闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.2538~47
1)エルンスト・ルビッチ監督の「街角 桃色の店」
ハンガリーのブタべストの商店を舞台にした1940年の恋愛映画。主人公はお馴染みのj.スチュアート、ヒロインはマーガレット・サラヴァンだが、ルビッチの演出がうまい。「ユー・ガット・メール」など何度も再映画化された。
2)ロバート・スティーヴンソン監督の「ジェーン・エア」
1943年、エミリー・ブロンテ原作による最初の映画化作品。ハピーエンドに終わるオーソン・ウェルズとジョーン・フォンテインの恋物語になんの文句もないずら。
3)フェリーニ監督の「フェリーニの道化師」
1970年の製作でフェリーニ好みのサーカスをじっくり見せてくれます。子供の時に見たサーカスは華麗にして人世の暗黒をも示すものだった。
4)ロバート・ワイズ監督の「サウンド・オブ・ミュージック」
エリザベス・テーラーの「クレオパトラ」で倒産寸前の20世紀フォックスを無名の新人ジェリージュリー・アンドリュースが救ったといわれる1965年の伝説のミュージカル映画。しかし映画としての出来栄えと感動はルート・ロイヴェリク主演の独逸映画「菩提樹」に遥かに劣る。
5)アフォンソ・ポヤルト監督の「ブレイン・ゲーム」
予知能力のある男が、苦しんで死ぬ運命にある連中を無痛で殺しまくっているのを、やはり予知能力のあるアンソニー・ホプキンスが苦労して退治する2015年の映画ずら。
6)アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の「レヴェナント」
最愛の息子を殺されたディカプリオが数々の窮地を奇跡的に切り抜けて復讐する2015年製作の西部劇であるが、坂本龍一の音楽の効果もあって、その全体が神話的な深みを湛えている。あの軽薄男ディカプリオがここまで進化を遂げるとは!それにしてもあの大熊は良く出来ていた。本物?
7)ミシェル・アザナヴィシウス監督の「グッバイ・ゴダール!」
1967年から72年までゴダールと結婚していたアンヌ・ヴィアゼムスキーの原作を元に映画化しているが、どうということはないずら。役者はあんまり似ていないね。原題は邦訳と違うがどうしても使いたければ「グッバイ、ゴダール!」とすべきだろう。
8)デヴィド・クローネンバーグ監督の「デッドゾーン」
キングの原作を元に特殊能力を持つ男の複雑怪奇な生涯を描く1883年のちょっとしたホラー映画。半世紀ぶりにみたが昔と違ってサッパリのれなかった。懐かしのクリストファー・ウオーケンは遠藤憲一にちょっと似てる。
9)ジム・シェリダン監督の「BROTHERSマイ・ブラザー」
2009年のアメリカ映画。アフガンの戦地でISの捕虜となり部下を殺した兄と、兄嫁に惹かれてゆく弟の間に起る悲劇。ラストで「めでたしめでたし」となったわけではない。ナタリー・ポートマンは美しい時とそうでないときがある。
10)オースティン・チック監督の「バッド・ガール」
男に暴行された女子高生が復讐する2012年製作の阿呆莫迦映画ずら。
春なればギフチョウになり桃色のカタクリの蜜を夢中で吸うわれ 蝶人