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日銀新総裁 官邸主導の人事劇 異次元の金融緩和の「出口」が焦点

2023-02-16 07:10:14 | 経済・産業・中小企業対策など
日銀新総裁 官邸主導の人事劇 異次元の金融緩和の「出口」が焦点
政府は4月に任期満了を迎える日銀の黒田東彦総裁の後任に経済学者の植田和男氏を起用する方針を固めました。14日に国会に提示する予定です。副総裁2人の人事案も併せて示します。

 植田氏の就任が認められれば、黒田総裁のもとで進められた「異次元緩和」の「出口戦略」が最大の課題となる。
 10年にわたる「異次元緩和」で日銀は、政府が発行する大量の国債購入を続けた。日銀が保有する国債の額は昨年末で約560兆円と発行総額の半分を占めるに至っている。「財政規律も失われた」(金融ジャーナリスト)との声が上がっている。




国民さらに苦しく
 利上げを進める米欧との金利差が拡大したことで急速な円安が加速。輸入物価の上昇に拍車を掛け、批判が高まった。株高の中で大企業・富裕層がますます豊かになる一方、物価高の中で国民生活はいっそう大変になっている。
 新総裁は、就任早々から、これらの課題に直面することになる。
 「今回の人事は、意表をついた形だが、すべては官邸の意向だった」(金融情報筋)という。
 日銀幹部で今回、事前に総裁候補に名前の挙がった人物は今年初め、「早く金利のある世界に戻りたい」と漏らしていたという。
 一方、官邸としては金利を抑えつつ、株高を維持したい。しかも、大軍拡を進めるためには、さらなる国債発行も視野に入っている。そのため、官邸としては、異次元緩和の継続が新総裁の条件となる。
 植田氏は、1998年から7年間、日銀審議委員を務めた。速水優元総裁の下で2000年8月、日銀が「ゼロ金利政策」の解除を決めた金融政策決定会合で、反対票を投じたことがある。「この経験が買われたのではないか」との見方がもっぱらだ。

日銀の独立性カギ
 しかし、植田氏にしても「このまま異次元緩和を続けることは難しい。どこかの時点で金利を引き上げることになるだろう」(金融ジャーナリスト)という。
 「世界の中央銀行トップに学者出身者が多く、世界レベルになった、ともいえるが、政治の圧力に対処できるかがカギになる」という。
 日銀法改定にも関与した財界重鎮は、「日銀の独立性の確保こそが重要だ」と話している。
 2人の副総裁の後任には氷見野良三前金融庁長官と、内田真一日銀理事を充てる予定だ。
 日銀の新体制の下では、なによりも、「異次元緩和」への反省と転換こそ求められるね。

「しんぶん赤旗」日刊紙 2023年2月14日付掲載


一般マスコミは、植田氏が学者出身だということをもてはやしているが、「しんぶん赤旗」は「官邸主導の人事」だと一刀両断。
速水優元総裁のもとで、「ゼロ金利政策」解除に反対したことが買われたとか。
いずれにしても、「異次元の金融緩和」はこのまま続けることはできない。
日銀の利上げ表明で、ゆうちょ銀行でも今まで募集をやっていなかった「利付国債」、1月から10年物の募集を開始している。
変化はすでにあらわれている。

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