あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

森永卓郎著「身辺整理」を読んで

2025-01-29 15:58:50 | Weblog

森永卓郎著「身辺整理」を読んで

 

照る日曇る日 第2161回

 

原因不明のガンで残念ながらとうとう昨日67歳で命終してしまった反権力の人、森永卓郎の遺著である。

 

ここでは主として彼自身の終活について書かれているが、なかなか参考になることが多い。私も家族から早く書斎の雑多な本やCD、DVD、レコード、カセット、オーデイオ装置などの始末をせよと日夜要請されているのだが、著者はネットで良心的な業者を見つけて、お金を掛けずにモノを処分できたようだ。

 

私もそろそろ読まない本や使わなくなったパソコン、ガラケー、もはや見ることもなさそうな録画済みのビデオ類は計画的に捨てようと思わされた。PCはリネット・ジャパンというところに頼むとHDのデータを消すアプリも無料で提供してくれるそうだ。

 

著者は父親の資産の在りかがなかなか分からなかったために、えらく苦労したそうだが、私も雀の涙ほどの自分の資産のリストを今のうちに作り、通帳や各種SNSの暗証番号を一覧表にメモしておこうと思った次第です。

 

意外なことに、著者は父親の転勤でボストンとウィーンで少年時代を過ごしたそうだが、そこで徹底的な人種差別を受けたそうだ。

 

あそこは保守的な街だからいかにもな話だが、著者が偉いのは、「だから絶対に人を差別しない」という信条を、その後半生で貫き通したことだと思う。差別された人間は差別を繰り返す。私なら終生恨みまくって差別しまくるに違いない。

 

ところで経済の専門家の著者は、今はずっとバブルの時代で、もうすぐ株価は暴落し、とてつもない円高がやってくる、と断言しているのだが、ほんとのホントだろうか?

 

彼はここでマルクスが指摘したという資本主義の限界は、1)許容できないほどの格差社会になる。2)地球環境が破壊される。3)少子化が止まらなくなる。4)人々が仕事に生きがいを見出せなくなる。の4点に現れるという示唆を持ち出しているのだが、そんなことほんとにマルクスが言うたのだろうか?

 

人類が滅亡するまで89秒「めだかの学校」を唄って死のう 蝶人

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川崎秋子著「ともぐい」を読んで

2025-01-28 10:09:08 | Weblog

川崎秋子著「ともぐい」を読んで

 

照る日曇る日 第2160回

 

今では絶滅したはずの冬山の狩猟で生きるマタギを主人公にした浪漫小説である。

 

冒頭から始まる鹿狩りと倒した獲物を捌く精密な描写はリアルであり大迫力だが、何故か読み進むにつれてその勢いは力を失うようになる。

 

しかして、獰猛な熊との対決や、獲物を買い取ってくれた村一番の分限者一家の没落と主人公の末路に至ると、殆ど机上の空談義の様相を呈し、竜頭蛇尾の典型小説と化すのは残念だ。

 

相撲より面白かったのは土俵下見に来る人の意外な顔ぶれ 蝶人

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小学館版完訳日本の古典「和泉式部日記」「紫式部日記」「更科日記」を読んで

2025-01-27 09:39:30 | Weblog

小学館版完訳日本の古典「和泉式部日記」「紫式部日記」「更科日記」を読んで

 

照る日曇る日 第2160回

 

例の大河ドラマのノリで「紫式部日記」を読んだら意外にも面白かったので、併録されている「和泉式部日記」と「更科日記」も読んでみたら、これは紫式部よりも面白かったが、どこが面白かったのかと聞かれてもちゃんと答えられないので、その代わりに「潜水艦映画と同様に誰の日記でもつまらないものはない」と断言しておこう。

 

私は本当に紫式部が「源氏物語」を書いたのか疑っていたのだが、冒頭の土御門弟の見事な自然描写を読んで、なるほど彼女が源氏を書いたんだなあ、と納得できた。

 

「紫式部日記」が紫式部自身の日記であるのに対して、「和泉式部日記」と「更科日記」は、もちろん2人の個人的感懐もたっぷりふくまれているのだが、それ以上に和歌の腕前披露であったり、ちょっとした小説的虚構が混じっていたりするので、そんな通り一遍のダイアリーをはみ出す部分が面白いのである。

 

そこらへんは、以前読んだドナルド・キーン氏が詳しく解説していたような気がするが、私にはそれらを再読する時間も余裕もない。

 

「三密」てなんだったっけコロナ忘れてインフルを案ず 蝶人

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ハン・ガン著・斎藤真理子訳「回復する人間」を読んで

2025-01-26 09:01:23 | Weblog

ハン・ガン著・斎藤真理子訳「回復する人間」を読んで

 

