除雪車の音で目が覚めて、朝食前の雪かきから一日が始まった。
雪が降りしきる中を、道路まで除雪をして、埋まりそうになっていた車の雪も落とした。
雪は一向に止む気配は無く、賽の河原に石を積むようなものだが、先送りしていると次の仕事が大変になる。
朝食後の薪の運搬は、積雪が多く一輪車が使えないので、スノーダンプで運んだ。
飛騨北部の週間天気予報は、雪マークが連なっているので、多めに部屋の中と窓の下へ薪を運んでおいた。
少し晴れ間が出ると、あちこちの家で雪かきが始まる。
どこの家も庭が広く、物置や駐車場などへの通路も長いので、小型の除雪機を使うことが多い。
雪かきは、家に居るお年寄りの仕事なので、スコップだけではきつ過ぎるようだ。
晴れ間はほんの一瞬で、黒い雲が西から流れてくると、再び激しい雪が降ってきた。
山里の冬は、雪で明けて雪で暮れていく。