2021総選挙 目で見る経済⑤ CO2排出 上位すべて発電と製鉄
CO2(二酸化炭素)排出を削減するためには電力事業と産業界でCO2(二酸化炭素)排出を削減するためには電力事業と産業界で分野別割合は発電所(電力事業)で39%、工場などの産業が25%を占めています。(グラフ①)
電力事業のうち石炭火発はとりわけ大量のCO2を排出します。
環境省の資料によると、CO2排出係数(発電量あたりのCO2排出量)は0・733~0・867となっており、液化天然ガス(LNG)を使った火力発電の0・320~0・415の2倍にも及びます。(グラフ②)
また製鉄所を含む鉄鋼業は産業部門のCO2排出量のうち4割を占めています。この結果、日本のCO2排出量上位30事業所はすべて発電所と製鉄所が占めています。(表)
CO2排出量上位30事業所(2017年度)
(環境省調査を分析した気候ネットワークの資料から作成)
※特定排出社名は現社名での表記
※JERAは東京電力と中部電力が共同で設立した発電会社
日本では鉄鉱石から鉄を作る高炉方式が7割以上を占めています。高炉方式は鉄鉱石から銑鉄をつくる際、石炭由来のコークスを使うため、大量のCO2を発生させるのです。一方、電炉は鉄スクラップを材料に鋼を作り出します。石炭を使わないのでCO2排出量が少なくなります。(清水渡)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年10月13日付掲載
気候危機を打開するためには、温室効果ガス(主にCO2)の排出量を減らさないといけません。
発電所と産業部門の排出量が中心。特に、石炭火力発電所と高炉方式の製鉄所の排出量が多い。石炭を使っています。
再生可能エネルギーによる発電に大規模に移行することが求められます。
CO2(二酸化炭素)排出を削減するためには電力事業と産業界でCO2(二酸化炭素)排出を削減するためには電力事業と産業界で分野別割合は発電所(電力事業)で39%、工場などの産業が25%を占めています。(グラフ①)
電力事業のうち石炭火発はとりわけ大量のCO2を排出します。
環境省の資料によると、CO2排出係数(発電量あたりのCO2排出量)は0・733~0・867となっており、液化天然ガス(LNG)を使った火力発電の0・320~0・415の2倍にも及びます。(グラフ②)
また製鉄所を含む鉄鋼業は産業部門のCO2排出量のうち4割を占めています。この結果、日本のCO2排出量上位30事業所はすべて発電所と製鉄所が占めています。(表)
CO2排出量上位30事業所(2017年度)
順位 | 特定排出者名 | 事業者名 | 主な燃料 | 排出量(万トン) |
1 | JERA | 碧南火力発電所(愛知県) | 石炭 | 2545 |
2 | JFEスチール | 西日本製鉄所福山地区(広島県) | 石炭 | 2158 |
3 | JFEスチール | 西日本製鉄所倉敷地区(岡山県) | 石炭 | 1829 |
4 | 日本製鉄 | 君津製鐵所(千葉県) | 石炭 | 1581 |
5 | 日本製鉄 | 大分製鐵所(大分県) | 石炭 | 1507 |
6 | 日本製鉄 | 名古屋製鐵所(愛知県) | 石炭 | 1421 |
7 | 神戸製鋼所 | 加古川製鉄所(兵庫県) | 石炭 | 1379 |
8 | 日本製鉄 | 鹿島製鐵所(茨城県) | 石炭 | 1251 |
9 | 東北電力 | 原町火力発電所(福島県) | 石炭 | 1244 |
10 | JERA | 常陸那珂火力発電所(茨城県) | 石炭 | 2339 |
11 | JERA | 富津火力発電所(千葉県) | LNG | 1196 |
12 | 電源開発 | 橘湾火力発電所(徳島県) | 石炭 | 1183 |
13 | 電源開発 | 松浦火力発電所(長崎県) | 石炭 | 1126 |
14 | JERA | 千葉火力発電所(千葉県) | LNG | 1123 |
15 | 相馬共同火力発電 | 新地発電所(福島県) | 石炭 | 1085 |
16 | 関西電力 | 舞鶴発電所(京都府) | 石炭 | 1082 |
17 | JERA | 川越火力発零所(三重県) | LNG | 980 |
18 | 北海道電力 | 苫東厚真発電所(北海道) | 石炭 | 952 |
19 | JERA | 川崎火力発電所(神奈川県) | LNG | 908 |
20 | 九州電力 | 苓北発電所(熊本県) | 石炭 | 895 |
21 | 関西電力 | 姫路第二発電所(兵庫県) | LNG | 890 |
22 | JERA | 広野火力発電所(福島県) | 石炭石油 | 886 |
23 | 日本製鉄 | 八幡製鐵所(福岡県) | 石炭 | 834 |
24 | 常磐共同火力 | 勿来発電所(福島県) | 石炭 | 816 |
25 | JFEスチール | 東日本製鉄所京浜地区(神奈川県) | 石炭 | 806 |
26 | 日本製鉄 | 和歌山製鐵所(和歌山県) | 石炭 | 798 |
27 | 電源開発 | 竹原火力発電所(広島県) | 石炭 | 782 |
28 | JERA | 横浜火力発電所(神奈川県) | LNG | 771 |
29 | 東北電力 | 東新潟火力発電所(新潟県) | LNG | 765 |
30 | JFEスチール | 東日本製鉄所千葉地区(千葉県) | 石炭 | 748 |
※特定排出社名は現社名での表記
※JERAは東京電力と中部電力が共同で設立した発電会社
日本では鉄鉱石から鉄を作る高炉方式が7割以上を占めています。高炉方式は鉄鉱石から銑鉄をつくる際、石炭由来のコークスを使うため、大量のCO2を発生させるのです。一方、電炉は鉄スクラップを材料に鋼を作り出します。石炭を使わないのでCO2排出量が少なくなります。(清水渡)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2021年10月13日付掲載
気候危機を打開するためには、温室効果ガス(主にCO2)の排出量を減らさないといけません。
発電所と産業部門の排出量が中心。特に、石炭火力発電所と高炉方式の製鉄所の排出量が多い。石炭を使っています。
再生可能エネルギーによる発電に大規模に移行することが求められます。