ごみ見聞録臨時号批判⑤ 検討経過での改善提案には殆どNO!これが真相

2012-09-08 11:01:16 | 議会基本条例
批判すべき5点目は

これまでの検討経過と称するものだ。

時間的経緯は記載されているが、
検討経過の中で
厳しく指摘されたことや示された改善要求などは
自分たちに都合の良いことしか記載されていない。

市が言う 検討経過とは
市民も、市議会も、検討に参加していた
というだけである。

検討過程で 市が容認できるものだけを取り入れ
それ以外は あらゆる努力を傾注した検討もせずに
「できません」「ありません」
と言ってきた。

一つ一つ批判すると

1、学識経験、市民が決めた?

2005(H17)年設置の秋水園整備計画調査研究会
(学識経験、周辺対策協議会、一般公募市民などが参加)
が策定した
「秋水園施設整備のあり方について」の報告で

現施設の更新又は大幅な改修が必要とされた
から、
リサイクルセンター整備計画を策定した
と記載している。
つまりこれは市民と専門家が決めたことだと言っているのだ。

しかし、この報告書は、施設建設先にありきではない。
「民間委託も含めて検討する」
と書かれているのである。

市は、この記載については全く無視し、施設建設先にありきで計画を作ったのである。

2、市民検討会の議論で施設規模を縮小?

さらに、
2009(H21)年度、「リサイクルセンター整備基本計画検討会」(市民参加)での8回にわたる議論の末
施設規模を縮小、5000㎡が3000㎡に
費用も 23億から17億にした

としている。

しかし、ここにも本当のことを知らない市民を欺くトリックがある。
規模の縮小や建設費の縮小は
実は、初めの計画に60%を掛けて割り出しただけの机上の計算

だということだ。
だから、前回までの報告の通り、ランニングコストが示せないのである。

6掛けで作ったその証拠に、
9月議会初日のリサイクルセンター関連補正予算の審議の際
市民検討会で議論された
見学コースや会議室は必要ない
との意見は殆ど無視され
会議室や管制室も残ることが明らかになったのである。
さらに、この計画からはずすべきと多くの議員が指摘した
事務室の存在も続いている・・・

しかも、市民検討会の13人の委員の内、8人の委員が
議論は終わっていないと
議会に特別委員会での徹底審議を求める意見書を提出したのである。

市が、市民の賛同得るアリバイ作りに設置した(と私は思っている)検討会が
参加した市民の懸命な調査により、単なる賛同組織とならなかったことが
今日の 市民的な議論への道を開いたのである。

3、議会が決めた?

2010(H22)年~2011年~2012(H24)にかけて
市議会の特別委員会や環境建設委員会で議論した結果
ペットボトルの民間委託と、それに伴う施設の縮小が必要とされたが
一定規模の施設は必要と集約され
今年度予算審議で、予算が原案通り可決された
議会も賛同したから問題ないのだといっている。

しかし、
議会は、秋水園へのごみの持込を減らすために
ビンも缶も、民間に委託できないかと提案

した。
先に報告した、場所の移動なども含めてである。
これら直営と民間委託の比較検討も正確には行われなかった。
行政の都合の良い資料を作り、民間が高かったから施設建設する
と4面に記載されている。

わが 日本共産党は、
行政の行っている事業の民間への委託はできるだけ避けるべきで、
直営が望ましいと思っている。
しかし、このリサイクルセンター問題では、
施設建設を作らないことが、
秋津町へのごみの一極集中をなくすチャンスだと考え、
他の政党・会派が合意するならと
足並みを揃えてきたのである。

議会側(少なくとも何でも賛成でない会派)は、
積極的な提案で、改善策を打ち出してきたのに
東村山市は、これらの提案を殆ど何の根拠も示さず
真剣な調査研究も行わず
「できません」「ありません」と言い続け、

国の補助金が決まっている
着工が遅くれたら補助がだめになると
自民党、公明党、みんなの党が
審議打ち切りを強行し、予算を可決
リサイクルセンターにゴーサインを出した

これが これまでの検討経過 の真相である。 

結局、ごみ見聞録8月臨時号は、
リサイクルセンター建設を住民投票で決めさせてほしいとの
住民運動を妨害するために出されたと言っても言いすぎではない
と私は考える

なぜなら この批判の冒頭明確にしたとおり
これは、市民に情報を知らせ
より良いものにするための意見を貰うことを目的にしておらず
住民が見直しを求めて運動を始めた今頃になって、
あわてて、
東村山市の計画は市民や議会からお墨付きを貰ったものだと喧伝し
市民の批判をかわすために出したことは明らかだからだ。