照る日曇る日 第2159回

 

2003年から12年にかけて韓国の文芸誌に掲載された表題作をはじめ、全部で7つの短編を収録したコレクションである。

 

巻末の訳者あとがきによれば「著者は1970年生まれ。その真摯な作風、強靭さと繊細さを併せ持つ清冽な文体で高い評価を得てきた逸材」で、韓国の主要な文学賞を多数受賞しているそうだ。

 

確かに7篇ともがその評価を裏付けるような作物ばかりで、久し振りに優れた小説を読む快楽に耽ったが、なかでも主人公の左手が、主人公の意志とはうらはらに勝手に上司を殴ったり、女性を愛撫したりする、ちょっとカフカを思わせるシュールで不気味な短編「左手」は、鮮やかと言うも愚かな見事な出来栄えだった。

 

ハン・ガンは、つい最近ノーベル文学賞を受賞して世界中を驚かせたが、そういうこととは別に、彼女の作品を読み続けていきたいと思いましたな。

 

怖いもの見たさで生きるぜあと4年 蝶人

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西暦2025年睦月蝶人映画劇場 その5

2025-01-25 08:55:44 | Weblog

西暦2025年睦月蝶人映画劇場 その5

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3908~13

 

1)フェリーニ監督の「8 1/2」

前に見たときはよくある「映画を撮れない映画監督」なるモチーフで、どうでもよい雑多な映像を即興的に繋ぎ合わせただけの随分滅茶苦茶な映画と思っていたが、今回はそれはそうにしてもよくも映画に撮れたもんだと思う誰もが若くて綺麗だった1963年の作品。

 

2)フェリーニ監督の「道」

1956年のイタリア映画。「どんなものにでも、例えばこの小石にも存在する理由がある。それがなければすべての存在理由がなくなる」と綱渡り芸人のリチャード・ベイスハートがいうシーンが心に残ります。

 

3)是枝裕和監督の「DISTANCE」

カルト教団の無差別殺人事件と関係があるらしいのだが、その実体を観客にも分かるように描かれないために、最後の最後まで謎めいた印象を与える、つまりは訳の分からん2001年の映画なり。

 

4)是枝裕和監督の「怪物」

2人の少年の愛と希望を主題にした2023年の学園物語。保護者や学校、生徒たちなど立場の違う人間によってまるで異なる世界観が展開される現実を鋭く描いている。

 

5)黒沢清監督の「蛇の道」

パリの精神内科病院に勤務しながら、臓器移植屋の犠牲になった娘の復讐を次々に遂げていく「蛇の目」を持ったヒロインの陰惨な物語だが、そもそもこんは噺のどこが面白いのだろう? んでもってわざわざ巴里くんだりまでロケして撮ってみたところが案の定事件も登場人物も嘘くさい作り物で、見れば見るほどシラケる2024年の最新作なり。

 

6)黒沢清監督の「クラウド」

「転売ヤー」を仕事にする菅田将暉主演の奇妙で奇怪な2024年の映画。前半は転売ヤーという仕事のエグサを描いて秀逸だが、途中から突如登場人物が全員漫画の活劇キャラクターに変身。ドンドン、パチパチ派手に殺し合う「日活映画」となって気がつけば終わってしまう。いったいなんだったんだろうね。

万人の胸の裡なる理想郷その入り口の憲法9条 蝶人

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五味太郎作「とんでやすんでかんがえて」を読んで

2025-01-24 09:56:16 | Weblog

五味太郎作「とんでやすんでかんがえて」を読んで

 

照る日曇る日 第2158回

 

トリだかミツバチだか分からない主人公が、ちょっと飛んではちょっと休み、また飛んでいくようにすれば、10里の道も一歩から、世界の果てまで飛んでいける、という話なら分からないでもないが、この主人公はもっと大きくなるまではそれほど遠くに行けないと悟って、「それまではもりへかえって、あそんでいよっと。それがいい、それがいい!」と考えて、元来た森に帰っていくという妙に「教育的な」お噺でつまらない。

 

それに主人公の旅のお供は「木の実」だといいうのだが、それを「このみ」ではなく「きのみ」とひらがな表記して。まあ「きのみ」でも間違いではないが、一般的な表記としては「このみ」でしょう。

 

偕成社から出たばっかりの最新作だが、私はあんまりお勧めしません。

 

大変と思えば何でも大変だが思わなければ大したことなし 蝶人

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吉田秀和著「バッハ」を読んで

2025-01-23 10:18:14 | Weblog

吉田秀和著「バッハ」を読んで

 

