岩手県盛岡市で開かれていた保育問題合同研究集会に参加してきました。
今回は、パソコンを持って行かなかったので今日報告です。
公立保育園の民営化を考える分科会に参加しました。
立教大学の浅井春夫教授が、冒頭、
民営化の背景が、総務省の公務員削減、05年に4.6%の削減目標を押し付けたことにあると話されました。4.6%の削減のトップは保育所とも。
助言の後、全国からの報告、民営化された経験が報告されましたが、
あるお母さんが、5歳児のわが子について泣きながら話されました。
5歳児クラスは、最年長で他の児童たちの憧れのはず。
なのに民営化後の一年間、子どもたちのまとまりがまったく作れず、
子どもたちは自らの成長を確認できないまま、
確認してくれる赤ちゃんの頃から見ていてくれた先生の存在を欠いたまま卒園をした。
ある日のわが子が描いた絵は、友達の顔を真っ黒に塗りつぶしたもの。
それを見た瞬間、涙があふれてとまらなかった。
一緒に育ってきた友達との関係が作れなくなり、
いがみ合う毎日が息子にとってどれだけつらい日々であったかと思い、
民営化をとめられなかった自分を責めたというものでした。
その心中は察して余りあるものでした。
参加者はみんな、親であり、保育士であり、子育てに関わった経験をもった者だったから、その気持ちが痛いほどわかりました。
これが東村山市が今進めようとしている民営化ということだと改めて怒りを感じました。
こんな経験を、
友達を友達と感じることのできない、
自らの成長を、親のように確認してくれる先生が一人もいなくなる
そんな最年長時を、
わが東村山市の子どもたちには
一人も味わってもらいたくはないと痛感しました。
東村山市長は、できるだけ子どもへの影響は少なくすると言います。
しかし、赤ちゃんのときから育ててくれた先生を全員奪って、
影響が少なくなるはずが無いと言うことを、
行政の職員も含めて学ぶべきです。
分科会の最後に、子どもをこれだけないがしろにする政府、
その片棒を担ぐ民営化を進める自治体に対し、
あらゆる運動で、これに歯止めをかけましょうと浅井教授は結びました。
そして、保育士は子どもが人生で最初に出会う教師、その役割は大きいとも・・・。その大きな存在を奪うのは誰であれ許されるものではありません。
盛岡もアツ~イところでした。
参加者も熱く、子どもを守るために議論し学びあった貴重な一日でした。