今日も風が冷たくて寒かったが、風を避けて陽だまりに居れば、ぽかぽかと暖かだった。
田んぼの囲いはまだ外してないので、ユキはドッグランのつもりで駆け回り、飽きると草むらで寝そべっている。
ハサ干し中の稲束も乾燥が進み、籾殻をむいて1粒噛んでみたら、かなり硬くなっていた。
このあたりお年寄りは、干す日数や含水率でなく、米粒を噛んだときの硬さ加減で、稲こき(脱穀)のタイミングを決めている。
まだその技は会得してないので、師匠の指示待ちをするしかない。
隣のおじいさんの田んぼでは、脱穀機を使って稲こきが始まった。
稲束を脱穀機のテーブルに乗せて送っていくと、藁から籾をかき取り、未熟の籾や藁くずを吹き飛ばして、良い籾だけを袋に詰めていく。
30年以上も使っているとのことだが、年代物にしては良く動いている。
それ以前は、爪の付いたドラムの回転で脱穀をする、足踏み式の稲こき機を使っていた。
籾には藁くずや塵が混じるので、唐箕(とうみ)を使い、風を送って選り分けていた。
脱穀機は、二つの作業を同時にこなし、藁も刻んで田にばら撒いてくれるので、ずいぶん効率がいい。
脱穀の後は籾摺りで、籾殻を取れば玄米になる。
この作業も、以前は臼を水車や人力で回して籾殻を取っていたが、今はJAのライスセンターの巨大な籾摺り機や精米機で、日常使う米に加工される。
今日も稲の乾燥日和で、あと1週間もすれば待望の稲こきが出来そうだ。