それが紙面構成によく現れていると私は思った。


おわりに

先の臨時議会で、住民投票が決まれば
その投票運動の中で
国政選挙の運動をする(政党が出てくる)のではないかと
質問した議員がいたが

住民投票に反対した姿勢の本音、民意を重視しないその本質が表れていると
私は思っている。

繰り返すが 直接請求運動に取り組んだ市民に、口先で何度『敬意』を表しても
住民投票条例に反対したのでは、敬意を表したことにはならない
それは、単なる枕詞であり、
市民にとっての誠意ある態度とはいえないことも改めて付記し、
ごみ見聞録臨時号批判を終える。

ごみ見聞録臨時号批判④-2 騒音・臭気・作業環境=改善提案するも、まともな検討なかった

2012-09-07 13:27:51 | 議会基本条例
批判されるべき4つ目のその2は臭気や作業環境の問題である。

― 臭気 ―

現在『悪臭』に対する対策が不十分、
夏場、ビン・カンのストックヤードからの臭いが 
柳瀬川対岸の所沢住民から指摘されていると言う。

しかし、臭気は環境基準を越えていない。
そのことの説明はどこにもない。

もちろん、環境基準を超えていないから何もしないで良いということではない。
悪臭の原因を明確にし、それを取り除けばよいことではないだろうか?

悪臭の原因は、
ビンや缶に残された液体である、
また、タバコなどの異物が入った状態で
洗浄されずにごみとして出されるために、
それが臭うのである。

施設を作る前に、そのことを市民に訴え、
排出するごみが、秋水園近隣住民に迷惑とならないよう徹底することこそ重要であると考えるが
所管の念頭にはその考えが一切ないのである。

― 作業環境 ―

屋外に近い作業場なので夏は暑く、冬は寒く、冷暖房効果もなく
改善が必要というものだ。

もちろん改善は当然である。

特別委員会では この問題でも
騒音対策も含め、場所を移動し、その際、扉をつけ
冷暖房かが上がるように改善すればよい
などの幾つかの改善提案がなされた。
しかし、無理なんですよね~ と、片付けられてきたのである。

― ほとんどまともな検討はされていない ―

ごみの減量はリサイクルセンターとは別に議論します。
機械の購入費はわかりません
ランニングコストは、今は、試算できません。
民間と公共との比較はそれぞれの出した条件でするしかなく
比較基準を統一する必要はありません。
等々、
結局、行政が、リサイクルセンター建設先にありきの検討しかしていない。

2面~3面の「現状(騒音、臭気、作業環境の課題)」
と称するものは、
リサイクルセンター建設の理由にしたい
という立場で掲載されているものであって、
これが即、建設をせねばならない理由にならないことは
議会での改善提案などで明らかである。
特別委員会や環境建設委員会の議事録を読んでいただければ一目瞭然だ。

検討経過については次回

ごみ見聞録臨時号批判④ 騒音・臭気・作業環境=改善提案するも、まともな検討なかった

2012-09-07 09:05:59 | 秋水園リサイクルセンター
批判すべき4点目は

騒音、臭気、労働環境について、
秋水園の現状はこんなに大変だと言うことのみを知らせ
議会から改善提案がなされたことを知らせていないことである。

つまり偏った情報だけが提供されているとうことである。

ごみ見聞録臨時号2面~3面には
リサイクルセンター建設の理由としている
騒音 臭気 作業環境 などの課題を上げ、
だからリサイクルセンターが必要だとしている。

私の敬愛する黄門様の印籠のようである。

しかし、黄門様の印籠は正義のために翳(かざ)すのであって
無理を通すために翳すのではない。

― 騒音問題 ―

確かに 騒音は環境基準を越えている
騒音の発生源の一つ目は不燃ごみを処理する音である。
秋水園の壁をはさんで、開発により住宅群ができた。
ここへの影響を強調する

実は、この住宅が建設される際、
騒音で迷惑をかけないために、緩衝地帯にするといって
開発地の秋水園側を3棟分4230万円もかけて購入したのである。

ごみ見聞録は、この緩衝帯のことなどおくびにも出さない。

特別委員会で、私は
「なぜここを買ったか」と聞いた。

結局市の答弁は
「直近に家を作られると騒音で苦情が出るので、開発業者から市が買った」
「防音壁を業者が作ったが、あまり高いと家を売りにくいのでと、今の高さになった」と言うものであった。

