久しぶりに、爽やかな秋晴れが戻ってきた。
日照不足だった稲田が陽光をいっぱい浴びて、少し黄金色を帯びてきた。
台風の影響を受けなければ、しばらくは好天が続きそうだ。
高台から見る乗鞍岳方面は、真夏のような積乱雲に隠れて姿は見えない。
目を西に転じると、白山がかすんだ空の中に浮かんでいた。
今頃の時期は真っ青な空にうろこ雲やひつじ雲が漂っているが、東は夏の空で、西は春の空のようだった。
それでも萩が咲き、すすきが風に揺れる草むらでは、虫が盛んに鳴いていた。
日暮れも早くなり、6時になれば西の山に日が落ちていく。
山里の秋は足早にやってきた。