照る日曇る日 第2157回

 

「ブラームス」に続く河出文庫のセレクションだが、バッハ命のヒデカズ選手の信仰告白が聞かれる。なんせあらゆる音楽家からたった一人を選べというならバッハ、その中からたった1曲を選べというなら「マタイ受難曲」と「ロ短調ミサ曲」であるというのだから、その迫力たるや某国某大統領のMAGAなる軽薄なアゲアゲ音頭なんぞ足元にも及ばない。

 

しかもそのベストはカールリヒター指揮ミュンヘンバッハ管弦楽団の演奏だというので久し振りに聴いてみました。

 

中世の壮大なゴシック造の教会の尖塔を仰ぎ見るような至高の演奏である、とは私なりに確認できたが、ヒデカズ選手の熱烈な信仰告白には遠く及ばないのは、むかしオルガン奏者として来日したリヒター選手の演奏が余りにもおざなりなものであったことに業を煮やしたある女性が、舞台に駆け寄って「お願いだからもっと真面目に演奏してください!」と懇願したエピソードを、今なおしっかり記憶しているからでもある。

 

あとは繰り返し出てくるグレン・グールドの「ゴールドベルク変奏曲」の噺。なんせ日本中のクラシック評論家がは洟にもひっかけなかった当時のCBSソニーから出た旧録音のレコードを買いまくり、これはと思う人物に配りまくったというのだから、なかなか出来ないことではある。

 

そんなヒデカズ選手のお陰で、グールドの実力は正当に評価されるようになったが、それはヒデカズ選手の眼力だけではなく、この人の目が、昔からニッポン国を超えて遠く欧米のクラシック世界に向けられていたからだと思うのである。

 

解説を書いているのは小池昌代という詩人。彼女はむかし大学の弦楽合奏団のヴィオラ奏者で、当時音大在学中の大友直人の指揮でブランデンブルク協奏曲を演奏したことがあるそうだが、とりわけ地味なその第6番に親しみ、「好きだった女の思い出を吐露するように」、「私は本当に好きだった」と書いているヒデカズ選手への好意を告白しているが、これが本書の白眉かもね。

 

自由自在に二足歩行を楽しめる車椅子の人には申し訳ないが 蝶人

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夢は第2の人世である 第144回

2025-01-22 10:24:28 | Weblog

夢は第2の人世である 第144回


西暦2024年葉長月蝶人酔生夢死夢百夜

 

左の膝をハタと打つと、その夜にみた夢のあらましが、ありありと浮かび上がってくるのだった。9/1

 

成績優秀なタクちゃんを採用しようと、AB2つの会社がPVを作成した。前者は会社挙げてタクちゃんを熱望していることが整然と示されており、B社は女社長のタクちゃんへの熱愛が如実に示されたラブレターのようのもので甲乙つけにくかったので、持ち帰って再度検討することになった。9/2

 

だいぶ前に他界したタツミ君が、うちの近所に居酒屋を開店したというので、ちょっと覗いてみたら、懐かしい顔ぶれが思い思いに陣どっていたので、酒類はドクターストップのおらっちだったが、これもサービスだと思ってジャック・ダニエルのボトルキープを頼んでしまった。9/3

 

ふぁっちょんの深化とか退化とかは紙一重。例えば製作過程の1プロセスを無意識に飛ばしてしまうとそれは退化といわれるが、意識的に飛ばすと、逆に大いなる深化と評価され、時には「完成された未完成」と褒め称えられたりするのであるよ。9/4

 

また台風が来襲して集中豪雨だというので、エイヤっと畳をめくってみたら、床下を轟轟と泥水が流れていた。9/5

 

おらっちのインタビューでは、あの歴史的な敗戦日に昭和天皇の訳の分からぬ念仏を聞きながら性交していた男女は少なからず存在した模様であるが、かというて、彼ら彼女らが天皇制に反対だったのかといえば、そんなことはさらさらないようだった。9/6

 

アサイナ会社のバーゲンで特別びっくり玉手箱を5千円で販売するというので、買おうとしたら、その値段は明日からで、今は8千円だというので諦めた。9/7

 

だんだん食欲がなくなってきたので、毎日水ばかり飲んでいるのだが、それでけっこう元気に暮らせるので、どれくらいもつか試してみようと思っているのよ。9/8 

 

モーレツに広い敷地を、モニターに映る範囲でシャッターを切り、フィルムに収めようと早朝から撮りまくっているのだが、夕方になっても、ほんの一部しか撮影できていないのだ。9/9

 

