昨日とは打って変わって、爽やかな五月晴れとなった。
久し振りに見る乗鞍岳は、残雪も少なくなって、初夏の姿になっていた。
今朝は風が無かったので、田んぼがまるで鏡のように青空や山の緑を映していた。
最近は、田んぼの水を見ることが朝の日課になっている。
田植え前に水が干上がらないように見回って、適当な水量に保たなければならない。
何度も凸凹を均して、我ながらきれいに仕上がったと思っていたら、水が澄んできたら足跡がずいぶん目立った。
隣の田んぼでは老夫婦が、代かきが終わって凸凹を均す作業をやっていた。
おばあさんが盛り上がった部分の泥をトンボで均した後を、おじいさんが丸太を引っ張って仕上げをしていた。
トラクターなら掻いて均す仕事を同時に出来るが、この老夫婦は何事も昔ながらの手法で通している。
隣同士で教わることも多く、仕事を見ながら覚えたことも色々あった。
丸太を貸すからやってみろと言われたが、軽いトンボでも泥に足を取られてモタモタしていたのに、とても無理と思って遠慮した。
昔は牛が引いていたが、嫌がってなかなか動いてくれなかったと、ボソッとつぶやいていた。
調子に乗ってやっていたら、逞しいおばあさんの前で恥をかくところだった。