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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

憲法から考える 9条を生かした平和外交② 南シナ海問題~緊張避ける規範づくり

2013-05-06 14:44:37 | 平和・憲法・歴史問題について
憲法から考える 9条を生かした平和外交② 南シナ海問題~緊張避ける規範づくり

4月28日、中国南部の海南島から南シナ海の島しょへの観光船が出発しました。本格的な観光ツアーの開始です。中国は昨年、南シナ海のほぼ全域を行政区域とする「三沙市」を設立。さらにフィリピンが管轄していたスカボロー礁への艦船派遣を常態化させ、実効支配の強化にとどまらず支配拡大の動きすら見せています。


ASEANサミツト=4月24、バンダルスリブガワン(面川誠撮影)

5カ国が領有争う
24、25の両日、ブルネイの首都バンダルスリブガワンで開かれた第22回東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議。主要議題の一つは南シナ海情勢でした。フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイの4力国と中国が南沙(スプラトリー)諸島の全部または一部を、ベトナムと中国が西沙(パラセル)諸島全部の領有権を争っているからです。
ブルネイのポルキア国王は会議後の記者会見でこうのべました。「望まない事件を避けるための現実的な行動が大事だ。悪天候で避難しようとする漁船の行動も、誤解されかねない。係争海域に漁船の緊急避難所を設置するとか、ホットライン(緊急直通電話回線)の開通などが適切だ」
ASEANと中国は2002年、紛争の平和的な解決や事態悪化を招く行動の自制などを盛り込んだ「南シナ海行動宣言(DOC)」に合意しています。ASEAN側は、これに法的拘束力を持たせた「南シナ海行動規範(COC)」の早期締結を繰り返し中国側に働きかけていますが、中国側は「機が熟していない」と慎重な姿勢を崩していません。
しかし、ASEANは粘り強く中国との非公式協議を継続。昨年9月のASEAN外相会議で、インドネシア起草のCOC原案の検討を始めました。
今回の首脳会議後、シンガポールのリー・シェンロン首相は「ASEANは準備ができている。すぐにCOCの交渉を始めるよう中国に促したい。COCがあってこそ、意図しない衝突、緊張の激化を避けられる」と呼びかけました。




「選択肢の一つに」
ASEANの行動は、日中間の尖閣諸島問題や日韓間の竹島問題に何を語りかけているでしょうか。
最近、日本を訪問したトミー・コー・シンガポール無任所大使(元駐米大使)は当惑を隠せません。「ほとんどの日本の知識人が中国の興隆を日本への脅威とみなし、地域での覇権を求めていると考えている。一方で中国の知識人は、日本が米国による中国封じ込めに加担していると疑っている」
コーさんは「計算違いの危険を避けるために軍部隊は引き下げるべきだ」「日中韓3力国で行動規範の交渉をすることも選択肢の一つではないか」と提案します。(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年5月1日付掲載


南シナ海の領土問題は、中国との関係がよく取り上げられますが、実際はASEAN諸国間でも懸案事項なんですね。
でも、それは対話のテーブルに乗せている。決して軍事的な衝突にはさせないという取り組みがいいですね。
日本と中国間、日本と韓国間でも同様な取り組みが求められると思います。

それにしても、この地図を見る限り、中国の領有権の主張はあまりにも図々しすぎますね。

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