「我らが身近な宝物」という企画趣旨は、とても興味深いものがあったが、ドイツ中世の農民たちのお化けが紹介され、天井から巨大な足長人形が吊り降ろされてくると、はて、これはなんじゃらほい、という思いが湧き出してくるのだった。9/10

 

いたるところに地雷が埋められた坂道を、猛スピードで下り降りる黒いボデイスーツの美少女を、おらっちは、ハラハラしながら見つめていた。9/11

 

敵に暗殺されたからというて、こちらが敵を殺すことはないし、敵を殺したからというて、自死する必要もないと、おらっちは、そのとき考えた。9/12

 

そうか、世の中のひとはなーんもしないので、自分がなんかするほかないのじゃ、と、おらっちは、そのとき分かったのじゃった。9/13

 

敵の間者を捕まえて「お前を拷問するぞ」と脅したら、即秘密事項をべらべら喋り始めたのはいいが、こっちの間者も捕まって拷問されて、秘密事項をべらべら喋っているというので、「これは困った、あいこじゃないか」と、おらっちは思った。9/14

 

元の図像が徐々に姿かたちを変えて、現像されるまでのプロセスを、一目で把握できるような多重複層図像を、デゾルブと呼ぼうかと、さっきから考えている。9/15

 

久し振りに家族一同で楽しく夕餉をとっていたら、舞の海などの黒覆面の日本会議のファシスト連中が殴りこんできたので、カラシニコフ機関銃で皆殺しにしてやった。9/16

 

いつの間にかモザールが終わって、気がつけばバッハに似ているが、微妙に異なるハッハが奏されていた。9/17

 

私が愚かしい政治ごっこから足を洗って、西園寺公の真似をして公邸に引き籠ると、もはや誰も訪ねて来なくなったので、毎日のように床屋に通っている。9/18

 

ガザの住民がやってきて、空からはミサイルが降ってきて、陸地からは戦車が攻め込んできてどんどん人が殺されています。助けてくださいと訴えられたが、おらっちは「自分はイスラエル担当ではないので」というて逃げ出したのよ。9/19

 

親友がこの界隈の秩序を破るのが心配で心配で、それがおらっちの気弱い神経をずたずたに切り苛んでいる、そんな剣呑な状況がいつまでも続く。9/20

 

朝から温泉に入っていたら、色っぽい熟女がしきりに余を誘うので、仕方なく奥の奥まで突っ込んでしまったが、結局1ミリも精が出なかったようなので、挨拶もそこそこに朝食を食べにいったのよ。9/21

 

誰もみていない「徹子の部屋」に、なんたら女王という女性が出ていたので、こいつはエリザベス女王の隠し子か、SⅯの女王様だと思ったのだが、そのどちらかは、ついに分からなかった。9/22

 

時の第一人者が嫌で嫌で、故国を脱出したおらっちだったが、5年ぶりに帰国してみたら、世界でも指折りのキョウフの独裁政治が敷かれていた。9/23

 

2029年9月9日の午前9時に、おらっちは、綾部大橋の真ん中から、由良川の激流に飛び込んだのよ。9/24

 

「主体の行動が不在の時空は虚妄である」と、誰かが託宣しておるのが、枕の下から聞こえる。9/25

 

港川人と蝦夷が、南北から攻め上がってくるというので、わいらあ、名古屋城で、じっと待ち受けておる。9/26

 

「お若いの、娘さんにちょっかい出すのはやめなはれ」と自分も若者のつもりで声をかけたのが運の尽き。おらっちがガンベルトから拳銃を抜き出す、その時早く、かの時遅く、彼奴の2丁拳銃から飛び出した弾丸は、おらっちの心臓を2か所も射抜いていた。9/27

 

珠玉を転がすようなコロラトゥーラの美声が、天空の遥か彼方まで駆け上ったかと思うと、猛烈な勢いで地表すれすれにまで急降下してきたので、おらっち、正直頭の中がクラクラしちまったのよ。9/28

 

集英社のパーティでヤマモトダイスケに挨拶してから朝日のアルガさんと来週の大阪行きの話をしていたら、毎日のホリウチさんと日経のコスギさんが割り込んできたので困っていたら、講談社のトミタさんと小学館のウメザワさんが、おらっちをうまく連れ出してくれた。9/29

 

この会社では、毎日ランチとウエアが無料で支給されたが、出張の際にはウエアが届けられないので、あらかじめ申し出ておかねばならんかった。9/30

 

悪人を知事に選んだ人たちよこれからたんと後悔しなはれ 蝶人

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西暦2025年睦月蝶人映画劇場 その4

2025-01-21 12:59:19 | Weblog

西暦2025年睦月蝶人映画劇場 その4

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3903~7

 

