子どもに説明できない民営化はすべきではない=保育問題の学習会で

2010-12-25 00:00:52 | 東村山市立第2保育園の民間移管について

昨日23日、どうするの保育!子育てしやすい東村山シンポが開かれました。

シンポジウムの冒頭、明星大学の垣内国光教授が、都内の保育園民営化で起こっていることなどを具体的に示しながら、公立保育園の民営化はしてはいけないと講演を行いました。

初めに垣内先生は
●どんな子を育てたいか=元気があって、思いやりがあって、賢い子
 それは、思いきり遊び、心を響かせあって、伝え合うことで育つ
●何を育てるか=楽しむ力、悲しむ力、他者との関係力、人を愛する力、 自然を愛する力
 それは、互いに競争するなかで、互いに共同するなかで 育つ
これらを保障する事が保育政策であると話されました。

そして、公立保育園の民営化が保育園に何をもたらしているかを事例で教えて下さいました。
△大田区では株式会社日本デイケアセンターが受託
 引継が始まった1月から、3月までに22名の保育者のうち10人が辞め、4月から翌年3月までに 20人の保育者が辞めた。
 保護者が、こんなに次々に保育者が辞めるのは困ると大田区に抗議をしたが、大田区は問題ないという返答。

△練馬区 ピジョンが受託
 やはり保育者の退職が相次ぎ、見かねた区が改善命令。公立保育園の退職園長を据えて安定させた。
 選考委員会に保護者も入っての選考時、全応募事業者が落選。しかし、同じ事業者で、区が部長級の職員のみで選考のやり直しをした結果、満点で当選させたと言う話も。

 また、同じ練馬区で、民営化が決まったのなら保護者の望む保育園に受託して貰いたいと、社会福祉法人の保育園に頼み込んで受託して貰った。
 この受託園は、園長と主任保育士を送り込んだ。そして経験のある保育士と新人保育士と言う重厚な体制をとった。

本当に良心的な法人が受託するなら、受ける側も相当の覚悟が無ければできない。
受託して、園長始め主任保育士や他の必要な人数をあわてて募集した寄せ集めでは保育はできないというのがそのポイントであった。

素人の私でも理解できる。

また、民営化で8000万円お金が浮くと言うが
それは、そこに働く保育士の給料をカットするということであり、民間は給与を下げなければ経営できないということ。
民営化とは、給与のカットを民間事業者に強いることであるとも・・・

更に、営利企業の参入も可能なので、結局、保育士の給与はさらに引き下げられることになる。
なぜなら、株主への配当のための利益は、経費の80%を占める人件費を削る以外に生み出せない。

私がこれまで保育問題の研修会などで学んできたことを再確認できた。公立保育園の民営化は、まず子どものためにならない。と同時にそこに働く人のためにもならない。保護者の利益も損ねる。
やっぱりやってはいけないということだと確信した。

あんまりまとまらないが、シンポの中身は明日に・・・


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