2023年03月04日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[ロシアの宣言4地域 ロシアの漁業規則により活動開始 漁船登録が進む]
ロシアが宣言したアゾフ・黒海沿岸の新たな4つの地域、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ザポリージャ、そしてヘルソンの漁業会社は、今年2023年からロシアのアゾフ・黒海漁業規則に従って活動を開始している。
ロシア漁業庁は、クリミアとセヴァストポリでの漁業分野の規制と経済部門を、より早く機能させ、漁船団の船籍を変更して、調整を行い、漁業生産を向上させた経験を有している。
2023年2月、ザポリージャでロシア漁業者として、初めて個人事業主ヴィタリー・シモネンコが漁船“ポクロヴィテル”(Покровитель)の操業許可証を取得した。
これまで、既に同地域の12漁業者、30件の操業許可証が当局により発給されている。
今年2023年漁期、アゾフ海距岸5kmの沿岸沖合で、黒海エビ、カレイ、ボラ、カタクチイワシ等の資源にアクセスが可能となっている。
2022年11月3日、ロストフ・ナ・ドヌで開催されたアゾフ・黒海の漁業分野発展のための会議においてロシア漁業庁長官シェスタコフは、ロシアのアゾフ・黒海漁業規則への同期化の過程、養殖漁業の発展等について話し合いを行い、特に、ロシアの法律に従って企業や個人が漁船登録するための手続きの重要性を指摘した。
シェスタコフは、2023年から可能な限り早期に効率的に活動を同期化するための具体的な行動計画が非常に重要だと語り、アゾフ・黒海沿岸地域のすべての漁業者の利益を考慮して任務に取り組むと加えていた。
2023年3月1日時点において、同庁アゾフ・黒海地域管理局は、水棲生物資源の利用にかかる152件の協定を漁業者と締結し、66件の操業許可証を発給している。
同年3月に新たに4隻、秋までに14隻、年内に24隻の漁船がロシアに再登録される見込みとなっている。