1)D.W.グリフィス監督の「國民の創生」

南北戦争、リーンカーン大統領の暗殺を経て混乱に突入したアメリカ。白人の人権、選挙権が奪われて今から思うとまるで夢のような黒人独裁帝国が全米を制覇するが、心ある白人が秘密裏に組織した反黒人武装蜂起集団KKKの大活躍で今日の米国発展の基礎が創生されるまでを唯我独尊のドキュメンタリータッチで描いたリリアン・ギッシュ主演1915年の無声映画兼アメリカ初の長編映画。なお本作でリンカーンを暗殺するのは助監督も務めたラオール・ウォルシュである。

 

2)クリストファー・ノーラン監督の「オッペンハイマー」

マンハッタン計画の科学部門の責任者の半生を描く話題の映画。

若い頃は左翼的で、かなりお調子者の人物に国家的大事業のマンハッタン計画の科学部門の責任者を任せたとは知らなかった。半分はその原爆製造の苦労話だが、後の半分はソ連のスパイ容疑を審議する公聴会での論争で、ノーランはこの2つをいつものように時系列を飛び越してつまみ食い的に描くので、いつものように表現効果が散漫になる。この映画に原爆投下後の広島長崎の惨劇がまったく描かれていないといって文句を言う人がいるが、「オッピー」も現在の大多数のアメリカ人も、真珠湾奇襲に始まった太平洋戦争は(アメリカの陰謀に嵌ったという説もあるが)、元を辿れば日本が始めた戦争である。戦争は始まってしまえば因果応報の地獄道だから、殊更広島長崎の原爆被害だけを取り出して人道の罪で断罪するのはいささか無理があるだろう。

 

3)ティエリー・フレモー監督の「ルュミエール」

ルュミエール兄弟を初め7人のカメラマンがエジソン発明のキネトスコープを改良したシネマトグラフで10年間に108本撮影した作品を2016年に一括公開した素晴らしい50秒の映像群。

 

4)パゾリーニ監督の「王女メディア」

ギリシアのエウリピデスの原作をもとにマリア・カラスが主演する1969年の大いなる悲劇。いくら夫に裏切られたというて実の息子まで手にかけるものか。

 

5)イングマル・ベルイマン監督の「処女の泉」

ちゃんとした躾もされないわがまま放題の娘も娘なら、危険がいっぱいの森の中を碌でもない女中をつけて教会にやり、夜になって娘が帰ってこないのに探しに行こうともしない親も親だと思う。父親が犯行現場に教会を建てると誓った途端に娘の遺体のあった地面から水が流れ出す「奇跡」も頂けない。

 

狂人を大統領に選んだ人よこれからたんと後悔しなはれ 蝶人

 

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吉田秀和著「ブラームス」を読んで 照る日曇る日 

2025-01-20 09:42:44 | Weblog

吉田秀和著「ブラームス」を読んで

 

照る日曇る日 第2156回

 

図書館で並んでいた河出文庫をなんとなく手に取ったのが運の尽きで、久し振りにヒデカズさんを読んでしまう。

 

2002年4月に音楽之友社から出た「吉田秀和作曲家論集5」の文庫版だが、なんというても70年代に「ステレオ芸術」に11ケ月に跨って連載されていたという「ブラームス」が集中の白眉。その要点は、大恩あるシューマンの影響を作品10の「ピアノのための4つのバラード」の、なかんずく最初のニ短調の標題音楽の母と息子の対話によって粉砕し、あたかもギリシア神話やフロイトの父親殺しのように乗り越えてブラームス独自の道を歩み始めたことを、具体的な譜例分析を通じてあきらめるところにあるのだが、音楽のド素人である私などにその真偽を判定することができないのが哀しいずら。

 

それから読みようによっては、片思いだったヨハンネスがとうとう想いを叶えた喜びが、1877年のあの幸福な第2交響曲や翌年のヴァイオリン協奏曲、第2ピアノ協奏曲の長調の調べに繋がったとする恐るべき推察も漏らされているが、それはもしかして私だけの空耳アワーだったのかもしれない。

 

さはさりながら、今までとかく敬して遠ざけていたブラームスの音楽に、もう一度近寄る楽しみが出来たのは思わぬ収穫だった。

 

