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日本共産党兵庫県委員会で働いています。

欧州への難民 大規模流入5年② 極右台頭にどう対抗

2020-10-06 07:22:29 | 国際政治
欧州への難民 大規模流入5年② 極右台頭にどう対抗
欧州連合(EU)が移民、難民問題への対応に苦慮する中、各国で反移民・難民を掲げる極右勢力が台頭しました。
ドイツでは極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が、メルケル首相の難民政策を批判し、支持を拡大しました。2017年9月の連邦議会選挙でAfDは初めて国政で議席を獲得、第3党(野党第1党)になりました。

全欧州に流れ
この流れは欧州全域に拡大。同年末にオーストリアで、中道右派の国民党と極右・自由党の連立政権が発足。18年3月のイタリア総選挙では、極右政党「同盟」が参加する連立政権が誕生しました。
ドイツ北部ハンブルク在住の元シリア難民フサーム・ゼーヘルさん(32)は、「人種差別や排外主義を少しでも許容すれば、その主張はどんどん浸透し、人々は慣らされていく。その結果、過激思想が社会に根を張ってしまう」と話します。「一人ひとりが『そのような発言は許されない』とのメッセージを発信する必要がある」
高層ビルがそびえる中部ヘッセン州フランクフルト。9月1日に行われた反戦デモでは、移民・難民差別の撤廃も中心テーマになりました。
フランクフルト近郊のハーナウで今年2月、中東系の人などが集まるシーシャ(水たばこ)バー2軒が襲撃され、9人が殺害されました。犯人の男は、右翼的な外国人排斥思想の影響を受けた人物でした。
デモの共催団体、労働総同盟(DGB)フランクフルト支部のフィリップ・ヤニス代表は、ナチス・ドイツを念頭に「扇動や誤った情報がどれだけ力を持っているか、私たちは知っている。互いに敵対するよう仕向ける勢力に対抗していこう」と訴えました。



労働総同盟(DGB)フランクフルト支部のフィリップ・ヤニス代表


左翼党のヤニーネ・ウィスラー・ヘッセン州議会議員

構造的な差別
左翼党のヤニーネ・ウィスラー・ヘッセン州議会議員は、極右の台頭の根底に、社会の中の構造的な人種差別があると指摘します。
「家や仕事を探すときに不平等な扱いを受け、髪の毛が黒いというだけで警察の監視対象になる。このような制度化された人種差別も撲滅する必要がある」
19年、オーストリアでは自由党、イタリアでは「同盟」が、相次いで政権の座から転落。一方、スペインでは同年4月の総選挙で、極右政党「VOX」が初めて国政に進出しました。
イタリア内相として難民救援船の寄港阻止など過激な措置をとったサルビー二「同盟」党首は、難民誘拐にあたるとして検察が起訴。しかし同氏は、コロナ禍のなかで、「難民がウイルスを持ち込む」などと、新たな排斥の主張を広げています。
フランクフルトのデモに参加した大学生のファビアン・シュロウさん(21)は「難民や移民を標的にして対立を作りだす極右の動きを心配している。まずは地元から行動を起こし、小さな一歩を踏みだしたい」と語りました。(つづく)
(独フランクフルト、ハンブルク=桑野白馬 写真も)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年10月1日付掲載


肌の色、髪の色が違うと言う事で監視・差別の対象に。
「それはだめでしょ」って事。
極右の台頭の口実の芽を摘んでいくことが大事。

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