンがカッコイイ。

 

4)ダーヴィト・ヴネント監督の「帰ってきたヒトラー」

1945年に死んだはずのヒトラーが2011年のベルリンに蘇えって人気者になっていく怖さと面白さ。2015年のリアルなホラー映画だが、ヒトラーが極右政党ではなく「緑の党」を支持するというので笑ってしまう。

 

5)ソフィア・コッポラ監督の「ビガイルド」

2017年製作の南北戦争当時のこぼれ話。1971年の東森監督の映画も詰まらなかったが、コッポラ嬢がメガフォンをとってもやっぱり詰まらねいや。

 

6)ザヴィアー・コラー監督の「グリプスホルム城」

ナチの台頭を前にベルリンからスゥエーデンの古城へ逃避したユダヤ系ジャーナリストと恋人の短い夏の物語。2000年の製作。役者が良くない。

 

7)ヤン・ヨンヒ監督の「かぞくのくに」

昔むかし理想郷の北朝鮮に行った息子が病気の治療のために帰国するが、脳腫瘍の手術さえ出来ず突如命じられて帰国していく2012年の監督の実体験に拠る哀しい映画。

 

8)鶴橋康雄監督の「のみとり侍」

藩主から男芸者に成れと命じられた侍の数奇な運命を描く2018年の不思議な時代劇。それにしてもメンズノンノの専属モデルだった阿部寛選手が立派な役者になったことよ!

 

9)森淳一監督の「ランドリー」

窪塚洋介&小雪主演の2000年の障害物の映画ずら。

 

10)クリストファー・ボー監督の「特捜部Q カルテ番号64」

劣勢弱者を強制中絶しようと考えるナチス流の医者や権力者と闘う特捜部たち。実話らしいが怖いなあ。2018年のデンマーク映画ずら。

 

    寺山のあの急坂にギフチョウがゆらゆらと舞う丹波の4月 蝶人

 

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関川夏央著「人間晩年図鑑1990-94」を読んで

2022-01-25 15:19:25 | Weblog

照る日曇る日第1701回

 

岩波書店から刊行されたこのシリーズを順不同で読んでいるが、本巻が2016年5月に上梓された第1回目だった。

 

ここに登場するのは、1990年に死んだ栃錦、成田三樹夫、グレタ・ガルボ、池波正太郎、藤山寛美、幸田文。91年の江青、中島葵、火山学者3人、山本七平、相田みつお。92年の中村曜子、山村新治郎、尾崎豊、小池重明、長谷川町子、大山康晴、中上健次、永山則夫、寺田ヒロオ、太地喜和子、風船おじさん。93年のオードリー・ヘップバーン、神永明夫、山本満喜子、ハナ肇、山本安栄、マキノ雅弘、田中角栄、逸見政孝。94年の安井かずみ、アイルトン・セナ、金日成、吉行淳之助、乙羽信子の面々である。

 

これら多士済々の顔ぶれを眺めて思うことは、どんな人も遅かれ早かれ死ぬんだなあという当たり前の感慨と、その死がいつ訪れるかの出鱈目に近い多様性である。

 

その人柄が浮かび上がってくるような著者の光彩陸離とした見事な点鬼録の中で、私の印象に残ったのは長谷川町子と太地喜和子の2人。げんざいBSで再放送中の「マー姉ちゃん」に出てくる仲良し3姉妹は、実際には母親の死後2対1に仲間割れして、和解しないままに上の2人は死んでしまうのであった。

 

杉村春子の後継者として大きな期待を寄せられていた酒豪にして超妖艶な名優太地喜和子(当時48歳)が、静岡県伊東市の公演のあと、車ごと深夜の海に転落死したのは92年10月13日。同乗者がすべて助かったというのに彼女だけが死んだのは、飲みすぎではなく、泳げなかったからだった。嗚呼!