追記。「ヴァイオリンソナタ」の項目に、私の大好きな悲運のコンマス、ゲルハルト・ヘッツエルの懐かしい思い出話が載っている。1987年9月に偶々ヴイーンの国立オペラの「ラ・ボエーム」を聴いたヒデカズさんが、オーケストラ・ボックスから聴こえてくる主役のミミのフレーニよりもうまいヴァイオリンに気づく。それは在りし日のヘッツェルがヴァイオリンを持つ左腕を幾分高めに上げて、心からうれしそうに身体をゆすり、いかにも気持ちよさそうに弾いている姿だった。

 

✕やfacebookを辞めたいが代わりがないので困っています 蝶人

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三木卓著「鎌倉日記Ⅳ最終章2019―2023」を読んで

2025-01-19 08:41:42 | Weblog

三木卓著「鎌倉日記Ⅳ最終章2019―2023」を読んで

 

照る日曇る日 第2155回

 

詩人、作家の三木卓、本名富田三樹氏が88年の生涯を全うして他界したのは2023年11月18日。そのぎりぎりまで描き続けていたこの連載は伊藤玄二郎編集「かまくら春秋」の12月号に乗っているが、その結びは次のようなものだった。

 

「戦乱の満洲で荒廃した街のなかをよちよち走っている中国の幼児たちの姿を思い出す。彼らはお尻まるだしだったり、お尻のところが割れている短パンをはいていた。その短パンはそのまましゃがんでするべきことをして、また立ってあそべばいいのである。かれらは平気でいきていたが、親の姿は、その風景のなかになかった。」

 

そのあとには、2023年11月の「詩とファンタジー」47号に掲載された彼の最後の詩「めがあいたら」がのっているので、これも紹介しておこう。

 

 めがあいたら だれもいない

 どこかで いぬがほえている

 おかあちゃん おにいちゃん

 おねえちゃん……

 おしりから さびしくなっていく

 レースに だしてもらえなかった うまの

 おしり

 

 ねーちゃんのボーシ けとばす

 かあさんのタオル はなをふいちゃう

 なにをしても いい

 なにをしても……

 

 いしになってやる

 とてもかたい いし

 こけ だって いっぱい はやしてやる

 

もしかしておらっちも石になっておる苔をいっぱい生やした石に 蝶人

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鎌倉歴史文化交流館にて「女学生がみた近代の鎌倉」をみて

2025-01-18 08:18:17 | Weblog

鎌倉歴史文化交流館にて「女学生がみた近代の鎌倉」をみて

 

鎌倉ちょっと不思議な物語第477回&バガテル-そんな私のここだけの話第436回

 

副題に「田辺新之助と鎌倉女学校」とある通り、創立者、田辺新之助(文久2年―昭和19年)の82歳の生涯と現在の鎌倉女学院の軌跡を辿った興味深い展覧会である。

 

明治、大正、昭和の3代にわたって鎌倉の女子教育の先頭に立って苦闘した未知の教育者の存在をこの年になってようやく知ることができました。

 

「真摯沈着」が田辺新之助の標語なり「真摯沈着」戦さはやめよ 蝶人

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イーロン・マスク、騒ぎ立つ

2025-01-17 11:40:58 | Weblog

イーロン・マスク、騒ぎ立つ

 

これでも詩かよ 第328回

 

風が立つ、風が立つ

いざ生きめやもと、風が立つ

いざいざ生きよと、風が立つ

 

家が建つ、家が建つ

赤、青、白の家が建つ

あっという間に、家が建つ

 

八雲たつ、八雲たつ

八岐大蛇がそそり立つ

須佐之男命、奮い立つ

 

色めき立つ、色めき立つ

政権交代できるかと

他力本願、勇み立つ

 

腹が立つ、腹が立つ

毎日100万ドルを配るやつ

イーロン・マスク、騒ぎ立つ

 

面影に立つ、面影に立つ

亡き父母が、ぞぞ髪立つ

夢枕獏、夢枕に立つ

 

弁が立つ、弁が立つ

口から先に生まれたる

論破小僧、浮かれ立つ

 

上に立つ、上に立つ

腕は全然立たないが

悪運強く、白羽の矢が立つ

 

倉が立つ、倉が立つ

黄金虫が、蔵立てた

息子に水飴舐めさせた

 

角が立つ、角が立つ

目立ちすぎると、文句言う

消息絶っても、ぶつくさ、ぶつくさ

 

俵屋宗達、筆が立つ

フリーマンは、役に立つ

乱麻を断った、逆転サヨナラ満塁ホーマー

 

門松が立つ、門松が立つ

日本全国、正月だあ

今年はめでたい、甲辰(きのえたつ)

 

冬の日を全身に浴び歩くなり傘寿翁の朝のたのしみ 蝶人

 

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夢は第2の人世である 第143回

2025-01-16 13:24:44 | Weblog

夢は第2の人世である 第143回

 