「なぜ緩衝帯に樹木を植え音が住宅に入らないようにしなかったのか」
とも厳しく問われた。

今その緩衝帯は、近隣住民のキャッチボールなどの遊び場となっている。
本来の役目を果たしていない。
こうした出費はまさに無駄使いではなかろうか。
返還請求が出てもいいぐらいである。

音の発生源の2つ目は
ビン、缶の選別作業で発生する音である。

とりわけビンは、色の選別と、砕いてカレットにする時の投げる音がうるさい。
この場所は、背中側に柳瀬川を挟んで所沢の住宅地がある。
ここからの苦情があるらしい
だから 建物に入れなければならないというのである。

確かに、環境影響調査の結果は、二つとも騒音基準値を超えている。

しかし、少なくとも議会特別委員会では、
●不燃物処理場には、床をゴムマットなどを敷く、
●ビンカンの選別は、秋水園内での作業場所の移動をする
などの改善策を繰り返し提案してきた。
が、所管では「できません」と言うだけで
まともな検討もせずに 今日まで来たのである。

ところが他市では 不燃ごみの施設の床を特殊樹脂加工をして音を防いでいるところがあった。
今年度の環境建設委員会で、行政によって明らかにされたのである。
こうした結果があれば、
当面、施設建設以外の方法で問題を解決しつつ
今後のことを考えてもいいわけである。

この後も明らかにするが
このリサイクルセンター建設問題では
建設ありきのための理由付けがなされているだけであり

建設しなくてもすむ方法や、施設規模などについて
全く検討されることなく
提案しているのだと言うことがよくわかる。

臭気については次回

ごみ見聞録臨時号批判③ランニングコストはついに明かされず

2012-09-04 15:35:47 | 秋水園リサイクルセンター
批判すべき3点目は

費用のことである。

建設予定額などが掲載されており、
国の補助金もあるから東村山市のお金の持ち出しは少ないかのような記述でもある。

しかし、議会で繰り返し指摘し、要求してきた
ランニングコストはついに明かされることなく
施設建設に突っ走るのである。

施設を作れば運営費が掛かる。
毎年確実の支出される運営費、
つまりランニングコストがどうなるかは今後の市政運営と財政計画に大きな影響を及ぼすのであって
これも含めて議論されるべきなのは言うまでもない。

この3年間、リサイクルセンター問題を議論するあらゆる場面で、
人件費や危機のメンテナンスの費用、光熱水費を明らかにするよう
要求がされてきた。

しかし、議会でもついに明らかにされることはなかった。

本当に必要なこうした情報は
「まだわからない」
「施設の中身が決定しなければ計算できない」
と答えを避け続けてきたのである。

従って、本来なら、
たとえ施設計画が完成しても 
ランニングコストの如何によっては、
施設建設の再検討、計画廃止の選択があってしかるべきである。

つまり、費用の面で詳細な検討はまだされておらず
市民に本当に必要な情報の開示もされず
建設ありきのごみ見聞録の内容は不誠実である。

この段階での施設建設決定は、
まさに 時期尚早なのである

《まだまだ続く》

ごみ見聞録臨時号批判②リサイクルセンター施設整備先にありきではなかった周辺住民の意向

2012-09-04 14:23:58 | 秋水園リサイクルセンター
批判すべき2点目は、

1面で、
署名に取り組んだ住民がウソをついたと思わせる記述があること、
また、
リサイクルセンターは、秋津町住民が求めたかのように記述されていることである。

秋水園は設置から50年、
秋津住民と共に中間処理施設として市内ごみの処理に当たり
リサイクルセンター計画も住民と共に作ってきた
と記述されている。

前段の 秋津町住民に迷惑をかけてきたのはその通りである。
しかし同時に、市民は

秋水園を秋津町の迷惑施設であることを認識し、
市民全部でごみ問題の解決に当たるべく、
市民参加で、市のごみ処理方針「燃やさない、埋め立てない」の理念の下、
限りなくごみを減量するための計画を作り上げた。

が、その方針を、行政が市民に相談することなく反故にしてきたことには、
全く触れていない。

後段の リサイクルセンター計画を住民と共に作ってきた 
との記述は違うと言わねばならない。

リサイクルセンター計画は、
その検討会に、周辺対策協議会のメンバーが入り、
他の公募市民と共に議論をしたが、
施設建設を秋津町住民から求めたことはないのである。
市民検討会は、
行政にとっては、環境省に住民の承諾を得たとの報告をするためのアリバイ作りに利用する予定だったのだが、そうは問屋がおろさなかったのである。

