上記図面は、昨日の東村山市都市計画審議会が決定した道路案件の図面である。
昨日の都計審では、
鉄道立体化に伴う道路整備のため、関係道路の位置の訂正や幅員の減少など、
東村山市の決定する路線と都から意見具申を求められている案件4件の諮問に対する答申が決定された。
1つは、鉄道立体化で4箇所の踏み切り除却を行う案件で、都へ東村山市の意見を提出するもので、都の決定どおり進めることが『妥当』という答申であった。
2つめは、立体化に伴い線路の側道5本の都市計画道路を追加するもので、東村山市都計審が決定。案件通り進めるのが『妥当』と言う答申。
3つめは、府中街道と多摩湖町赤坂道を結ぶ、都市計画道路3・4・10号東村山多摩湖駅線の幅員を狭め、全線2車線とするもの。都へ市の意見を提出するもので、都の決定どおり進めることが『妥当』と答申。
4つめは、都市計画道路3・4・29号東村山駅北線の終点を変更するもの。東村山市の決定で、『妥当』と言う答申。
これらの案件の答申に至る質疑で
日本共産党の保延議員が
「住民の声を一度も聞かずに決定していいのか」
「私は、幾人かに聞き取りをしたが、高架化はやらざるを得ないと思っていても、道路建設で立退きを迫られることには中々納得いかないようだった。こうした人々の理解を得ないまま決定していいのか」
と質したことに対し
色々なやり取りは合ったものの
ある委員が
「もう長年議論をしてきた。みんな知っている。今年委員になって振り出しに戻るような議論をされては困る」と言う意味の発言をした。
また、
「用地買収交渉においては10年もかけて丁寧に理解を得ることもしているのだから、今そんなこと問題にすべきではない」
などの発言で、
上記答申がすんなり決まってしまいました。
私は、傍聴をしていて、
今年都市計画審議委員になった人は、過去の経緯に異議を唱えるのは変だとの発言は、それこそ審議を尽くさないこととイコールになると痛感したと同時に、
都市計画審議会というところは、アリバイ的に都市計画決定をするところなんだと言うことも改めて認識しました。
その都市再開発が、財政問題を含め、市民の生活破壊をすることもある、市民を追い出すことになるけどそれでも進めるべき課題であるかを、
それこそ、微に入り細をうがつような議論がされるべきだと思うのだが、それをしているようには見えず、
時間内で終わらせるように全員が図ると言うのはいかがなものかと首を傾げたくなった。
また、決まったら測量や用地買収の段階になったら10年かかって丁寧にやる云々は、それこそ何をか言わんやである。
用地買収の段階に至って、相手が売りたくないと言うものを丁寧に説明するのは当たり前、10年掛かろうと、20年掛かろうとそれは真剣な努力をするであろう
しかし問題は、それ以前
計画の決定以前になぜ、関係住民との話し合いを十分にしないのかと言うことを問うべきであろう。
この道路を作るにあたって、立ち退きが必要になること、
道路の利便性はどうで、住民には何を我慢していただかなければならないか、
こうしたことを、住民の声を直接聞いて決めていくシステムこそ必要ではないだろうか。
市長が都市計画審議会に諮問し、所管が説明することを聞いて
それに賛成することが都計審の仕事と言うようなあり方を改革しなければ、
自治基本条例を策定する思想とは結びつかないであろうし、
こうした考えで市政が実行されている現状では
真に住民の知恵を生かした市政運営の要となる自治基本条例の策定は叶わないのではないかと痛感した。
いずれもアリバイづくりに利用されてはたまらない。