県民投票 沖縄県民の投票権奪うな 6市長の拒否・保留 3氏が批判の談話
来月24日に沖縄県名護市辺野古米軍新基地建設の埋め立ての賛否を問う県民投票が行われます。自治体での実施を拒否する方針を表明、もしくは判断を保留する宮古島、石垣、糸満、宜野湾、沖縄、うるまの各6市長に、「住民の投票権を奪うな」と迫る県民の談話を紹介します。
県民投票の投票権 posted by (C)きんちゃん
「固定化阻止」口先だけ
宜野湾市立普天間第二小学校の保護者 呉屋 達巳さん(43)
「県民投票は普天間基地を固定化させる」と実施に反対する市長や市議は、要するに普天間基地を辺野古に移設(新基地建設)したいのです。堂々と投票で埋め立て賛成に○をすればいいのに、反対が多そうだから投票させないのか。なぜ市民の投票権をつぶすのか。とても疑問です。
普天間第二小の校庭に米軍ヘリの窓枠が落ちた事故から、1年が過ぎました。
学校上空をヘリや戦闘機が飛ぶ状況は変わらず、校庭には避難シェルターがつくられました。不安な思いで子どもを見送り、「今日は無事に帰って来たか」とほっとする日々。まるで戦時下です。
政府の言う通り“辺野古”をつくっても、あと10年以上かかる。「固定化」を主張する政治家たちはこの現実をどう考えるのか。
口先だけの「固定化阻止」「危険性除去」などいりません。玉城デニー知事ともっと歩調を合わせて、党派を超えて“辺野古”に関係なく普天間基地をなくす努力を見せてほしい。県民投票を通じて県民全体で議論し、県民の意思をしっかりと確かめたい。盛り上がらないといけない時に、水を差す政治家には怒りしかないです。普天間基地の被害を受けている者として、なんとしても投票したい。
民主主義侵す市長は恥
県議・県民投票「うるま市連絡会」共同代表 山内 末子さん
一部の議会、自治体で県民投票実施のための予算を執行させない動きに、県民の批判が急速に高まっています。市長や県民投票に反対する市議を応援している人たちから、「これは恥ずべき行為だ」「市長や市議のリコールまで考えたらどうか」との声が、寄せられるくらいです。
先月23日に結成した「うるま市連絡会」では、まず市議会の再議での予算の可決に向け、市政与党の議員の担当を決めて、地域住民と一緒になって議員を説得しているところです。
投票権を行政の長や議会が侵すことは、民主主義にあるまじき行為です。市長は行政の長として、地方自治法にのっとってしっかりと判断をしてほしい。
県民投票を求める運動は、「『辺野古』県民投票の会」の27歳の元山仁士郎代表など、若い人たちの感性から始まりました。これこそ住民自治の始まりだし、国と地方の対等な関係の保障と、本当の意味での「法治国家」につなげていく一歩になります。
県民投票で沖縄の確定的な民意、あるべき姿を自ら改めて示すことが、辺野古新基地建設の問題での日米両政府の再協議につながると思います。両政府は示される民意にしっかりと応えるべきです。
「政争の具」にしないで
「辺野古」県民投票の会 普久原(ふくはら) 朝日(あさひ)さん(24)
市民が意思表示する民主主義的な手続きに格差があってはいけません。市長や市議には、政府や政党とのしがらみはあると思いますが、県民投票の実施を政争の具にすることは、絶対あってはいけません。
県民投票条例の直接請求署名を集めた時、議論を通じて辺野古の埋め立てに賛成の人も「沖縄のことは自分たちで決めないといけないね」と考え、署名してくれました。投票権を奪うことは、考える機会も奪い、このような辺野古に賛成の人に対しても大変失礼な話です。住む自治体によって沖縄の未来を考えさせてもらえないなんて、あり得ない。これは人権問題です。
もっとみんなで基地問題を話し合える沖縄になってほしい。県民投票を実施するか、しないかを争うことで、辺野古の埋め立てについて中身の議論をする時間が、刻一刻と失われています。もったいないことです。
宣野湾市の友人が、「他の市町村で投票できないのか」と心配しています。市長は「市議会が県民投票予算を否決したから、県民投票の事務を実施しない」といいますが、「あなたは議員のための市長なのか、市民のための市長ではないのか」と言いたい。そこを間違えないでほしい。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年1月7日付掲載
「辺野古の新基地に賛成だから」「賛成の議員が多いので忖度して」、辺野古の埋め立てを問う県民投票を拒否・保留。
新基地に賛成なら、堂々と県民投票に臨めばいいのに。有権者の側は新基地に賛成の人も県民投票OKと言っている。
投票権を奪うのは問題だ。
【参考】
県民投票を拒否・保留している市の有権者数(2018年9月)
宮古島:43,878、石垣:38,740、糸満:47,763、宜野湾:76,616、沖縄:110,434、うるま:97,212、合計で414,643。
沖縄の全有権者の約35%余りになります。