 

 知恵遅れなれどその遅れこそ愛らしく宝物のように思わるるなり 蝶人

 

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主婦の友社版「誰もが泣いて喜ぶ愛と感動の冠婚葬祭その他諸々挨拶&スピーチ実例集No.99」

2022-01-24 10:37:39 | Weblog

蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第408回

 

○母親の米寿を祝う娘のスピーチ

 

*1お母さん、今日は私にとって最高に嬉しい日です。

 

*2思い起こせば半世紀の昔、東京の下町は連夜の空襲で戦禍は広がる一方でした。召集された父は戦地から帰らず、私たちは、とりあえず丹波の山奥の親戚を頼って心細い疎開生活を始めることになりました。言葉も風習も異なる田舎の子供たちに苛められては泣いて帰る私たち3人姉妹を、*3

 

お母さんは、いつもなんにも言わずに強く強くぎゅっと抱きしめてくださいました。それだけで私たちはお母さんから力と慰めをたっぷりともらい、難儀に耐えて生きる気力を奮い起こすことができたのでした。

 

あの頃の朝ご飯はきまって「芋がゆ」でした。「芋がゆ」といっても、私は芋のかえらも見つけたことはなかったのですが、比較的おおきな鍋に入ったおかゆを親戚の家族と私たち親子4人で食べたものです。*4

 

お母さんはいつも「私はお腹が空いていないから」と仰っていつもほとんど召し上がりませんでした。そのかわりに私たち子供に少しでも食べさせようとされたのですね。

 

戦後、私がよく虫歯になって歯医者に通うのを知って「良子ごめんね、私が戦争中に十分カルシウムを取ってやれなかったからね」と謝ってくださいましたが、もったいない話です。

 

当時は毎日が生きるか死ぬかで他人のことなど思いやる余裕はなかったのに、お母さんはいつも私たち3人姉妹の身の幸せだけを考えて、ご自分のことはいつも二の次、三の次でした。

 

長らく消息不明だったお父さんが、無事に満州から引揚げて、やっと家族いっしょになれた日のことは生涯忘れることはできません。浅草の乾物屋に戻って、家業を再開できた喜びもつかのま、昭和24年に父は結核で亡くなりました。*3

 

それからですよね、お母さん。私たち3人姉妹をかかえて女手ひとり獅子奮迅の頑張りが始まったのは。女の子3人を短大まで進学させ、一流企業に就職させ、いい旦那様と結婚させて下さったのは、お母さん、すべてあなたのお陰です。*4

 

3人姉妹の末っ子の私は、とりわけ病弱で交通事故から盲腸まで、本当にいっぱいご迷惑やご心配をおかけしっぱなしでした。私たちにできたせめてのご恩返しは、今日ここにいる元気な5人の孫をもうけることくらいでした。

 

でもお母さん、これからは大勢の子供と孫とひ孫があなたのお傍でしっかりお世話を致します。どうかお体を大切になさって、お父さんの分までもっともっと長生きしてくださいね。

 

○アドバイス

  • 1このような機会では、他人行儀のあいさつではなく、心のこもった真情あふれる感謝のことばを発露してみたい。ことばを修飾せずにありのままの気持を率直に伝えるところから感動的なスピーチが生まれる。
  • 2 そうはいってもスピーチの技術は必要である。スピーチの前に母親の長い人生を想像し、苦しいかったこと、うれしかったことをひとつひとつ回想し、その折に自分が抱いた思いをメモするとスピーチがやりやすくなる。
  • 3 代表的なエピソードななかから3つくらいのもっとも印象的な思い出を選び、それをキーポイントとしてあいさつの組立てを考えてみよう。
  • 4 直接本人に呼びかけるような話し方がこのような場合には効果的である。

 

    スカルラッティのソナタ長調をよれよれになりつつ弾き終えるトン・コープマン 蝶人

 

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鎌倉小町の鏑木清方記念美術館にて「企画展 うつくしきひと~清方のまなざし」をみて

