ピエトロ・ジェルミ特集~西暦2024年長月蝶人映画劇場その7
闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3768~74
1)ピエトロ・ジェルミ監督の「証人」
ピエトロ・ジェルミ監督の1946年の監督デビュー作だが、プロットが無理筋で出来栄えはあまりよくない。
2)ピエトロ・ジェルミ監督の「無法者の掟」
若き正義の裁判官がシチリアのマフィアと戦う1949年の勇壮なお話。
3)ピエトロ・ジェルミ監督の「越境者」
シチリアの鉱山閉鎖で全てを捨ててフランスを目指したラフ・ヴァローネたち亡命者の苦難を描く1950年の秀作。途中でスト破りに加担してしまうシーンが「鉄道員」と似ている。
4)ピエトロ・ジェルミ監督の「街は自衛する」
銀行泥棒した素人が次第に警察から追いつめられて最後の少年だけは死なずに捕まる1951年のサスペンス。ジーナ・ロロブリジダもでるが、ここ数年のピエトロ・ジェルミ作品の脚本を書いているのは若き日のフェリーニである。
5)ピエトロ・ジェルミ監督の「妖艶なマドモアゼル」
ムーランルージュの踊り子S.パンパーニが司法界の大物たちをてんやわんやにさせてしまう1952年の小粋なコメディ。しかし「鉄道員」の監督がこんな捧腹絶倒の喜劇を撮っていたなんて。
6)ピエトロ・ジェルミ監督の「タッカ・デル・ルーポの山賊」
19世紀後半、イタリア統一後の南イタリアで山賊化した貧しい農民たちを鎮圧する正規軍の戦いを描いた1952年の歴史映画。
7)ピエトロ・ジェルミ監督の「嫉妬」
「鉄道員」の3年前の1953年に撮った素晴らしい悲恋モノガタリ。さすがの侯爵も階級差は埋められなかった。
「教会」とただならぬ仲でありにけり成敗されたる諸悪の根源 蝶人