きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影

「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

新型コロナウイルス感染症 後遺症長期に苦しみ 倦怠感などで休職多数

2021-04-12 07:19:33 | 新型コロナウイルス
新型コロナウイルス感染症 後遺症長期に苦しみ 倦怠感などで休職多数
新型コロナウイルス感染症にかかった後、長期にわたってさまざまな後遺症に苦しむ人が少なくありません。東京都内のヒラハタクリニック(平畑光一院長)は昨年10月、後遺症の専門外来を開設。それ以前を含め、これまでに約1500人の診療にあたっています。後遺症の特徴や治療の現状、急がれる対策などについて平畑院長に聞きました。(西口友紀恵)

昨年専門外来開設 ヒラハタクリニック院長・平畑光一さんに聞く

平畑さんが新型コロナ後遺症の患者を診はじめたのは昨年3月。当時、治療後に長く続く不調を訴える患者が続けて受診したのがきっかけです。後遺症のことが知られていない時期で、「大学病院などを含め20~30カ所受診したが、どこも診てくれない」といった深刻な訴えが夏ごろまで続きました。
「今はWHO(世界保健機関)も感染者の10人に1人に後遺症が出ると発信し、徐々に認知されるようになりました。アメリカやイギリスでは対策や研究に多額の予算を組み、日本でも診療するところが少しずつ出ている」と話します。
同クリニックには1日10人以上の後遺症疑いの新規患者が受診。再診を含め1日90人ほどが通院(オンライン診療を含む)しているといいます。




無症状者でも
「感染時には無症状や軽症の人も後遺症は出ます。10代、20代も少なくない」と、注意をよびかけます。
最も多い症状は倦怠(けんたい)感=だるさです。重い人では▽入浴するだけで1日寝込んでしまう▽歯ブラシを持って歯を磨くことも苦痛―など日常生活に大きな制約がかかります。思考力低下や頭痛、息苦しさ、体の痛みなど症状は多岐にわたります。(グラフ)
「後遺症の一番の問題は、働けない病気だということです」と平畑さん。同クリニックでは、就労している後遺症(疑い)の807人(3日時点の統計)で一番状態が悪い時点を見ると、3人に2人が労働への影響を受けていました。(表)
「倦怠感を悪化させることなく復職できるようにするのがこの外来の一番の使命と考えています。対処法が分からなかった当初から、多くの患者さんに学びながら治療法を模索してきました」
対応の大原則は「だるくなることをしない」。軽く体を動かすなどした後、6~48時間たって急激に強い倦怠感が出てしまう症状がある人は「しなくていい運動は絶対にしないこと」といいます。
「体力をつけようと散歩した後で寝たきりに近づいてしまうことがよくあるからです。体にかかる負荷を減らして倦怠感が出ないように、いかにその範囲を探って生活するかが大事です」


一番状態が悪い時の労働への影響
時短・在宅など85人
半分未満休みつつ就業49人
半分以上休みながら就業43人
休職314人
解雇・退職・廃業28人


対策を急いで
復職は、だるくならずに家事や身の回りのことをしっかりできるようになるまで焦らず待つと、可能になることが多いといいます。併せて漢方や必須アミノ酸の摂取などさまざまな対症療法の経験を積み重ねてきました。
「後遺症について知らされないまま、体調が悪くても職場の理解を得られず無理を重ねるなどして、症状を悪化させる人が少なくない」と平畑さん。「宿泊療養施設の退所時などに厚生労働省や自治体が後遺症について注意喚起するリーフレットを配布するなど対策を急いでほしい」と話します。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年4月10日付掲載


新型コロナ。「感染時には無症状や軽症の人も後遺症は出ます。10代、20代も少なくない」
倦怠感や気分の落ち込みから、仕事を半休しながら働かざるをえない人が多いのですね。
「しなくていい運動は絶対にしないこと」など、頑張りすぎずにじっくり治すことなのですね。