2022-01-23 09:55:46 | Weblog

蝶人物見遊山記第340回7&鎌倉ちょっと不思議な物語第426回 

 

清方選手の得意な美人画のあれこれが並んでいるが、その中になんと夫人の照さんの作品が特別出展されているではありませんか。

 

これがまあなっと優美で風情があること。線こそ夫の明快さには一籌を輸するものの、碧などの色彩の鮮やかな見せ方は、われらが主人公におさおさ劣るものではありません。会場には清方の数多くの弟子達の作品も展示されていましたが、一番の弟子は他ならぬ照夫人であったことを夫は死ぬまで知らなかったのかも知りませんね。

 

なおコロナ禍を開催中の本展は来る2月27日まで。

 

  政治家が人流と呼ぶ大蛇の鱗となりて路地をさ迷う 蝶人

 

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神近鎌倉別館にて「フィリア—今道子展」をみて

2022-01-22 13:53:26 | Weblog

蝶人物見遊山記第339回7&鎌倉ちょっと不思議な物語第425回 

 

今道子という写真家の名前は聞いたことはあるが、実物をまとめてみたのは初めてなので、非常に驚きました。

 

ともかく普通の被写体を普通に撮るんじゃない。ウルメイワシのような魚とか鳥とか鹿や山羊のような動物とか昆虫とか植物とか人形とかを「演劇的な静物」として組み合わせて空間に配置してから、おもむろにモノクロを基調にした大型カメラでバシっと撮る。

 

物凄く残酷であったり、物凄く悲劇的であったり,物凄く美しいインスタレーションを周到に製作したうえで、それを静止画として撮る。

 

それはインスタレーションとしても縁日の前代未聞の人工的な見世物としてもギャラが取れるような、美術的な価値があるような代物なのだが、インスタレーションのためのインスタレーションではなく、あくまでも彼女の写真のための前段階セットとしてのインスタレーションなのです。

 

世の中広しといえども、こんな特異な鎌倉育ちの超絶的写真家が現存しているとは知らなんだ。会期は今月末30日までですが、コロナ禍のせいもあってガラガラなので「写真展なんかどうもなあ」、とお考えの方は是非!

 

        今道子 吐き気がするほど残酷で この世ならざる 美を秘めた写真 蝶人

 

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関川夏央著「人間晩年図鑑2004-07」を読んで

2022-01-21 10:23:12 | Weblog

照る日曇る日第1700回

 

本巻では2004年に死んだ網野善彦、ロナルド・レーガン、マーロン・ブランド、フランソワーズ・サガン、本田靖春、05年の星ルイス、阪田寛夫、岡田史子、ロック岩崎、貴ノ花(初代)、杉浦日向子、仰木彬、06年の茨木のり子、宮川泰、今村昌平、吉村昭、ジョセフ・オツオリ、青島幸雄、07年の宮本邦彦、石立鉄男、向坂ゆき、ミケランジェロ・アントニオーニ、イングマリ・ベイルマン、小田実、谷口千吉。真部一男の26名を扱っている。

 

こんなに数多くの人が鬼籍に入ったのだから、此岸がうすら寒くなるのも無理はない。これからはますます天上界の賑わいが殷賑を極めていくのだろう。

 

おらっちが印象深く鑑賞したのは、網野、ブランド、サガン、杉浦、茨木、青島の各選手。とりわけ2006年2月17日、クモ膜下出血で79歳で逝去した茨木のり子の自筆の「別れの手紙」が涙をさそう。

 

「「あの人も逝ったか」と一瞬、たったの一瞬思い出して下さればそれで十分でございます。あなたさまから頂いた長年にわかるあたたかなおつきあいは、見えざる宝石のように、私の胸にしまわれ、光芒を放ち。私の人生をどれほど豊かにして下さいましたことか……。深い感謝を「捧げつつ、お別れの言葉に代えさせて頂きます。ありがとうございました。」

 

