2023年03月11日
リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二
[国際指名手配 極東のカニ王アレッグ・カン死亡情報 司法未確認 公判維持]
国際指名手配を受けている極東のカニ王と称されたアレッグ・カンが、2週間ほど前に、膵臓癌によってロンドンで死亡、韓国で荼毘に付されたとの情報をミディアが一斉に伝えたが、司法当局は、未だに公式的な情報を確認していない。
公判を抱えている沿海地方裁判所は、これを維持し、次回2023年3月13日の審理を予定通り行うと発表した。
アレッグ・カンには2014年から2015年、カニを輸出する際、製品価値を過小評価し脱税した疑いがかけられている。
製品はパナマの会社への通関価格で輸出申告されたが、実際には、はるかに高い価格で日本の企業へ輸出され、ロシア国家の損害は2億1,300万ルーブルと見積もられている。
また、アレッグ・カンには、2010年にウラヂオストクで殺害された同業他者ワレリイ・プヒデンコ事件への関与の疑いがかけられている。
アレッグ・カンは、1967年ネヴェリスク生まれで、日本との合弁企業を振出に、カニ漁業にかかわり、極東の“カニ王”と呼ばれるまでになった。
さらに、ウラヂオストクの大型商業施設を所有する実業家になったものの、かかる状況下、自身は海外に滞在しているとされていた。
沿海地方裁判所は、ロシア連邦刑法第33条第3項と第105条第2項に基づいて、2022年12月、アレッグ・カンが契約殺人を組織した容疑で欠席審理を開始している。