ロシア漁業ニュースヘッドライン

北海道機船漁業協同組合連合会
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一般社団法人北洋開発協会

BREAKING ロシア プーチン 英国との漁業協定破棄法署名  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-12 13:37:11 | 日記

 

BREAKING 2024年03月12日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[ロシア プーチン 英国との漁業協定破棄法署名]

ロシア大統領プーチンは、昨日2024年3月11日、英国との漁業協定破棄法に署名した。

当該法案は同年2月21日下院を通過、更に3月6日上院で採択されていた。

これは、2022年3月に英国が貿易での最恵国待遇を停止したことへの報復と位置付けされている。

ソ連政府とグレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国政府は、1956年5月に漁業協定を締結した。

この協定は5年間を期間として締結され、永久延長の可能性があり、一方の当事者が破棄するまで協定は有効である旨が規定されている。

英国はコラ半島の沿岸、カニンノス岬の東側の本土沿い、およびコルグエフ島沿岸のバレンツ海水域で漁業に従事する権利を取得していた。

一方で、英国漁船がソ連海域で操業したのは1980年代末までだけだった。

ソ連崩壊後、ロシアがその法的後継者となったため、協定は引き続き有効であった。

上院では、英国漁船が2000年以降ロシア海域で漁業活動を行っておらず、当該協定が実質的な意味を失っていることも指摘された。

また、2000年以降、ロシア漁船も英国海域での操業がない中、当該協定が一方的なものであり、ロシア漁船に同様のまたは相応の権限や利益を与えていないことが指摘された。

上院議長ワレンチナ・マトヴィエンコは、協定を破棄する決定の正しさを強調し、漁業分野におけるすべての政府間協定について、ロシアにとっての利益の有無の分析を開始することを提案した経緯がある。

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BREAKING “復活の日”を迎えたロシア漁業 南極オキアミ操業再開  リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

2024-03-12 10:52:56 | 日記

 

2024年03月12日

リポート 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[“復活の日”を迎えたロシア漁業 南極オキアミ操業再開]

2024年3月10日までに、長い休止期間を経てロシア漁業が南極オキアミ操業を再開、“復活の日”を迎えたことをロシア業界紙(WEB)が伝えている。

ロシア漁業庁長官シェスタコフは、先に、予定から遅れている南極オキアミ操業の再開について、2024年今夏にも実現の可能性があるとの見解を示していたが、これが早まった形となる。

BMRTタイプ漁船“コマンドル”(БМРТ“Командор”)が、大西洋南極域でオキアミ操業を開始した。

“コマンドル”には科学的支援や製品加工技術の研究を任務として、全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ大西洋支部アトラント・ニロの科学オブザーバが乗船している。

“コマンドル”の洋上加工製品は、主にフィッシュミールとなる。

CCAMLR(南極海洋生物資源の保存に関する委員会)海域でのロシア漁船による本格的なオキアミ操業は1992年以来行われておらず、2008年から2010年、着業船1隻により短期間で小規模なわずかな実績が残っている。

“コマンドル”の漁場はサウス・オークニー諸島(統計海域48.2)とされている。

また、現在、CCAMLR海域操業船は、“コマンドル”を含め11隻と伝えられている。

ロシア政府は、2021年6月30日付No.1767により、2030年までの同国漁業発展戦略に基づく、南極漁業に関する計画を承認し、南極オキアミ漁業への復活を目標に掲げ、世界の大洋でのプレゼンスの向上と、当該資源の加工による新たなハイテク産業の創出に向かって行動を続けている。

オキアミ漁業は年間7ケ月-9ケ月間操業で、母港との往来頻度は少なく、最大限に漁業時間を利用できることから、船団組織は経済面からも実現可能と評価されている。

オキアミは地球上で最大量の水棲生物資源であり、その漁獲可能量は数百万トンレヴェルと推定されている。

オキアミについては、優れた栄養特性が確認されており、缶詰製品から養殖の餌等、幅広い産業用途があり、特に高品質なオイルについては、世界の経験が示すように健康食品業界でも需要がある。

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロは、オキアミ漁業支援のためデータベースも既に作成していた。

ここ数年、当該資源を最も利用しているのはノルウエーで、中国も近代的漁船を投入し努力量を上げている。

最近の調査研究結果では、南極オキアミのバイオマスは1億2,500万トンと算定されている。

両国による年間漁獲量は60万トンだが、これを200万トンまで拡大する計画とも伝えられている。

一方、ロシアは当該漁業に適した漁船を失ってしまったことから、ここで操業を行っていなかった。

(関連過去情報)

2023年08月30日 北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[“復活の日”が近づく ロシア南極オキアミ漁業のCCAMLRオブザーバ11名準備]

全ロシア海洋漁業研究所ヴニロ大西洋支部アトラント・ニロは、再開が近づく南極オキアミ操業のためCCAMLR(南極海洋生物資源の保存に関する委員会)の科学漁業オブザーバらを対象とした作業会合を開催した。

作業会合には、当該科学研究機関のほか漁業団体から26名の専門家が参加した。

2023年-2024年漁期、CCAMLR条約海域で操業を行う国内外漁船の科学漁業オブザーバ資格を11名の専門家が取得している。

アトラント・ニロは、2023年-2024年漁期、操業計画を権限機関に提出済で、南極オキアミ操業の再開にこれまで以上に近づいていると指摘した。

ロシア漁業庁長官シェスタコフは、今年2023年6月初め、同年末にもロシア漁業の1社が既存漁船(中古専業漁船買収)で南極オキアミ操業を開始する可能性があると発表している。

ロシア漁業はCCAMLR(南極海洋生物資源の保存に関する委員会)海域に2隻の投入を計画しており、1隻は着工済となっているが、舶用機器の調達問題等から建造プロジェクトが遅れ気味で、2025年からの操業開始の見込みとなっていた。

 

 

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“またがり資源スルメイカ”冬季発生群 産卵域東経1度違いで大差 九州大 山口忠則様  日刊水産経済新聞

2024-03-12 09:10:14 | 日記

2024年03月12日

北海道機船漁業協同組合連合会 原口聖二

[“またがり資源スルメイカ”冬季発生群 産卵域東経1度違いで大差 九州大 山口忠則様]

本日2024年3月12日付日刊水産経済新聞は、スルメイカ冬季発生群について、九州大学応用力学研究所大気海洋環境研究センターの山口忠則様が、同大海況予測モデル“DREAMS_M”を用いてシミュレーションしたリポートの結果を伝えた。

当該資源の産卵域を東経1度、東西にずらすことにより、回遊経路が日本海側と太平洋側で莫大な違いが生じている。

日本EEZとの“またがり資源”となるスルメイカについて報告担当者(原口聖二)は、資源評価関連会議において、再三にわたり、朝鮮半島東部沿岸沖合(日本海)の漁獲量の減少と同西部沿岸沖合の漁獲量の増加を指摘し、その影響評価等を求めてきた。

韓国スルメイカ漁業の6割以上の生産を西岸沖合漁場が占める実績を示しており、日本の資源評価において、この動向を論議の対象外としていることを、大きな問題点として改めて指摘する。

 

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