  下々とは別格の存在であると思いつつ歌会始で歌詠む人々 の面々 蝶人

 

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西暦2022年睦月蝶人映画劇場その3

2022-01-20 10:16:09 | Weblog

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2742~5

 

1)デイヴィッド・リンチ監督の「デューン/砂の惑星」

デ・ラウレンティスが製作した1984年のSF映画なので、奥さんのシルヴァーナ・マンガーノの美貌に期待したがサッパリ。ま多少とも見られるのは空飛ぶ豚男ハルコネン男爵くらいか。

 

2)ヒッチコック監督の「ウィンナー・ワルツ」

1934年のヒッッチの「楽聖」物語。横暴で息子の才能を認めない父ヨハン・シュトラウスに対し「美しく青きドナウ」を作曲したパン屋職人の息子を応援する人たちを、若き日のヒッチは恋の鞘当をくるめて鮮やかに描き出す。

 

3)アキ・カウリスマキ監督の「希望のかなた」

シリアからフィンランドに辿りついた青年の2017年の現代版オデッセイ映画。現代屈指の映像パンク・クリエーターなのになんで映画から引退したのか。勿体ないずら。

 

4)ロブ・ライナー監督の「記者たち」

2003年の米帝のイラク侵攻に際して国中が雪崩を打ってブッシュを支持した中で、唯一大量破壊兵器に根拠はない主張して四面楚歌に陥ったナイト・リッダー紙の英雄的な戦いを描く2018年の作品。

 

5)ビョルン・ルンゲ監督の「天才作家の妻」

ノーベル賞作家の作品はあろうことかその妻が書いていた!という内幕が受賞式を背景に明らかになる2018年の文芸サスペンス映画。

 

6)ロブ・コーエン監督の「ワイルド・スピード」

車大好き人間ではないおらっちには、さっぱり面白くもない2001年のレース気違い物語ずら。

 

7)ジョン・シングルトン監督の「ワイルド・スピードⅩ2」

クライマックスで全速力を出した車が海を走る船に飛び降りたので吃驚ポン。1作目より面白い2003年の作品ずら。

 

8)ジャスティン・リン監督の「ワイルド・スピードⅩ3」

舞台を東京に移した2006年の第3作だが、ろくに日本語を喋れない偽日本人が出てくるので興ざめ。

 

9「ワイルドスピードMAⅩ」

ポール・ウォーカーとヴィン・ディーゼルが再登場する2009年のシリーズ第4作で、派手なカーリエースが楽しめる。

 

10)トム・フーバー監督の「キャッツ」

有名なミュージカルの2019年の映画版で白猫役のフランチエスカ・ヘイワードが愛らしい。ロイド・ウエバーは駄作が多いが、メモリーはやはり名曲ずら。

 

    時々は憎らしくなることもある我を撥ねたる車の女 蝶人

 

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大塚久雄著「共同体の基礎理論」を読んで

2022-01-19 14:43:17 | Weblog

照る日曇る日第1699回

 

資本主義の前段階の「共同体」について「土地の占取」に着目して論じたこの論文は1950年代の東大大学院における講義録にとして編まれたものであるが、本書ではこれに関連する6つの小論もグリコのおまけのようにつけられていて親しみやすい。

 

「アジアから見た文化比較の基準」という講演では、「共同体の基礎理論」を踏まえながら中世ヨーロッパに土地制度とマックス・ヴェーバーの「ヒンズー教と仏教」から引用したインドの土地制度との違いを具体的に図表を使って論じていて興味深い。

 

詳しくは本書に直接あたって頂きたいのであるが、西欧の土地にもインドの土地にも村落共同体が規定する共有地が存在し、それを所有者である農民が平等に使用できるような創意工夫がなされているのである。

 

しかし前者の「平等」が、四角四面の「形式的平等」(例えば共有地を農家の戸数に応じて機械的に頭割りをする)であるのに対して、後者では各農家の家族構成。生活能力などを考慮した「実質的・合理的な平等」が追求されていると指摘し、その点に彼我の土地制度のみならず文化の基準を見出しているのである。