西暦2024年葉月蝶人酔生夢死夢百夜 

 

既に世界中が戦争状態なので、戦争から目を背ける映画が、世界中で大ヒットしている。8/1

 

小二郎がもっと声を大にして仲間たちを説得すれば、近藤選手を死なせなくとも良かったはずなのに、しばらくすると彼の身代わりみたく組織を抜け出して外国に留学したのは、いったいどーゆー風の吹き回しだったんだろう。8/2

 

「お父さん録画した?」という息子の問いかけが絶え間ないので、それが実際の声なのか、電話の声なのかもわからずに、いまも続いている。「お父さん、録画した?」8/3

 

私の目の前で一人の知人が斬り殺されたので、何故だと訊ねたら、「こいつはお尋ね者の敵の内通者なんだ」というのだが、そいつをどれくらい信用したらいいのかが分からない。8/4

 

日曜日が来るたびに、僕らはいやいやながら、教会へ行かされた。僕らはやけくそになって、「ニチヨオサンビテエー、ニチヨオサンビテエー」と怒鳴りながら、仕方なく教会へ行ったんだ。8/5

 

世界中でどんどん人が死んでいくが、おそらくこの国では、おらっちだけがいつまでも死なないで生き残るだろうという噂が一部で流れていたようだったが、意外にもあっさり死んぢまったようだった。8/6

 

町内会長は、すぐに酔っぱらうのだが、酔っぱらうと、すぐに巨大なマサカリを振りかざして町内の家々に乱入するので、住民は怖れ慄いていたのだ。8/7

 

なんでこんな悲惨な事件が起こったのか、てんで分からないのだが、ともかくまたしても関東大震災が起こってしまったので、おらっちと次男は、車で大和の施設にいる長男の救出に向かい、妻は一人で自宅を守ることにしたのよ。8/8

 

長男を無事に助け出すことが出来たので、これ幸いと3人で車に乗って自宅まで帰ってきたら、ライフル銃で武装した正体不明の怪しい男が玄関口にいたので、急いで車から降りたおらっちは、コルト1発で彼奴を仕留めたのよ。8/9

 

コウ君が「タナカミナミのビデオ録ってくださあい!」と絶叫するので、急いで録ったのだが、60分の正規版ではなく、5分間の短縮版だったので、こはいかに!?と頭を抱え込んでいるところ。8/10

 

われは国内ではそれなりのレベルの選手であるし、われの唯一無二の必殺技が評価されて、今回の五輪に出場したのだが、いざ初戦で相手と対戦したものの、われはわれの必殺技をど忘れしてしまい、予選で敗退の憂き目にあったのよ。8/11

 

モモとマツヤマのコンビが、初めて映画で主演したので、その記者会見が開かれることになったのだが、彼らのテーノーぶりを熟知しているジャーマネのおらっちは、ハラハラドキドキしながら見守っているとこ。8/12

 

2つの連続ドラマの放映中に、同時多発的に爆発シーンが起こったので、上を下への大騒ぎとなった。8/13

 

極右の富士テレビで「ガチャンピン、ムック、ひらけポンキッキ!」と歌いながら踊っていたら、社員全員からシカトされたので、おらっちは彼奴ファシストどもから嫌われているのだと分かった。8/14

 

バスに乗り遅れるなとばかり、みんなも行く戦争に行ってみたが、いいことは何一つなく、おらっちの歩兵大隊のうちで、無事帰国できたのは1%だけだった。8/15

 

パクられた有名芸能人の牢屋情報を、ネットでライブ公開しているそうだ。が、おらっちは絶対に見ないだろうな。8/16

 

社長の私が留守中に、私のダミーのAIの評判を聞いたら、当の私よりも高く評価されていたので、「だからAIなんてゼッタイ信用できないんだ!」と確信した私は、ダミーの首根っこを引っこ抜いて、滑川に投げ捨ててしまった。8/17

 

サンフランシスコで買ったお気に入りの腕時計を修理に出したのだが、いつまで経っても返ってこないので、「まだかいな」と問い合わせたら、さる大金持ちの外国人が「いくらでも買うから」と言って、大枚はたいて持って行ったというので、おらっちは激怒したよ。8/18

 

トミタ課長の格調高い演説を、わいらあ革命3兄弟が嘲笑ったので、動揺した課長は、わが軍のミサイルの矛先を全部クの字に折り曲げてしまったので、せっかくの台湾有事にはさっぱり役立たなかった。8/19

 