来月24日に沖縄県名護市辺野古米軍新基地建設の埋め立ての賛否を問う県民投票が行われます。自治体での実施を拒否する方針を表明、もしくは判断を保留する宮古島、石垣、糸満、宜野湾、沖縄、うるまの各6市長に、「住民の投票権を奪うな」と迫る県民の談話を紹介します。
県民投票の投票権 posted by (C)きんちゃん
「固定化阻止」口先だけ
宜野湾市立普天間第二小学校の保護者 呉屋 達巳さん(43)
「県民投票は普天間基地を固定化させる」と実施に反対する市長や市議は、要するに普天間基地を辺野古に移設(新基地建設)したいのです。堂々と投票で埋め立て賛成に○をすればいいのに、反対が多そうだから投票させないのか。なぜ市民の投票権をつぶすのか。とても疑問です。
普天間第二小の校庭に米軍ヘリの窓枠が落ちた事故から、1年が過ぎました。
学校上空をヘリや戦闘機が飛ぶ状況は変わらず、校庭には避難シェルターがつくられました。不安な思いで子どもを見送り、「今日は無事に帰って来たか」とほっとする日々。まるで戦時下です。
政府の言う通り“辺野古”をつくっても、あと10年以上かかる。「固定化」を主張する政治家たちはこの現実をどう考えるのか。
口先だけの「固定化阻止」「危険性除去」などいりません。玉城デニー知事ともっと歩調を合わせて、党派を超えて“辺野古”に関係なく普天間基地をなくす努力を見せてほしい。県民投票を通じて県民全体で議論し、県民の意思をしっかりと確かめたい。盛り上がらないといけない時に、水を差す政治家には怒りしかないです。普天間基地の被害を受けている者として、なんとしても投票したい。
民主主義侵す市長は恥
県議・県民投票「うるま市連絡会」共同代表 山内 末子さん
一部の議会、自治体で県民投票実施のための予算を執行させない動きに、県民の批判が急速に高まっています。市長や県民投票に反対する市議を応援している人たちから、「これは恥ずべき行為だ」「市長や市議のリコールまで考えたらどうか」との声が、寄せられるくらいです。
先月23日に結成した「うるま市連絡会」では、まず市議会の再議での予算の可決に向け、市政与党の議員の担当を決めて、地域住民と一緒になって議員を説得しているところです。
投票権を行政の長や議会が侵すことは、民主主義にあるまじき行為です。市長は行政の長として、地方自治法にのっとってしっかりと判断をしてほしい。
県民投票を求める運動は、「『辺野古』県民投票の会」の27歳の元山仁士郎代表など、若い人たちの感性から始まりました。これこそ住民自治の始まりだし、国と地方の対等な関係の保障と、本当の意味での「法治国家」につなげていく一歩になります。
県民投票で沖縄の確定的な民意、あるべき姿を自ら改めて示すことが、辺野古新基地建設の問題での日米両政府の再協議につながると思います。両政府は示される民意にしっかりと応えるべきです。
「政争の具」にしないで
「辺野古」県民投票の会 普久原(ふくはら) 朝日(あさひ)さん(24)
市民が意思表示する民主主義的な手続きに格差があってはいけません。市長や市議には、政府や政党とのしがらみはあると思いますが、県民投票の実施を政争の具にすることは、絶対あってはいけません。
県民投票条例の直接請求署名を集めた時、議論を通じて辺野古の埋め立てに賛成の人も「沖縄のことは自分たちで決めないといけないね」と考え、署名してくれました。投票権を奪うことは、考える機会も奪い、このような辺野古に賛成の人に対しても大変失礼な話です。住む自治体によって沖縄の未来を考えさせてもらえないなんて、あり得ない。これは人権問題です。
もっとみんなで基地問題を話し合える沖縄になってほしい。県民投票を実施するか、しないかを争うことで、辺野古の埋め立てについて中身の議論をする時間が、刻一刻と失われています。もったいないことです。
宣野湾市の友人が、「他の市町村で投票できないのか」と心配しています。市長は「市議会が県民投票予算を否決したから、県民投票の事務を実施しない」といいますが、「あなたは議員のための市長なのか、市民のための市長ではないのか」と言いたい。そこを間違えないでほしい。
「しんぶん赤旗」日刊紙 2019年1月7日付掲載
「辺野古の新基地に賛成だから」「賛成の議員が多いので忖度して」、辺野古の埋め立てを問う県民投票を拒否・保留。
新基地に賛成なら、堂々と県民投票に臨めばいいのに。有権者の側は新基地に賛成の人も県民投票OKと言っている。
投票権を奪うのは問題だ。
【参考】
県民投票を拒否・保留している市の有権者数(2018年9月)
宮古島:43,878、石垣:38,740、糸満:47,763、宜野湾:76,616、沖縄:110,434、うるま:97,212、合計で414,643。
沖縄の全有権者の約35%余りになります。
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