 

なお本書の初版の刊行は1955年であるが、新宿のアートシアターギルドで「新宿泥棒日記」を観た後、紀伊国屋でギろうとして失敗したのは、ここで紹介した文庫本ではなく1970年に刊行された薄い単行本の第2版であったことをはしなくも思い出した。

 

   満月より十三夜とか十六夜の月が好きだが君はどうかね 蝶人

 

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中部博著「プカプカ 西岡恭蔵伝」を読んで

2022-01-18 11:27:23 | Weblog

照る日曇る日第1698回

 

1999年4月3日、50歳の若さで自裁したシンガーソング・ライ、西岡恭蔵の伝記である。

彼の代表作「プカプカ」はつぎのような歌詞のうただが、多くのターミュジシャンによってカバーされた名曲である。

 

 俺のあん娘はタバコが好きで

いつもプカプカプカ

体に悪いからやめなと言っても

いつもプカプカプカ

遠い空から降ってくるって言う

幸せってやつがあたいにわかるまで

あたいタバコやめないわ

プカプカプカプカプカ

 

以上は1番だが1場のタバコが2番ではスウィング、3番で男、4番ではうらないに代えられ。1番のプカプカが2番ではドゥビドゥビドゥビドゥビ、3番ではHuHuHu、4番ではトランプ スタスタスタとなる。いっけん内容本位と見えた歌詞が極めて技巧的な形式によって支えられていることが分かる。

 

だからこの曲のエッセンスとは、他ならぬ「プアプカ」という浮遊的な擬態語の魅力に尽きるのである。

 

そんな歌手の魅力に取りつかれた著者は、その波乱に満ちた生涯を舐めるように追体験し、その称揚に努めて感動的である。

 

    南海のトンガ火山の爆発に逗子の海水田越川に入る 蝶人

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主婦の友社版「誰もが泣いて喜ぶ愛と感動の冠婚葬祭その他諸々挨拶&スピーチ実例集No.98」

2022-01-17 10:57:38 | Weblog

蝶人狂言綺語&バガテル―そんな私のここだけの話第407回

 

○米寿のお祝いで本人のスピーチ

本夕は皆さまお忙しいのに、*1小生ごとき老人のためにかくもにぎにぎしくご来駕を賜り、衷心よりお礼申し上げます。

 

旧制の「一高祭」に共に集った友人の姿が歯が欠けるように消えうせ、賀状交換もまばらになってきたので、もはや米寿の祝いでもあるまいと思っていたのに、大勢の旧友の皆さんに駆けつけていただき、ああ長生きはしてみるもんだと思わず涙がでました。*2

 

これも息子太郎の周到な根回しのおかげと心から感謝致しております。前の大戦で多くの部下を失い、無一物となって満州から命からがら帰国したわたくしにとって、21世紀を生きて迎えることができるとは夢にも思っていませんでした。

 

それだけに昨今の世情を垣間見るに、これほどの経済的な豊かさを手中に収めたにもかかわらず、日本人はまたしてもいつか来た道を辿るのではないかという懸念がもたげてくるのを禁じ得ません。*3

 

どうかお若い皆さん、過ちをおかしたわたしたちの老いの繰言にも耳をかたむけ、二度と戦争のない平和な世の中をつくって頂きたいと祈念しまして、お礼の言葉に代えさせて頂きます。

 

○アドバイス

*1遠来の旧友に向かって丁重な礼を述べる。

*2世話になっている人に向かって丁重に礼を述べる。

*3幾星霜を重ねてきた人だけに許されるメッセージであり、特権でもあろう。いうべきことを淡々といえるようになるためには、やはり人生の経験と年輪が必要であろう。

 

    Oh猛烈! 弥勒株が大増殖 されど我らは 我感せず 蝶人

 

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