守ろう!地球の未来 気候危機と激甚豪雨② 河川整備は今…
昨年の台風19号で全域に洪水の被害を受けた栃木県は、350億円の予算(3分の2は国の補助)で県管理の河川や道路、橋などの復旧に着手しています。県河川課の若梅宏之課長代理は「来年度末までには完成させたい」といいます。
調節池へ
加えて、復旧だけで今後の同規模災害に対応できない永野川や県北東部の荒川などの5河川、計25・6㌔を341億円かけて改良します。事業は国に採択され、5割ほど補助が出ます(一部、復旧事業と重複)。宇都宮市の田川と栃木市の巴波(うずま)川の2河川を追加予定で、計7河川を改良します。
郊外で行う河川復旧事業は川幅の拡幅や堤防のかさ上げと強化、川底の掘削などですが、周辺の歴史的建造物とともに観光資源となっている巴波川の拡幅は困難です。県は155億円をかけて県道11号の地下10メートルに全長2・4キロのトンネルを掘り、バイパス水路をつくる予定です。宇都宮市では田川が市街地を挟む上流部と下流部に調節池を設け、増水時にためる計画です。
バイパス水路を敷く計画がある巴波川。日本共産党の白石幹男(右)と川上均・両県議=栃木市
課題多い
県の改良復旧事業は台風19号のような雨が降っても、浸水しないことを目的にしています。完成は1年後から5年後のため、それまでに増水すれば避難しなければなりません。そのため、河川パトロールや河川監視カメラで対応するといいます。
ただ、「改良復旧事業が完成しても、すべての水害を防げるとは言い切れない」と若梅氏はいいます。また、栃木県で流下能力を上げすぎると下流に大量の水が流れ、隣県に水害をもたらします。若梅氏は「流域全体で見なければならない」と指摘。「日本の最近の雨の降り方を見れば、河川を広げる対策には限界がある」とも述べています。日本共産党の野村せつ子県議は「住民の命や住居をどう守るのか、課題は多い」と語ります。
千葉県では、日本共産党の加藤英雄県議が18年に起きた西日本豪雨災害を考慮して県内でも河川整備を急ぐよう指摘していました。
しかし、一昨年の河川整備予算額は5億8千万円、昨年は13億8千万円と、土木事務所が要望した額の半分以下でした。加藤県議は「現場で県民叫に接しているのは土木事務所 だ。命に係わる問題で、現場が要求する予算を削ってはならない」と述べます。
埼玉県は国が事業費の3分の2を補助する災害復旧とは別に、緊急治水対策として85億円で河川を強化する県独自の事業に着手しました。日本共産党の村岡まさつぐ県議は「この事業で国の補助があるのは川の中の樹木伐採だけ。気候変動の影響が明らかになる中、国は県の対策事業にもっとお金を出してほしい」と主張します。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年8月31日付掲載
「ダムより河川改修や堤防で」って言われて久しいですが。
その方法も千差万別です。神戸市の場合は、宇治川や鯉川を暗渠に、生田川は川の付け替えをしています。
昨年の台風19号で全域に洪水の被害を受けた栃木県は、350億円の予算(3分の2は国の補助)で県管理の河川や道路、橋などの復旧に着手しています。県河川課の若梅宏之課長代理は「来年度末までには完成させたい」といいます。
調節池へ
加えて、復旧だけで今後の同規模災害に対応できない永野川や県北東部の荒川などの5河川、計25・6㌔を341億円かけて改良します。事業は国に採択され、5割ほど補助が出ます(一部、復旧事業と重複)。宇都宮市の田川と栃木市の巴波(うずま)川の2河川を追加予定で、計7河川を改良します。
郊外で行う河川復旧事業は川幅の拡幅や堤防のかさ上げと強化、川底の掘削などですが、周辺の歴史的建造物とともに観光資源となっている巴波川の拡幅は困難です。県は155億円をかけて県道11号の地下10メートルに全長2・4キロのトンネルを掘り、バイパス水路をつくる予定です。宇都宮市では田川が市街地を挟む上流部と下流部に調節池を設け、増水時にためる計画です。
バイパス水路を敷く計画がある巴波川。日本共産党の白石幹男(右)と川上均・両県議=栃木市
課題多い
県の改良復旧事業は台風19号のような雨が降っても、浸水しないことを目的にしています。完成は1年後から5年後のため、それまでに増水すれば避難しなければなりません。そのため、河川パトロールや河川監視カメラで対応するといいます。
ただ、「改良復旧事業が完成しても、すべての水害を防げるとは言い切れない」と若梅氏はいいます。また、栃木県で流下能力を上げすぎると下流に大量の水が流れ、隣県に水害をもたらします。若梅氏は「流域全体で見なければならない」と指摘。「日本の最近の雨の降り方を見れば、河川を広げる対策には限界がある」とも述べています。日本共産党の野村せつ子県議は「住民の命や住居をどう守るのか、課題は多い」と語ります。
千葉県では、日本共産党の加藤英雄県議が18年に起きた西日本豪雨災害を考慮して県内でも河川整備を急ぐよう指摘していました。
しかし、一昨年の河川整備予算額は5億8千万円、昨年は13億8千万円と、土木事務所が要望した額の半分以下でした。加藤県議は「現場で県民叫に接しているのは土木事務所 だ。命に係わる問題で、現場が要求する予算を削ってはならない」と述べます。
埼玉県は国が事業費の3分の2を補助する災害復旧とは別に、緊急治水対策として85億円で河川を強化する県独自の事業に着手しました。日本共産党の村岡まさつぐ県議は「この事業で国の補助があるのは川の中の樹木伐採だけ。気候変動の影響が明らかになる中、国は県の対策事業にもっとお金を出してほしい」と主張します。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2020年8月31日付掲載
「ダムより河川改修や堤防で」って言われて久しいですが。
その方法も千差万別です。神戸市の場合は、宇治川や鯉川を暗渠に、生田川は川の付け替えをしています。
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