ド・クインシー公爵は、昔白いドレスの若い娘の後ろ姿をみて突如ムラムラし、背後から抱きすくめて、まるでさかりのついた雌雄の犬のように交尾したのだったが、20年後に自分の隣に優美に微笑んでいる公爵夫人がその娘だったとは、我ながら信じられなかったよおだ。8/20

 

金ヶ崎で浅井軍に敗れ、信長から殿軍を命じられた秀吉は、「ここでなんとか生き永らえたら、甘い汁も吸えるだろう」と考えることもできたが、俺たち下っ端には、まるで救いのない、地獄のような後退戦が続くのだった。8/21

 

聞こえず喋れない少女の世話をしていた知り合いの官女が、娘の財産を蕩尽したというので、2年後に北町奉行に検挙され、酷い拷問を受けているそうだ。8/22

 

巴里の3つ星レストランへ行ったら、爺のくせに若者の顔をしたアラン・ドロンが、レストランじゅうにつるしたイカめがけてライフル銃を撃ちまくっているのだが、こいつが百発百中なので、店長もボーイも「イカス、イカス、イカス、セ・レ・レガンス・ド・ロム・モデルヌゥ」とフランス国歌のように歌いながら拍手喝采している。8/23

 

閉会式で演奏された曲は、親会社の重役でさえ聞いたこともなく、誰一人理解できなかったが、そこがまた、こよなく佳いのだった。8/24

 

100m短距離走で優勝したのは、アパッカで覆われたフローライン人間だったが、ダントツでゴールインしてからも、スピードを少しも落とさずに、遥か彼方までぐんぐん走っていくのだった。8/25

 

タクちゃんヒーちゃんとおらっちは、電気的に繋がっているので、双方の様子を瞬時に伝達したり、共同でモノを作り上げることもできるのだった。8/26

 

余りにもたくさんのロケットなので、場内管理者は適当な感覚をおいて「出発」と書かれた旗を振ると、待機していた大中小のロケットが、その都度焔を吹いて打ち上げられるのだった。8/27

 

視聴率が取れるテレビの新番組の企画を頼まれて、いろいろ考えてみたが、結局お涙頂戴の母ものくらいしか頭の中に浮かんでこないので、我ながら嫌になってしまったずら。8/28

 

番ったのか、まだ番わないのか知らないが、昨日と同じ雌雄のキチョウは、庭のシュウカイドウの上で、いつまでも戯れている。8/29

 

谷間に聳え立つこの古い尖塔には、東西南北に無数の小さなスタジオ兼用の部屋があり、そこでは複雑怪奇にしてデリケートな写真が撮れるので、世界中のキャメラマンの憧れの的になっているそうだ。8/30

 

世の中のテレビがことごとく阿呆莫迦番組を放送しているので、それとは正反対の、真摯な超優良番組を作ったのだが、残念ながら視聴率ゼロだった。8/31

 

「耕君は中脳辺りが弱いんでしょう」と正美先生は言うておった 蝶人

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西暦2025年睦月蝶人映画劇場 その3

2025-01-15 10:31:40 | Weblog

西暦2025年睦月蝶人映画劇場 その3

 

闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3898~3902

 

1)シュチュアート・ハグマン監督の「いちご白書」

68年のコロンビア大学における学生運動と官憲による血の弾圧を描いた70年のアメリカン・ニューシネマ。ノンポリ大学生が女子大生に恋してずるずる闘争現場に引き摺り込まれていく過程が興味深い。

 

2)ナンシー・マイヤーズ監督の「恋するベーカリー」

別れた夫が悪妻で元の女房メリル・ストリープとよりを戻したいのだが、彼女には恋人ができて、もやもやして結論が出ないところがいいといえばよい映画。3人共ミスキャストなので別の役者で取り直せばもっと良くなる2009年のコメディずら。

 

3)ブラザース・クエイ兄弟監督の「ブラザース・クエイ兄弟短編集Ⅲ」

アメリカの一卵性双生児兄弟によるざらざらしたグロテスクで不気味な感覚がウリ。人形のエロスが気味悪くて気持ちいい1990年の作品。

 

4)オリバー・ストーン監督の「ウォール街」

株式投資をテーマにしたマイケル・ダグラス主演の1987年の金融サスペンス。ダクラスを師と仰ぐチャーリー・シーン、その父親のマーチン・シーンも実の親子役で出演。

 

5)オリバー・ストーン監督の「ウォール・ストリート」

「ウォール街」の2010年の続編。今回は8年間の懲役を終えて出所してきたマイケル・ダグラスを慕うシャイア・ラブーフが活躍する。

 

「広告を見れば続きを読ませてやる」そんな広告誰も見ないよ 蝶人

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