8回に及ぶ議論のすえ、
13人の委員のうち8人(秋津町住民も含む)が、
「検討委員会を同意手続きと考えたのなら違う」と、
議会に意見を送付しているからである。

8月28日の臨時議会での、
私の「住民から要望書など上がったのか」との質疑に、
所管は、
周辺自治会などから文書や総会決議でリサイクルセンター建設を求められたことはない
と答弁した。
秋津住民の願いであるとは到底言い難い。


リサイクルセンター計画は 行政が持ち出した計画である。

所管は、2006(H18)年、
秋津住民を含んだ秋水園整備計画研究調査会の
施設整備のあり方について検討した中にある
「不燃ごみと粗大ごみ、資源物処理施設を一体的に整備する必要がある」
との報告を、
市民が求めた根拠としている。

が、その中には、
「民間委託の可能性も含めて検討することが必要」
とも、書かれているのである。

つまり、周辺住民が参加した研究調査会でも
施設整備先にありき ではなかったのである。

こうした事には、一切触れず、
秋津町の住民が望んだかのごとく描き出し情報を提供するのは、
姑息な手段であり、世論誘導と見るべきである。

また、1面には わざわざ 赤い文字で
「リサイクルセンター建設で プールやグランドがなくなることはありません」
と書いてある。
このことを材料に、住民運動が署名を集めたかのような記述である。

しかし、行政の初めの計画では、プールはなくすことも考えていた。
そのことは覆い隠して、
住民の運動を貶めるかのような記述はあってはならないことである。

運動をしていた市民の税金も使って施設整備は行われるのであるから
当たり前の配慮であることは言うまでもない。

住民運動を目の敵にするような言動は厳に慎むべきが自治体のあるべき姿である。

8月1日付ごみ見聞録臨時号批判①なぜ今発行?

2012-09-04 13:26:12 | 秋水園リサイクルセンター
東村山市資源循環部は、8月1日付けで
環境PR紙「ゴミ見聞録」の臨時号を発行した。

色々な意見があるようだが、
改めてこれを読み込み、遅ればせながら、私なりに批判をしてみたい。

まず第一に、批判しなければならないのは

リサイクルセンターについて、これまで市民に対する情報の開示は一切なかったという問題。
そして、今回の8月1日発行と言う日程で、まさに住民の運動と敵対するかのように発行したのは何故かという問題である。

秋水園リサイクルセンター問題は、
足掛け3年に渡り、市民参加の検討会と議会で議論してきた。
否、もっと言えば、この計画は、初めの設計が2008(H20)年度にはできていた。
当時の建設予定額は約25億5千万円でした。

第1案は、建設間もない秋水園内のトンボ工房をつぶし、秋津住民への還元施設・プールも廃止する計画であった。

市が、市民に情報を提供することを本当に必要だと思っていたなら
この段階で、情報を開示し、不特定多数の市民の声を聞くべきだったのである。
にも関らず、行政からこれらの情報が市民に知らされることはなかった。
秋津町の不特定多数の住民にすら開示されなかったのである。

因みに、我が日本共産党市議団はニュースで全戸にお知らせをした。

その後、この第1案について市民検討会議や議会特別委員会で議論され、
作ったばかりのトンボ工房をつぶすなど無駄使い、
住民への還元施設であるプールを廃止すべきではない
と厳しく指摘され、それらの施設を残すことにした。

同時に、建物が大きすぎ、建設費が掛かりすぎ、
秋水園への車の出入りが減らず住環境が改善されない
などの批判を受け

第2案 施設規模を約4割削減する 建設費17億円と言う計画が出された。
そのときにも、不特定多数の秋津町住民や市民には何の知らせもなった。

そして、改選後の今議会、環境建設委員会での議論で
第3案 施設規模は変らないが建設費は12億円と言う案が示されたが
これも、行政から市民への情報提供は一切されなかった。

なのに である。

市民が、議会が認めたこの計画には納得がいかない
住民投票で市民に賛否を問うて貰いたいと、直接請求署名運動を成功させ
法定数を大きく超える署名付きで、
住民投票条例制定の本請求がなされるという

まさにその時期になぜ

12億円で既に建設が決まったかのような記事が全戸に配布されたのか
それこそ、運動に取り組んだ住民は納得いかなかったであろうし
私も この行政の言動は腑に落ちない

市民の運動を妨害するために発行したのかといわれても仕方が無いやり方であると考える。

続きは次回